
「彼氏いるって言ったのに…」女性をドン引きさせた「遊びで誘う不倫男性の特徴」
琥太郎(32歳)“昔好きだった発言”に調子こいて人気レスになってしまう

【レスなひとびと】vol. 218
東京・大手町界隈のおしゃれ飲み屋には活気が戻り、社内飲みも復活したこの頃。
「将来結婚するなら琥太郎さんみたいな人がいいですうう」
社内の飲み会で、若手女性陣から口をそろえてそう言われるたび、つくづくこのキャラでいて正解だったと思う。
仕事ができて、人付き合いばつぐん。しかも家族を大事にするやつ。
琥太郎には、妻と1歳の子どもがいる。出版社で働く妻は、時期によっては琥太郎より忙しい。保育園のお迎えや夕食作りは琥太郎が担当することも多かった。仕事と家事の両立ができる完成形パパという噂だ。
ある晩、学生時代の友人、エレナからビアガーデンの誘いが来た。デパートの屋上で、涼しい風を浴びながらの1杯を想像する。
家族以外と遊びに行くことのなかった夏を思い返し、「行く」と返事した。もちろん妻にも許可をとった。
ビアメンバーは琥太郎、エレナ、尚美、真斗の4人。琥太郎が学生時代にバイトしていたチェーン店のカフェの同世代メンバーだ。当時からよく一緒に海やスノボに行き、今でも時々こうして集まっている。
尚美と真斗がトイレに立ったタイミングで、エレナがボソッとつぶやく。
「あたしね、実は昔、コタくんのことちょっといいと思ってたんだよね。まっ、昔の話なんだけどね!」
来たー。“昔好きだった発言”。琥太郎はドキッ。
妻のことは誰より大切だ。でも、出産後から今まで、約2年間のセックスレス。これからずっと続くかもしれないセックスのない人生を想像して、正直ちょっと凹んでた。
でも、目の前のエレナは、自分のことを男として見てくれてるじゃないか。久々の雄魂が震えだす。
“エレナには彼氏がいるみたいだけど、もしかしたら、もしかしちゃうかも”
外で飲んで、開放的な気分になっているせいか、エロい妄想がムクムク。
帰り道、またまたふたりになったエレナを誘ってみた。
「え、2軒目ってこと? いいけど。コタくんのパートナーに怒られないかな」
「今日は遅くなるってしっかり伝えたから」
「実はあたしも、飲み足りなかったからうれしい。行っちゃおっか」
にっこり笑ってOK。琥太郎、ガッツポーズ。
『やれる。やれる。やれるーー』2軒目の店で、「コタくん、ほんとかっこよくなったよね。余裕が出たっていうかさ。大人になってる」のセリフまで引き出せた。これはイケる。そう確信して、帰り道に本気のお誘い。
「ねえ、あそこ寄ってかない?」
琥太郎が指さしたのは、スタイリッシュ系ラブホテル。
ビアガーデンが池袋でよかったあ。
すると、エレナ、「え…」とマジで引いてるリアクション。
「あたし、彼氏いるって言ったよね? コタくんだけは、そういうんじゃないと思ってたのに」と、軽蔑マックスの怒り顔。
「い、いや、冗談だよ」と返すもののエレナは呆れ返ったまま。
「昔いいと思ってたんだよね」は「セックスしてもいいよ」のサインじゃなかったのか!?
残念な勘違い男、きっとエレナにまずい噂を流されて、評価がダダ下がりになる。
【三松さんからのコメント】
メンズの家族思いな様子や、パートナーができて余裕のある姿は、時に魅力的に映るもの。そりゃコタくん、職場女性に人気出ますよ。
しかしエレナさんの“昔好きだった発言”で、ちゃっかりその気になったコタくん。職場女性から“先輩みたいなひとが彼氏だったらな”とトロンとした眼で告げられてもイッてしまうのではないか??
つまり、スキがありすぎる。自分に自信もありすぎる。
「エレナさんはコタくんの近況を知って、素直にかっこいいと思ったところもあるでしょう。ただエレナさんには彼氏がいて、特にコタくんとどうこうなりたいとは思っていない」ということを見極めなければだめ。ひとの彼女を寝取っちゃだめです。しかも家には妻もいるのに。
今回のコタくんは男性ですが、この逆パターンもけっこうお話聞いてます。
彼女がいる男性から甘い言葉をかけられて勘違いした結果、
ビッチ枠に入れられてしまう彼氏いる女性。
既婚者の皆さん、彼氏彼女がいる皆さん、社内で人気モンだからと調子に乗りすぎてはいけません。
「“昔好きだった発言”は、今でもエッチしたいというわけではない。ひとの気持ちを汲み取ったリアクションを」
『妻で母ですが、女性風俗にハマりました 咲子の場合 』
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三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。
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『相互アリバイ妻 ママ友同士で浮気のアリバイ作ってます』(KADOKAWA)
原作:三松真由美 漫画:カナメキヌコ
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