効果アリと実感した、基本の体幹トレを伝授。
様々なダイエットを繰り返し、リバウンドも経験した加藤さんが、ボディコントロールで一番大切と力説するのが体幹トレーニングだ。
「なかなか痩せなかった脚が、体幹トレを始めたら理想の形に変わったし、リバウンドの心配がない太りにくい体質になりました」
体幹は頭部と四肢を除いた胴体を指す、体の中心部分。全身のバランスをとり、正しい姿勢を維持するのに重要な役割を担う。
「体幹を使えるようになると、体の表層部にある筋肉・アウターマッスルだけでなく、体を支える筋肉・インナーマッスルも刺激できるので、トレーニングを続けるほど、メリハリのある美しいボディラインが作られていきますよ」
とはいえ体幹トレは普段あまり使えていない筋肉を呼び覚ますので、難しく感じる人もいるかも。
「トレーニング前に、鍛えたい筋肉をほぐしてからやると効果が上がります。正しい姿勢が重要なので、基本の姿勢が難しい人は初心者用プログラムから始めてみて。すべて1分で終わるので、毎日1分間だけがんばりましょう!」
お腹や背中、腰など広範囲の筋肉が「体幹筋」。
胸、背中、肩まわり、腰まわり、腹筋、お尻が体幹の構成部位。広範囲の筋肉と関わり、アウターマッスルもインナーマッスルもどちらも含む。内臓を支えたり、体の歪みを正し、バランスをとるのに重要な要素。
メリット1:姿勢が正しくなり、他の筋トレの効果がアップ
日頃使えていなかった筋肉が稼働し、動きやすい体に変わるので、他の筋トレも正しい姿勢でできるように。その結果、二の腕やふくらはぎなど、効果の出にくい部位の筋トレの成果も出やすくなる。
メリット2:大きい筋肉が鍛えられて、代謝が上がる
体幹筋は、背中の広背筋やお腹の前側にある腹直筋などの大きな筋肉、お腹を覆う腹横筋などのインナーマッスルを含む。それらが同時に鍛えられることで代謝が上がり、痩せやすい体にシフトする。
メリット3:体の歪みが改善し、むくみが取れる
筋肉のバランスが整い、体全体の安定性が高まるので、普段から姿勢の崩れが防げるように。体の歪みが直ればリンパや血流の流れも良くなるので、むくみや冷えが改善するなどの効果も期待できる。
さっそく以下の3つのうちいずれか1つを1日1回チャレンジしてみよう!
1分プランク
全身くまなく、インナーマッスルまで引き締められるプランクは、正しい姿勢を維持するのが大事。わかりやすく、強い筋力が必要ないので、まず始めるのに最適。
トレーニング前にストレッチ
肩まわりをほぐす
両手の指先で肩に軽く触れたまま、肘をなるべくゆっくり、大きく回す。胸を大きく開いて、前回し、後ろ回しと10回ずつ繰り返す。
肩、背中、お尻、かかとを一直線に!
両肘を床につけ、足は揃えてうつ伏せに。そこから胴体を浮かせて、1分間キープ。全身に力を入れ、体が板のように硬く、まっすぐになるように。お尻が上がったり下がったりしてしまうと、腰を痛めてしまうので注意。なるべく正しい姿勢を維持できる秒数から始めて。
Point:耳、肩、腰、くるぶしがなるべく一直線になるように
Point:視線は斜め下
初心者はまずここから!
膝をついてもOK
上の姿勢が難しければ、膝をついたままで行ってみて。お腹とお尻に力を入れて筋肉を硬くし、背骨が一直線になる姿勢をまずは1分間キープしよう。
1分背筋
背中を鍛えると姿勢が良くなり、お腹まわりの筋肉も刺激されて腰がくびれてくる。さらに背中から繋がっている顔の筋肉がアップするので小顔効果まで得られる。
トレーニング前にストレッチ
背中の筋肉を柔らかく
両肘を自然な角度に曲げ、両手のひらは外側に向ける。肩甲骨同士を寄せ合うよう、両肘を引く。ギューッと寄せて5秒維持を5回。
ゆっくり3秒数えながら1セット行う
うつ伏せに寝そべり、両肘を曲げ、手は胸の横辺りに置く。腰ではなく、背中の上部の筋肉を使い上体を持ち上げる。1~2秒キープし、ゆっくりと下ろす。できるなら、胸が床につかないようキープしつつ、また上体を持ち上げるとさらに負荷が上がる。これを20回繰り返す。
Point:足はこぶし1個分開く
Point:腰が痛くない位置まで上げる
初心者はまずここから!
できない人は手でサポート
背筋力がない人は、上の動きを両手をついた状態で行う。手はあくまでも補助。腰から反らないよう、柔軟性に応じて床に肘をつけて始めましょう。
1分スクワット
ヒップアップや太ももの引き締めに効果的なスクワットは、体幹トレとしても効果的。姿勢をキープしながらゆっくり行うことで、体幹にもアプローチできます。
トレーニング前にストレッチ
股関節を伸ばす
両足の裏を合わせて座り、背中を丸めないように前傾し、股関節をストレッチ。肘で両脚を押し広げるようにゆっくり負荷をかけて。
かかと重心でお尻を突き出し、ヒップアップ!
両足を肩幅の1.5倍の幅に開き、足を少し外向きにする。両手は胸の前で組んでバランスをとりながら、重心はかかとに置き、股関節を折り込むようにお尻を突き出す。お腹やお尻に筋肉の負荷がかかるようゆっくり3秒かけて下げ上げし、20回繰り返す。上がる時にお尻の筋肉を締めるとより効果的。
Point:手は胸の前で組む
Point:足は肩幅の1.5倍の幅に開く
Point:腰が反らないように
Point:お尻を突き出すようにしっかり下げる
Point:つま先が浮かないように
初心者はまずここから!
椅子を目安に使って
お尻の正しい下げ位置をマスターするには椅子を使うと便利。スクワットをする際、椅子の座面の手前にお尻がつくまでを目安にして。椅子に完全に体重を預けないこと。
加藤ひなたさん ダイエットや美容に特化したYouTubeチャンネル「ひなちゃんねる」を運営。チャンネル登録者数は190万人以上。Twitter(@hinata_0421)でも情報を発信中。
ブラトップ¥7,500 レギンス¥7,900(共にナージー/ジュンカスタマーセンター TEL:0120・298・133)
※『anan』2021年1月27日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) 取材協力・河村玲子 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)