腸内環境を整える「ストックフード」って? 常備したい4つの栄養素

2019.7.23
腸にいい食材をもっと手軽に摂りたいなら、「ストックフード」がおすすめ。普段のごはんに取り入れるだけで、腸内環境を整えてくれる上、味わいもアップ!

簡単ストックフードで、毎日効率よく整えて。

腸にいい食生活をするにも、毎日の自炊となるとハードルが高いもの。そこでストックフードの出番。岸村康代さんが注目する4つの栄養素を取り入れた、アレンジしやすい食材を常備することで、毎日簡単に美腸食が食べられる。

「腸内環境を整えるとは、わかりやすく言うと体内に約1~1.5kgある100兆個ともいわれる腸内フローラ(腸内細菌のお花畑のようなもの)に、バラエティに富んだ細菌を育てていくこと。そのために必要な水や肥料の役割をするのが、乳酸菌や麹菌などの発酵食品と食物繊維。発酵食品や食物繊維は毎日摂取し続けることが大切です。食物繊維の場合、女性は1日18g以上摂る必要があります。でも、レタスを1個食べても食物繊維は約3gしか摂れないもの。かなり意識しないと必要量を摂ることは困難です。そこで注目したいのが、食物繊維同様の働きをするレジスタントプロテイン。食物繊維とレジスタントプロテイン、さらに発酵の栄養素を手軽にいろんな食材から取り入れるためにも、ストックフードは便利ですよ」

岸村さんおすすめの“ストック栄養素”を紹介。

食物繊維
1日18g以上摂取を意識しましょう。

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食物繊維は2種類。大麦やもち麦に多く含まれる“水溶性食物繊維”は、腸の上部で発酵しやすく血糖値の上昇を抑えて排泄のサポートをするもの。きのこ類、海藻類や枝豆などが多く含有する“不溶性食物繊維”は、繊維質で便を絡め取ってかさを増し腸を刺激して便通を促すもの。両方摂るのが理想。

乳酸菌
腸内環境の改善をサポートする菌。

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発酵食品すべてに乳酸菌が含まれているわけではない。動物性ならヨーグルトやチーズなどに含まれ、植物性ならキムチやぬか漬けなどの漬物に多く含有。乳酸菌は腸の中で乳酸や有機酸を作り、腸内pHを低下させて整えることで、悪玉菌がすみにくい環境を作る役割も。

レジスタントプロテイン
食物繊維同様の働きをするタンパク質。

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通常のタンパク質は、分解されてアミノ酸として体に吸収されるが、大豆やそば、酒粕などに含まれるレジスタントプロテインは難消化性のタンパク質で、分解されずに腸まで届き、食物繊維と同じような働きをする。コレステロールを低下させたり、脂質を排出する作用もあり。

麹菌
日本の発酵食品づくりに欠かせない菌。

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日本のあらゆる発酵食品づくりに欠かせない菌が、この麹菌。なかでも、私たちが毎日口にする醤油や味噌、最近ブームの甘酒などは、米に麹菌をつけて発酵させてつくるので、積極的に摂りたい食材。少量でも腸内環境の改善効果が期待できることが研究され、注目が集まっている。

岸村康代さん フードプランナー、管理栄養士、野菜ソムリエ上級プロ。目的別に効率よく栄養を摂る“パワーフードスタイル”を提唱し、商品開発やメディア出演など多方面で活躍中。

※『anan』2019年7月24日号より。取材、文・若山あや

(by anan編集部)

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