今の骨状態を知る、セルフチェック。
骨はアンバランスな体の使い方をすると歪む。ここでは、樋川さんが実際見てきた、歪んだ骨がもたらす体への主な影響を5つ列挙。該当する項目がないかをチェックして。
CHECK1:長時間歩くと、スネの側面が痛む。
スネの側面や太ももの外側の筋肉が張ったり痛むのは、足指の筋肉やそこにつながるふくらはぎ、内転筋、腸腰筋を使った本来の脚の使い方をしていないから。その状態で歩き続けると筋肉がねじれやすく、足首、膝、股関節が内旋し、骨が歪んでO脚やXO脚になる。
CHECK2:足の裏に、タコができやすい。
足の裏、特に人差し指の下あたりにできるタコ。ヒールやサンダルを頻繁に履く人によく見られるが、原因は前重心の姿勢。背骨のS字ラインが崩れている可能性大。また、足指を使えていないため、足のアーチがなくなり扁平足になった人にも多く見られる。
CHECK3:上を向くと、違和感を覚える。
巻き肩や、首が前に出た姿勢になりやすい人は、首や肩まわりの筋肉がこわばり、胸椎の1番(首の付け根の出っ張りの下にある胸の骨)がロックされやすい。首の動きが制限されるので、上を向くと違和感を覚えたり、肩が上がる。ストレートネックの可能性も。
CHECK4:鎖骨が真横にスッと伸びていない。
鎖骨は、喉の下から肩の終わりまで横一線にまっすぐ伸びている状態が理想。極端にハの字だったり、逆ハの字に浮き上がっている鎖骨は、上半身のバランスが崩れているサイン。鏡の前で肩の力を抜き、自分の鎖骨の形をチェックしてみて。
CHECK5:両手を重ねた状態で、左右均等に振れない。
椅子に座り、手のひらを合わせて腕を体の前に伸ばす。肘を曲げず、腰は動かさないで上半身を右、左とゆっくり捻ると、やりにくいほうがあるはず。やりやすいのは普段よく使っているほう。体の使い方のクセが背骨を歪ませる。この動き自体が歪みリセットにもなる。
今すぐ歪みを整える! 4つのリセット法。
ポイントとなる肩、肋骨、頸椎、背骨を中心に、骨の歪みを調整できるワンアクションを紹介。動きにくくなった骨の自由度を取り戻し、筋肉のこわばりも解消できる4つのリセット法。日中、できる時にいつでも行って歪みにさよなら。
歪みリセット1:その場足踏み
足指を刺激すれば、全身の骨と筋肉が目覚める。
足指の筋肉を使うことを意識してその場で1~2分足踏みを。床に足をつく際、足指に力を入れるとやりやすく、裸足でやるほうが感覚をつかめる。重心は足指ではなく、かかとの前あたりに置き、肩の力を抜いて首が前に出ないように注意。足指の筋肉を使った歩き方をすると、姿勢を保つ筋肉が目覚め、背骨の歪みが整ってくる。
歪みリセット2:壁タッチ
上体伸ばしで骨を整え、肩こり・首こりも撃退。
壁を背に、壁から20cmほど離れて立つ。右手を体の後ろに回し、できるだけ左の壁を触る。骨盤は正面を向いたまま、右肩まわりがぐ~っと伸びるのを感じながら30秒キープ。反対側も同様に行う。デスクワークが多い人は、1時間おきに休憩を兼ねてこのポーズをとれば、骨が整い、肩こり・首こり予防になる。
歪みリセット3:ふんばり直立
誰にも気付かれずにどこでもできるリセット法。
足指に力を入れ、同時にお尻の筋肉にもギューッと力を入れて立つだけ。そのまま10秒キープ。いったんお尻と足指の力を抜く。これを3回繰り返す。肩の力は抜いて腕をダラリと下げ、両膝はピンと伸ばさずに若干曲げるのがポイント。内転筋や腸腰筋など下半身の深層筋が刺激され、脚の形が整い、足のアーチが復活。
POINT:肛門に向かって、お尻の肉を左右からギューッと寄せ、内太ももにも力を入れる。
POINT:5本指全部に力を入れる。普段足指を使っていない人はつりやすいので、力を加減して。
歪みリセット4:ヤンキー座り
背骨や関節に効く、実は優秀な矯正ポーズ。
しゃがむポーズ、いわゆるヤンキー座りができるのは、背骨がしなやかで、股関節や膝、足首の関節がスムーズな証。背中を丸めずに胸を出し、肩の力は抜いて両手は前方に出してしゃがむ。膝と足先を同じ方向に揃え、指先とかかとの両方を意識し姿勢を安定させて30秒キープ。股関節まわりの筋肉の緊張もリセットできる。
できない人は…体がグラつく人は、両手を軽く床につき重心を分散。徐々に深く腰を下ろし、足裏すべてが床につくのを目指して。
樋川由紀さん 整体師。「せぼねじれ調整院リキュア」顧問。背骨調整と骨格調整を組み合わせた施術が人気。症状や生活に合わせたセルフケアメニューも提案。
トップス¥6,600 レギンス¥12,100(共にダンスキン/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター TEL:0120・307・560)
※『anan』2021年5月26日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・高松由佳 モデル・大塚まゆか(BRUTUS) 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)