パリオリンピックに挑むバスケットボール男子日本代表候補の比江島慎選手と河村勇輝選手。世代もプレースタイルも異なるが、その間にはリスペクトがある。大会に向けた意気込みとともに、厳しい戦いに身を置く中で大切な「癒し」についても語ってもらった。

【バスケットボール】比江島 慎選手(宇都宮ブレックス)×河村勇輝選手(横浜ビー・コルセアーズ)

比江島 慎 河村勇輝

写真右・比江島慎選手、左・河村勇輝選手

――出会う前のお二人は互いにどんなイメージを持っていて、初対面はどんなものでしたか?

比江島:河村は高校生の頃から有名だったし、’19年の天皇杯の福岡第一vs千葉ジェッツも観ていました。印象は「速っ!」ですね。

河村:僕はマコさんが日本代表で活躍する姿をずっと見てきました。僕は「日本代表になりたい」と思っていて、自分の目指すところに行けばマコさんと一緒にプレーできるという思いがありました。

――最初に対戦したのは4年前、河村選手がBリーグに入ってすぐのことでした。

比江島:「やっぱり速い!」と思いましたし、高校生ながらBリーグに出ること自体がすごいと思いました。普通は18歳がプロで活躍なんてできませんよ。自分が18歳の時にBリーグがあったとして、このクオリティを出せるかと考えたら「無理だな」って(笑)。僕らはディフェンスのチームなのに、河村に結構やられましたからね。

河村:あの時は気持ちに余裕がなくて必死にプレーするだけで、それで上手くいくこともあったんですけど、大事なところでは何もさせてもらえませんでした。高校で日本一になって「Bリーグでどれだけ通用するんだろうか?」と思って挑戦したのですが、トップチームの宇都宮さんとの差を感じた試合だったのを覚えています。

比江島:受け答えもしっかりしているし、大人な部分しか見えないですよね。でも日本代表でチームメイトになって分かったのは、結構な頻度で靴下を忘れてマネージャーからもらっていたりして。

河村:バレてました?(笑)

比江島:意外と忘れ物が多いタイプで、そういう人間っぽさもあるんだなあと思いました(笑)。

河村:うっかりが多いタイプです。高校の時もバッシュを忘れて、マネージャーに借りて試合でプレーしていたことがあります。

比江島:それはヤバいね(笑)。

――河村選手から見た比江島選手はいかがでしょうか。

河村:富樫勇樹さんをはじめ、いろんな人のマコさんへのイジりを見ているので、頼りがいのある人というよりも雰囲気を和ませるタイプだと思うんですけど、試合のここぞという場面では本当に頼りになります。ポイントガードとして、マコさんにボールを預ければ何とかしてくれるという感覚があります。最年長のマコさんが僕たち後輩に寄り添って何でも話せる雰囲気を作ってくれているのも、とてもありがたいです。

比江島:何もしていないけど、みんなが支えてくれる(笑)。

河村:それも人柄ですし、やっぱりすごいと思います。

――厳しい戦いの世界はプレッシャーも大きく、気持ちの切り替えやリラックスも大切ですよね。今号の「癒しの行動学」特集に合わせて、日々どんなことで癒されているか、教えてください。

比江島:僕は体育館を出たらバスケのことは考えないようにしています。考えてプレーするのも大事ですけど、ダラダラ長く考えても脳が疲れちゃうだけなので。それができるようになったのは最近で、東京オリンピックぐらいまでは気負いすぎるぐらい気負っていたんですけど、今は上手く切り替えられるようになりました。

河村:僕はお風呂が好きなので、湯船に浸かってゆっくりと体を休めて、気持ちもリラックスさせています。半身浴でじわっと汗を出しながら、結構長い時間入りますね。特に照明とか音楽にこだわるわけではありませんが、ファンの方から差し入れでいただいた入浴剤を使ったお湯に入って「ありがたいな~」と気持ちよくリラックスさせてもらっています。

――Bリーグのシーズンが終わってから代表活動が始まるまでに短いオフがありました。そこで何か「癒し」はありましたか?

比江島:地元の福岡から海までドライブして、寄せては返す波を何も考えずにボーッと眺めていました。海を眺めているひと時だけは誰にも邪魔されない空間として、そっとしておいてほしいです(笑)。

河村:僕は最近、ワンちゃんと一緒に撮影する機会があって、プードルとレトリバーのミックスだったんですけど、かわいすぎましたね。めっちゃ癒されました。

――急に1週間スケジュールが空いたら何をしたいですか?

比江島:海外旅行ですね。バスケから切り替えたいのでNBAではなくイギリスにサッカーを観に行きたいです。僕の夢ですね。

河村:僕もすぐにどこかは思いつかないんですけど、自然が豊かなところに行ってみたいです。

――最後に、パリでも日本代表の躍進を期待するファンの皆さんに、意気込みをお願いします。

比江島:今まで代表でいろんな経験をしましたが、昨年のワールドカップでは全員が同じ方向を向いてチームとしてまとまっていました。今年もそこには自信があるので、チームの雰囲気の良さ、全員で戦う姿を見てください。

河村:オリンピックではベスト8という目標に向けて、「世界を驚かせよう」という合言葉で戦います。また皆さんの力を借りながら、世界を驚かせられるよう頑張っていきます。

ひえじま・まこと 1990年8月11日生まれ、福岡県出身。身長191cm。シューティングガード。2018年にBリーグMVPを受賞、海外挑戦を経て’19年から宇都宮ブレックスでプレー。大学時代から代表に選ばれ、世界を相手に多彩なスキルを駆使して得点力を発揮してきた“日本のエース”。

カットソー¥5,500(キャスパージョン/シアン PR TEL:03・6662・5525)

かわむら・ゆうき 2001年5月2日生まれ、山口県出身。身長172cm。ポイントガード。福岡第一高校時代から特別指定選手としてBリーグでプレーし、’23年に横浜ビー・コルセアーズとプロ契約を結ぶ。一瞬で相手を抜き去るスピードとバスケIQの高さを備えた日本代表の若き司令塔。

パンツ¥5,940(キャスパージョン/シアン PR) その他はスタイリスト私物

7月27日(土)20:30~ ドイツvs日本
7月30日(火)24:15~ 日本vsフランス
8月2日(金)18:00~ 日本vs対戦国未定

世界の強豪12チームが参加して行われるパリ2024オリンピック・男子バスケットボール。日本代表はドイツ、フランス、さらに今月ラトビアで行われる最終予選の勝者と予選ラウンドを戦う。まずはこの3試合、見逃せない!

※『anan』2024年7月10日号より。写真・倉本侑磨(Pygmy Company) スタイリスト・藤長祥平 ヘア&メイク・TOYO(BELLO) 取材、文・鈴木健一郎(鈴木制作所)

(by anan編集部)

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