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不足すると不妊の原因にも…体内活動の名脇役“亜鉛”って?

2018.10.24
どうやら大事らしい、というのはわかるけど謎のベールに包まれた栄養素、亜鉛。実は、体の中のあらゆる活動に必要とされている、超重要栄養素でした。あやこいとうクリニック院長の伊藤史子先生が詳しく教えてくれます!
亜鉛

――亜鉛ってなじみがなくて、何の役に立つのか疑問です。

伊藤先生:亜鉛がないと、私たちは生きていけませんよ。体内活動でひっぱりだこの名脇役、それが亜鉛です。体の中では、いろんな物質が反応を起こして働いています。その中でも、酵素反応の約8割に、亜鉛が関わっているといわれているんですよ。たとえば、細胞分裂、神経伝達物質の働き、インスリンを作るためにも、亜鉛が不可欠です。しかも亜鉛は体内で合成できない“微量ミネラル”なので、不足しがち。食事で積極的に補う必要があるんです。

――亜鉛が足りなくなるとどうなるか、あまりピンときませんが…。

伊藤先生:亜鉛が不足して細胞分裂がうまくいかなければ、傷の治りが遅くなります。たいしたことのない擦り傷や切り傷なのに、なかなか治らない、とか…。

――身に覚えあります!

伊藤先生:不妊の原因にもなります。妊娠すると赤ちゃんの細胞をものすごい勢いで細胞分裂させないといけないので、亜鉛が必要。ほかに神経伝達物質がうまく働かなくなり、ウツっぽくなることもあります。さらにインスリンの中心要素は亜鉛ですから、亜鉛が足りなくなると血糖のコントロール不足が生じ、メタボの原因になることも。

――亜鉛の量は、血液検査で調べることができますか?

伊藤先生:もちろんです。亜鉛は鉄と入り口が同じだったり、銅と助け合って活動したりするので、これらミネラル群のバランスをチェックすることも大切です。

――1日にどのくらい摂っておくことが必要なのでしょうか?

伊藤先生:国の基準だと、1日10mgくらいとされていますが、私は30mg摂ることを勧めています。亜鉛は出番が多いので、多めに摂ってもまず中毒になることはありません。ただし、たくさん摂ると胃に負担がかかるし、鉄と同じようにタンパク質がないと体内で活躍できません。亜鉛の摂取量は、血液検査で栄養状況をチェックし、医師と相談して決めたほうがよいと思います。

――亜鉛は、どんな食材に含まれていますか?

伊藤先生:亜鉛と鉄は、タッグを組んで活動することの多い栄養素。だから、鉄分の多い食材には、自然と亜鉛も含まれます。レバーは、その代表格。ほかに亜鉛が多いことで有名なのは、カキです。カキは100gに亜鉛を約73mg含みます。意外なところでは、牛ステーキにも多いんですよ。赤身肉は敬遠しないで、積極的に食べてくださいね。

続いて、そんな亜鉛を摂るための、レシピをご紹介! 亜鉛は、体内で生成されないので、日々の食生活で補ることが大切です。

カキフライ

摂取できる亜鉛の量:10.6mg(カキ5個80g)

亜鉛

あらゆる食材の中でも亜鉛の濃さはピカイチ!
旬を迎える冬にはぜひ味わいたい食材。“海のミルク”と呼ばれるほど栄養が豊富で、古くから滋養強壮に役立てられていたそう。

焼き海苔

摂取できる亜鉛の量:0.1mg(全形1枚3g)※100g当たり3.6mg
海の恵みがつまった日本人のソウルフード。
海で育った海苔には、亜鉛以外にもミネラルがギュッと凝縮。しかも脂質はゼロで、食物繊維もたっぷり。おやつにするのもオススメ。

牛ステーキ

摂取できる亜鉛の量:4.2mg(牛ヒレ100g)
脂身を取り除けばよりヘルシーに。
牛の赤身も亜鉛の多い食材。もちろんタンパク質も豊富なので、亜鉛を吸収するのに効率的。脂身はなるべく取り除くとベター。

いとう・あやこ あやこいとうクリニック院長。医師、医学博士。分子栄養療法、キレーションをはじめとしたインナーケアを行う。

※『anan』2018年10月31日号より。写真・小川朋央 イラスト・藤田 翔 料理作製、監修・篠原絵里佳 取材、文・風間裕美子 

(by anan編集部)


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