年間約80泊! 女性キャンパーが“ひとりキャンプ”で自己肯定感が上がった理由

エンタメ
2023.02.17
小さなキャンピングカーに乗り、愛犬と全国各地でソロキャンプ。自然の中で過ごす、自分を褒め甘やかす時間が最高の贅沢。

ひとりキャンプ×森 風美

Entame

「自分を褒める時間って、大事です」

アウトドア好きな家庭で育った森風美さん。大学生のとき、何か好きな趣味を作ろうといろんなことにトライしている中で、たまたま雑誌でかわいいきのこ柄のひとり用テントを発見。「こんなにかわいいテントがあるの?!」と衝撃を受け、それがきっかけでソロキャンプ道に入ったのだそう。

「もともとおままごとや、『あつまれ どうぶつの森』などが好きだったので、何かをかわいくコーディネートすることに興味はありました。それがアウトドアでできる、かわいくキャンプができるなんてびっくり。とにかくやってみたくなり、テントを買いました」

そこから始まり、現在は年間80泊ほどキャンプをするようになり、ソロキャンプが仕事にも繋がった。自然の中でひとりで過ごす時間の良さについて伺うと、

「好きなギアに囲まれたお気に入りの空間で、他の人を気にすることなく、気ままに過ごせること。例えば私は早寝早起きのほうなんですが、朝5時に目が覚めた場合、誰かと一緒にいたら寝袋やマットを片付けるときに音を気にしてそーっとやったりしますが、ひとりだったらさっさと片付けて、テントもサクッと畳んで、8時にはもう観光に出かけられる。好きな場所で、誰に相談することなく過ごせるって、すごく気持ちがいい」

目の前にあるのはお気に入りの道具のみ、テントを出れば心地よい自然。料理、釣り、ゴロゴロするなど、そこでやることは、全部“自分がやりたいこと”だけ。

「私のわがままを私が叶えてあげる時間なんだと思います。一方で、つまらなかったらその責任は全部自分に降り掛かってくるので、ソロ活はそこがとてもシビアなんですが(笑)、だからこそ、全力で楽しむことに夢中になれるんじゃないのかな、と思います」

ソロキャンパーになる前から、買い物、カラオケ、映画など、アクティビティをひとりで楽しむことに抵抗はなかったという森さん。

「何かしたいなと思ったときに、“誰か一緒に行ってくれるかな”と考えてしまうと、もしその相手が見つからなかったら、やりたいことができなくなっちゃう。それだったら、最初からひとりで行けばいいじゃないか、と思うんです。行きたい、やりたいと思ったとき、自分だけだったらすぐ行動に移せる。さらにそうしたほうが、楽しいことを味わえる機会が増える。そのほうが幸せですよね」

ソロキャンプでは、自分を褒めるタイミングがたくさんあり、それによっておのずと自己肯定感が上がっていった、とも。

「ひとりでテントを張り一晩過ごした朝、喜びがあふれると同時に、“なんだ、私できるじゃん”と、とても自分を褒めたことを覚えています。家にいると料理なんてやって当たり前ですが、自分で火をおこし、限られたギアで美味しい料理を作れたら、それはすごいことです。日常生活では、“サボっちゃった”“だらけちゃった”と自分を減点しがちですが、ソロキャンプにおいては加点ばかり(笑)。おかげで自分のことを褒めるのが上手になりました。その結果、自己肯定感が上がったと思います」

自分のしたいことをして、満足感を得る。森さんはソロキャンプを重ねたことで、生きるチカラが身についたと実感しているそう。

「キャンプという内容のせいもありますが、人生で何か悪いことがあっても、“人はひとりでも生きていけるから、私は大丈夫”と思えるようになった。悩んだ末就職しなかったときも、“最悪テントがあるから、どこでも寝られる”と思えましたし(笑)。根拠があるのかはわかりませんが、人生をサバイブする謎の気力が養われている気がします」

愛犬とふたりで…。

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かわいい犬は、森さんの愛犬・どんちゃん。四国まで車で行き、ふたりでまったりキャンプ。

きっかけはこのテント。

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白地にカラフルなきのこがプリントされたひとり用テント。ガーランドや椅子も、とってもキュート。

自家製ベーコン作りも。

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8時間かけて燻し、ひとりで自家製ベーコンを作ったことも。キャンプならではのアクティビティ。

サバ缶で簡単パスタ。

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ソロキャンパーになり料理好きになったという森さん。こちらは神津島で作ったパスタ。美味しそう。

バーニャカウダも美味。

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野菜を蒸し、バーニャカウダとしていただきます! カトラリーなどお気に入りを揃えると楽しさ倍増。

もり・ふうみ アウトドア好きな家族の影響でキャンパーとして育つ。女性向けアウトドア系メディア「なちゅガール」編集長。公式サイトはhttps://www.morifuumi.com

※『anan』2023年2月22日号より。

(by anan編集部)

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