かわいくても俺はムリ! 2回目デートに誘われない「残念な女性の特徴」
ゆりあ(24歳)謙虚さレスで、上から目線の痛いオンナ
【レスなひとびと】vol. 205
「Chu! ゆりあでご〜め〜ん」
ゆりあは歌い終わってみんなに投げキッス。
「西城さんかわいいぞうー!」
「僕らはね、正直みんなこういうの好き」「あざとすぎー」
会社のカラオケで、調子乗って歌ったら、死ぬほど褒められた。
ゆりあは、小規模不動産会社で働く24歳。10名の社員のうち、9名が男性で、毎日ちやほやされまくり。天国みたいな職場。
2年前、社会人になりたてのころに振られて以来、彼はいない。会社の人の話ばかりするゆりあに「そんなにいい男がいっぱいいるなら、俺いる意味なくない?」と彼が言い出してケンカ別れしたのだ。
20代前半も最後の年。ゆりあは「そろそろ彼氏、作ろう」と思いたち、審査制のマッチングアプリに登録。選んだアプリは顔写真の審査があったけど、もっちろんばっちり通過した。
男性は年収審査もあるようで、どんな男性とマッチするのかドキドキだ。
最初に会ったのは、大手食品メーカーに勤める、実家が太い男性。でも彼、自分の話しかしない。しかも、ずーっと自慢話。バルのおいしい料理をつつきながら約3時間、睡魔との戦い…。つまんねえ男。低評価、つけとこう。
お次にマッチしたのは、医療系のアプリを開発するベンチャー企業のさわやか男性、晴臣さん。
「ゆりあさん、声もかわいいですね。昔なにかやってました? 放送部とか、バンドのボーカルとか」と、褒め上手かつ聞き上手。
だから、つい語っちゃった。
「晴臣さんの前に会った人、ほんっとに自慢話ばかりで」
「やっぱり、なんでも『うんうん』って聞いてくれるおおらかな男性しか勝たん、ですよ」
「しかも、割り勘だったの。最初のデートくらい奢ってくれなきゃ、男性として見られなくないですか?」
晴臣さんはずっと「うんうん」「え〜大変だったね」とやさしく笑いながら相槌を打ってくれた。
(こ、これって私の好きなタイプに寄せてきてるよね!?)
そう思ったゆりあは、次のデートに自ら誘った。
「次、水族館デートとかどうですか? 晴臣さんとなら、絶対楽しい!」
「いいね。ちょっと予定確認して、またLINEする」
そのあとトイレに行っているあいだに、晴臣さんはお会計を済ませてくれていて。スマートで、聞き上手で、笑顔がステキ。帰りの電車から即、お礼のLINE。こういうの大事ってこともわかってる。その日のうちに速攻お礼LINE。女子評価上げとかなきゃ。
しかし。
家に着いても、お風呂から出ても、ベッドに入っても、既読がつかず。翌朝になっても未読のまま。冷や汗ダラダラのところに、アプリから通知が届いた。
晴臣くんからのレビューだ。相手がどう評価したかは知らされないが、自分についた平均点が変わるから、相手にどんな評価をつけたのかは大体わかる。おそらく、容姿の評価は満点。でも性格の評価が最悪低得点だ。
あんなに楽しい時間だったのに、なんで? もしかして振られた?
【三松さんからのコメント】
自分に自信をもつのはいいことです。きっと、ゆりあさんはかわいらしい女性なのですね。しかしですよ「自分は選ぶ立場の人間だ」という振る舞いはNG。
理想の男性像があるのはあたりまえ。好みの男性を前にして、相手にこちらの理想をわかってほしい気持ちも理解できます。
ただ恋活の場合、相手から聞かれない限り、しょっぱなから条件を並べ立てるのはいかがなものか。前の男性の低評価を論じるなどもってのほか。「僕もこんなふうに言いふらされるんだろうな」と思われます。
そのうえ、「理想が高くて、俺じゃ無理だ」「ワガママすぎて付き合いきれない」「なんでこんな上から目線?」と思われてしまい、恋愛対象から外れるリスクしかない。
ゆりあさんだって、いくら好みのルックスの男性だったとしても、面と向かって「俺、〇〇な女じゃなきゃ、ダメなんだよね」(〇〇は今の自分にはない要素)なんて言われたら、イヤな気分になりませんか。なんだか試されているみたいで。
晴臣さんはきっと、デートの場では合わせてくれたのです。でも、本心は「この人、なんで自分が選ぶ立場だって思ってるんだ? これくらいのルックスでどんだけ女王様気分になってるんだ」ですよ。
謙虚さ、忘れちゃいけませぬぞ。
「フォロワー多い女性が陥りがちな罠。謙虚さレス。フォローしてくれてるメンズの気分なんてはかないもんです。真実の姿はSNSやマッチングアプリ紹介欄では見えないってことを覚えとけ」
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三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。
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『相互アリバイ妻 ママ友同士で浮気のアリバイ作ってます』(KADOKAWA)
原作:三松真由美 漫画:カナメキヌコ
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