坂本龍一にSMAPも! 豪華コラボも注目の『みんなのうた』60年

エンタメ
2021.04.23
子どもの頃から私たちのそばにある5分間の音楽番組『みんなのうた』が60年を迎えます。1961年4月に放送された「おお牧場はみどり」から始まり「北風小僧の寒太郎」「おしりかじり虫」など、お茶の間に届けてきた楽曲は約1500にも及ぶという…! 番組統括の関山幹人さんに、番組にかける思いや曲選びについて聞きました。

「番組がスタートしたのは高度経済成長期。当時、子どもが歌う歌といえば、童謡や唱歌など教育的なもの、もしくは、CMソングや大人の楽曲でした。そこで、学びがあって豊か、そして明るく健康的な歌を子どもに届けるということをコンセプトに掲げた当番組が誕生したのです。そのベースをふまえつつも、今では子ども向けの楽曲だけでなく、『みんなのうた』ということで、いろいろな世代、興味・関心のある方にも聴いていただける曲を多彩にラインナップしようと努めています。2か月に一度ずつ新曲をお送りしますが、1年に1曲でも“いいんじゃない?”と思える歌に出合ってもらえたら。今やどんなコンテンツもターゲットを絞って発信していく時代にあって、あえて“みんな”に届けたい、という、時代に逆行するかのようなことを目指す稀有な番組ですが、他にないからこそ“みんな”を捨てちゃだめなのかなと。“30代を狙います”などと絞った時には、役目を終える時なのかなと思っています」

曲選びで大事にしているのは、長く聴いてもらえるかということ。

「今の時代や気分は意識しますが、長く続いている番組ですし、1年後には役割が終了する曲、消費される曲にしたくないんです。そのために、普遍的なメッセージを発信しつつも、音楽やアニメーションには時どきの技術を取り入れていく。とはいえ、見てもらわないと始まらないので話題性も大事ですし、時の人が手がけてみたいということでしたら、ありがたい限りです。ただ、目的はその人をアピールすることでなく今の時代の普遍的な歌を作るということ。そこは必ず守っていただいてます」

60年を記念したさまざまなプロジェクトにも注目。

「今は小田和正さんが作ってくださった記念ソングが流れていますが、今後も宮本浩次さんをはじめ、素敵なアーティストの方が手がけた歌をお届けしますので楽しみにしていただければ。また、HPでは楽曲にまつわる思い出を募集しているのですが、メジャーな曲だけでなく、知る人ぞ知る隠れた名曲をあらためて届けられるきっかけになればと思っています。一年を通じて、『見てくれてありがとうございます』と『はじめまして』という両方の思いを伝えていきたいです」

みんな知ってる大ヒットソングたち

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一度聴くと耳から離れないユニークなメロディで、世代を超えて話題となった楽曲がたくさん存在。「おしりかじり虫」はオリコンインディーズチャートで1位を獲得。「コンピューターおばあちゃん」は坂本龍一が編曲を担当するなど、トップクリエイターの起用もヒットの一因に。

こんな大スターも歌ってます!

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小泉今日子や平井堅、BUMP OF CHICKENなど、人気者が歌うことでも話題のこの番組。なかにはタモリやSMAP、宇多田ヒカルなど錚々たるメンツも。ちなみに「ベスト・フレンド~Best Friend~」を作詞したのは一般女性で、後に森浩美さんが補作した。

あの人が手がけるアニメーションも!

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『みんなのうた』に欠かせないのが、楽曲を彩るアニメーション。過去には、やなせたかしや和田誠、藤城清治、横尾忠則、中島潔が手がけていたりと、とにかく豪華です!

『みんなのうた』 総合テレビ、Eテレにて新曲と60年スペシャルセレクションを放送中。詳細な放送時間はHPで確認を。歴代の楽曲をカバーする特番『みんなのうた60フェス』が5/8の19:30~NHK総合で放送。 https://www.nhk.or.jp/minna/

※『anan』2021年4月28日号より。取材、文・重信 綾

(by anan編集部)

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