背中側から肋骨を覆う羽のような形状の肩甲骨は、多くの筋肉と連なり、上半身の骨盤とも呼べる存在、と「せぼねじれ調整院 Re‐Cure」代表の金井良友さん。
「四足歩行の時代、肩甲骨は骨盤同様に体重を支える役割がありました。二足歩行になってからも、体重を支え、下半身とのバランスをとり、骨盤と連携して体の正しい動きを支えています」
最近座りっぱなしの生活が増え、スマホやPCの長時間の使用も重なり、猫背や巻き肩の人は増加中。その結果、肩甲骨の可動域が狭まり、コリや痛みだけでなく、背中に肉がつくなど、見た目の悪化にも拍車をかけているそう。
「本来肩甲骨は、動きの自由度が高いのが特徴です。遠くのものを取る、腕をひく、押し出す、胸を張るなど様々な動きを担うため、上下、前後、左右に自由に動きます。腕の動きには肩甲骨が大きく関わっているのに、肩甲骨の可動域が狭いと、腕の骨だけで動かそうとしがち。すると使う筋肉が限定され、使われない筋肉は凝り固まる、という悪循環が起きます」
まずここでは、そんな肩甲骨の状態をチェックしてみましょう!
CHECK:3Dに動く、肩甲骨のポテンシャルを眠らせないで!
腕と肩甲骨の動きは常に連動。肩甲骨は、僧帽筋、広背筋、上腕筋、肩甲下筋、小胸筋など、上半身の多くの筋肉と連なり、腕の自由な動きをサポートしているので、肩甲骨まわりの筋肉を柔軟に保つことが大事。
CHECK:あなたの肩甲骨の可動域をチェック
1、肩甲骨の開き具合をチェック
○GOOD…壁に背中をつけ、肘を直角に曲げた腕を肩と同じ高さまで上げ、両手の指先は伸ばした状態にする。次に、肘の高さをキープしたまま両手の肘下を壁につけるように下ろす。肘の角度が変わらなければOK。
×NOT GOOD…肩甲骨が開かず、背中が平らな人
肘を下ろそうとすると肩が上がってしまう/片方の肘の角度がおかしい/肘が直角に曲げられない
2、肩甲骨の閉じ具合をチェック
○GOOD…両肘を直角に曲げ、体の外に向けて左右に床と平行に開いた状態から、肘を体に近づける。両肘の角度を90度にキープしたまま、体に近づけられればOK。
×NOT GOOD…肩甲骨が閉じず、背中が丸い人
両肘が体に近づかない/片方の肘が近づかない/肘の角度を直角に保てない
金井良友さん 「せぼねじれ調整院 Re‐Cure」代表。痛みやコリの軽減だけでなく、体本来の自然治癒力を取り戻せる、独自の背骨調整法を推奨。著書に『奇跡の「せぼね調整」』(宝島社)が。
トップス、パンツ 共に参考商品(スリア/インターテック TEL:050・3821・2940)
※『anan』2020年7月1日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・原田ゆか 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)