「カラダの表面についている大きい筋肉はストレッチしやすく、深部にある小さい筋肉はストレッチしにくいという傾向があります。特にカラダが硬い人は、表面の大きい筋肉が硬くなっているため、まずはこの部分を十分にほぐしてから、奥にある小さな筋肉へアプローチしていくことが肝心です」
さらに、オガトレ流ストレッチでは“1セット30秒”がルール。
「一般的なストレッチでは15~20秒ともいわれていますが、これは、筋肉を適切な負荷で最大限に伸ばした状態でのお話です。実際は、カウントをはじめてからベストなポジションをとれるまでに数秒の調整が必要なので、しっかりと伸ばすためにオガトレでは1セット30秒を推奨しています」
表面の大きな筋肉から、奥にある小さな筋肉へと、カラダの硬さを段階的に解きほぐす、オガトレ流“ほぐストレッチ”。おうち時間が増えて「カラダが超硬くなった…」という人向けに、症状や悩み別のオリジナルストレッチメニューをご紹介!
「ストレッチをするタイミングは、筋肉がいちばんほぐれやすいお風呂上がりがベスト。そして、毎日続けることが重要です。特に最初のうちは、1日サボるだけで筋肉の硬さが戻りやすいため、2週間は継続してください。また、痛みや不調の具合を10段階でセルフチェックするのもおすすめ。少しずつでも毎日カラダの変化を感じられたら、続けていくモチベーションもきっと上がるはずです」
ほぐストレッチ3か条
1、大きい筋肉→小さい筋肉。ストレッチは順番が命!
2、しっかり伸ばすために“1セット30秒”が基本。
3、「痛気持ちいい」強さで! 10段階でいうと6程度。
お悩み:背中全体が固まってバッキバキに!
背中の硬さやコリは、猫背やスマホ首などの姿勢の悪さが一因。伸びたまま硬くなった広背筋、菱形筋(りょうけいきん)、僧帽筋を解きほぐし、本来のしなやかさを取り戻そう。
背中ストレッチ1
まずは腋~背中の大きな筋肉をじんわりストレッチ。
四つん這いになり、右肘を床につく。左手を斜め前に伸ばして右手の延長線上に置き、そのまま30秒キープする。腰は反らさずに、腕だけを伸ばすようにするのがポイント。左右を入れ替えて右腕でも同様に行う。
肩甲骨の少し下あたりから骨盤までを広く覆っている広背筋。伸び感が足りなければ、伸ばしている側の腋を床に近づけるように、カラダをひねっても◎。
背中ストレッチ2
座ったままで簡単! 肩こりにも効く、菱形筋伸ばし。
椅子に座り、カラダの正面で左右の手を組む。背中を丸めて、胸の前に楕円を作るようなイメージで腕を前に突き出す。この姿勢のまま30秒キープする。腕の高さは、自分で伸び感がわかりやすい位置ならどこでも大丈夫。
背骨と肩甲骨の間についている筋肉、菱形筋がしっかり伸びていることを意識。ここは、デスクワークをする人の多くが硬くなりがちな部分。
背中ストレッチ3
僧帽筋ほぐしで固まっていた肩甲骨をやわらかく。
座ったまま、右手を腰の横、またはやや後ろ側に当てる。左手で右肘をつかみ、ゆっくりと肘を前に出す。この姿勢のまま30秒キープ。肘を前に出すほど、筋肉がよくストレッチされる。左右を入れ替えて左腕でも同様に行う。
首から肩、背中の上部にあり、肩甲骨を動かしている僧帽筋中部へアプローチ。僧帽筋は上部・中部・下部に分けられるので、エリアごとに伸ばすのが効果的。
オガトレさん ストレッチ系YouTuber。理学療法士。著書に『オガトレの超・超・超かたい体が柔らかくなる30秒ストレッチ』(ダイヤモンド社)など。
ブラトップ¥8,500 レギンス¥9,500(共にジュリエ ヨガ アンド リラックス/ビギ TEL:03・5720・8256)
※『anan』2021年3月10日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・横川莉那(スペースクラフト) 取材、文・瀬尾麻美
(by anan編集部)