中里式“不調改善ストレッチ”。3ステップでカラダが変わる!
【STEP1】A:小さく動いて“ゆるめる”。
まずは小さな動きで古い輪ゴムのような筋肉をゆるめてあげることで、酸素と栄養素を送り届ける。すると、筋肉はどんどん新しくなり、新品の輪ゴムのように弾力を取り戻し、柔らかくなる。ここではあまり深く考えずに、とりあえず動かして、筋肉にアプローチする意識付けを。
【STEP2】B:大きく動いて“ほぐす”。
大きな動きで、体幹の近くにある大きな筋肉を連動させる。普段何気なく行っているすべての動作は、末端の小さな筋肉ではなく大きい筋肉を動かした方が、実はものすごくラクだし、疲れにくい。だからここでは、どこの筋肉を動かしているか、しっかりと意識しながら行おう。
【STEP3】C:リズムをつけて動いて呼吸と関節力を“高める”。
さらに、体幹まで使えるようになるために必要なのが、関節を締めて各部位をつなげる“関節力”。リズムをつけることで、動作を切り替える瞬間に関節力を高めるインナーマッスルが刺激できる。また、リズムに合わせて自然と呼吸が意識でき、筋肉に十分な血液を届けられる。
【全身の疲れ】
大きな筋肉を動かして、血流アップ。“疲れ”物質を押し流そう。
十分な休息を取っても疲労が回復しない時や、全身にだるさが残っているような時は、カラダをさらに休ませるよりも適度に動かすストレッチが疲労回復への近道になることも。
「血液の循環が良くなるとカラダ全体に栄養と酸素が行き渡り、体内の環境がより良くなります。しっかり深呼吸して酸素を取り込み、それを血液に乗せて巡らせましょう(中里賢一さん)
A:ゆるめる
寝返り:肩甲骨まわりを意識して、上半身の筋肉をゆるめる。
背中全体の筋肉をゆるめるストレッチ。周りに関節がなく、たくさんの筋肉で支えられている肩甲骨を動かせば、多くの筋肉がストレッチできる。
【ここを動かす!】
肩甲骨まわりを意識してゆっくりストレッチする。内外転、回旋など「肩甲骨」は可動域がとても広いが、逆に動かさないと固まりやすい性質が。
寝返りをするように、腕と上体を返していく(左右各5回)。
仰向けになり、右腕は横に置く。左腕を天井に向け、上半身を右側に向けながら、左腕をなるべくカラダから遠くに大きく伸ばす。指先をより遠くへ。反対側も同様に行う。
B:ほぐす
犬のしっぽ:下半身の要、骨盤と股関節。股関節や体幹の筋肉をほぐす。
脚を股関節から動かし逆側にクロスさせることで、股関節まわりの筋肉を中心に、太もも、体幹をほぐせる。全身の血行が促されるイメージを持って。
【ここを動かす!】
「股関節」も肩甲骨同様、可動域が広い。「骨盤」は上半身と下半身をつなぐユニット。その前面で腸腰筋が脊柱、骨盤、大腿骨をつないでいる。
股関節から動くように、ゆっくり大きく脚を交差させる(左右各5回)。
うつ伏せになり、両脚を真っすぐそろえて伸ばし、両腕を前に伸ばす。両手を床につけたまま、右脚を持ち上げて、ワキの下から腰、太ももまでの伸びを感じながら、左脚側に倒す。反対側も同様に行う。
【NG】上体が浮いて、おへそが横を向く。
上半身を床に固定できないと、ストレッチ効果が下がる。持ち上げるのは下半身のみで、上半身はしっかりと床につけておくこと。
C:高める
たけのこ:普段動かさない側面の筋肉を気持ちよくストレッチ。
カラダの側面は、日常生活で大きく動かす機会があまり多くないため、筋肉が固まりやすい。つま先から手の指先まで側面全体を伸ばそう。
【ここを動かす!】
特に、ワキの下からワキ腹の体幹、お尻や太ももの側面のストレッチを意識して。腕を上げる動作も日常では少ない。左右差を感じながら硬い場所を探せたら、そこにアプローチを。
指先からつま先まで、しなやかに伸ばす(5往復)。
肘を曲げてカラダの前で両手を構え、膝を軽く曲げて立つ。膝を伸ばす反動を利用して、斜め上方向に片腕を高く上げながら、つま先立ちでカラダの側面を目一杯伸ばす。最初の姿勢に戻り、同様に反対側に伸び上がる。
ブラトップ¥9,900 レギンス¥12,100(共にダンスキン/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター TEL:0120・307・560)
中里賢一さん ボディメンテナンスサロン「MARKS」代表。さまざまな不調を抱えている人に寄り添い、その人に合ったケアを行う。監修本に『DVDカラダがスーッとラクになる可動域ストレッチ』(西東社)など。
※『anan』2022年2月16日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・武政 ヘア&メイク・yumi(Three PEACE) モデル・中嶋杏里沙(LIGHT management) イラスト・井上 香 取材、文・鈴木恵美
(by anan編集部)