4方向に伸ばしてスッキリ。廣田なおさん直伝、股関節ほぐし。
「股関節のストレッチと美脚&美尻はニコイチ!」
とヨガインストラクターの廣田なおさん。しかし、現代人は座っている時間が長く、股関節が固まりがち。
「股関節が硬いと、お尻や太ももといった、その周りの筋肉も動かせません。するとお尻を使えずにたるみ、脚の筋肉が頑張るはめになり、脚が太くなる原因に」
そこで、カチコチの股関節を柔らかくするためのストレッチ! 今回、廣田さんが教えてくれたのは、前後左右の4方向に伸ばす股関節ほぐし。
「脚をさまざまな方向に動かすことで、股関節周辺の筋肉がほぐれ、可動域がアップ! その結果として脚痩せやヒップアップが叶います。面倒な日は全部やらなくてもOK。ただ、反り腰予防にもなる3の伸展だけは毎日行ってください」
1【外転】緩みがちな太ももの内側を狙う!
内ももが硬くなると、脚を体の中心軸から遠ざける「外転」と呼ばれる動きが苦手になってしまう。内もものストレッチで股関節の可動域を広げよう!
【STEP 1】両膝を少し離して四つん這いになる
【STEP 2】片脚を横に伸ばしかかとを床につける
【STEP 3】息を吐きながらお尻を引く
1、両手は肩幅、両脚は股関節と膝が90度になるように、四つん這いになる。
2、左脚を真横に伸ばし、かかとを床につける。右足は甲をつける。
3、息を吸って背中を伸ばし、息を吐きながらお尻を後ろに引く。伸ばした左脚の内ももが伸びている感覚があればOK。2に戻り同じ動作を10回繰り返したら、反対脚も同様に行う。
【NG】お尻を引く時に、背中が丸まると、ストレッチ効果が薄れてしまう。視線を落とさずゆっくりと引き、丸まる手前でストップ!
2【屈曲】大きな筋肉に効率的にアプローチ。
関節を前に曲げる動きを「屈曲」という。深く屈曲することで、股関節の可動域において、最もキーになるお尻の筋肉にかんたんアプローチ!
【STEP 1】脚を前後にして膝を90度に曲げる
【STEP 2】息を吐きながら上体を倒す
1、右脚を前、左脚を後ろにして床に座り、左右の膝がそれぞれ90度になるように調整する。できるだけ骨盤を立てて、背筋を伸ばす。
2、息を吐きながら、前脚側のお尻が伸びているのを感じられるところまで上体を倒し、その状態で8秒キープしたら上体を起こし、1の姿勢に戻る。3回行ったら、前後の脚を入れ替えて同様に3回。
【NG】あまりお尻が伸びない時は、前の脚の膝の角度をチェックして。90度以下に曲げるとラクに上体が倒せ、ストレッチが効かない。
3【伸展】太もも前側の張りをストップ!
屈曲と対をなす「伸展」とは、脚を後ろに引き、太ももの前側を伸ばす動きのこと。伸展が十分にできないと、歩くといった日常生活でもお尻をうまく使うことができず、脚がどんどん太くなってしまう。
【STEP 1】両膝を立てて仰向けになる
【STEP 2】かかとをお尻に近づけお尻を床から離す
【STEP 3】両膝を床につけるイメージで前ももを伸ばす
1、仰向けに寝て、両膝を立てる。足を腰幅に開き手のひらは床につけておく。
2、手のひらで床を押し、かかとを上げながらお尻にできるだけ近づけ、お尻を床から離す。
3、息を吐きながら、両膝を床につけるようなイメージで、股関節から太ももの前面を伸ばし、この状態で8秒キープしたら1に戻る。2回行う。
【NG】お尻を浮かせた時に反り腰になりやすいので注意! 胸を突き出そうと意識するのではなく、膝を下げるイメージでゆっくり伸ばす。
4【内転】内への動きでももの外側をほっそりと。
脚を内側に閉じる動きによって、太ももの外側からお尻にかけて伸びる。普段の姿勢で太ももの外側に負担がかかっている人はこの動きが苦手かも。放置していると太ももの外張りの原因に。
【STEP 1】足を広めに開いて膝を立てる
【STEP 2】お尻を浮かさず両膝を同じ方向に倒す
【STEP 3】足で負荷をかけて股関節から内側へ倒す
1、両膝を立てて座り、両手はお尻の後ろにつく。
2、両膝を左側に倒す。この時、お尻が浮かないように注意!
3、左足を右膝にのせて、脚の重みで右のももの外側を伸ばす。8秒キープ。1に戻り、膝を右側に倒し、左右の脚を入れ替えて同様に。2セット行う。
【NG】お尻が浮いてしまうと、どれだけ膝を倒しても太ももの外側は伸びない。無理に膝を床につけようとせず、お尻を浮かさないように意識。
廣田なおさん 効率よくボディメイクができる“美筋ヨガ”の考案者でインストラクター。『10分で4cm伸びる!細くなる! 脚長革命』(幻冬舎)ほか、著書多数。
※『anan』2024年5月29日号より。写真・中島慶子 ヘア&メイク・yumi(Three PEACE) 取材、文・小泉咲子
(by anan編集部)