バイト先で先輩と急接近…21歳女性が衝撃を受けた「彼の呆れた裏の顔」

文・三松真由美 — 2022.11.24
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、リゾートバイト先で年上イケメンと知り合った21歳女性。ある夜、星空デートに誘われて…。三松先生が、接近してはいけない人の特徴を教えてくれます!

花梨(21)バイト先でイケメンと星空鑑賞! いい感じと思ったら、まさか…を盗られてしまう

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【レスなひとびと】vol. 184


花梨は大学生。来週は大学の文化祭だ。3年ぶりにリアル開催らしいけど、サークルに入っていない花梨は、やることナシ。休講中の1週間はヒマだから、旅行にでも行こうと思っていた。でも、ひとりで旅行もなあ…。

そんなとき見つけたのが、「リゾートバイト」。観光地のホテルのレストランで住み込みで働くバイトだ。これなら、最後に観光もできるし、お金も稼げる、ひとりでも寂しくない!

即座に申し込み&リモート面接。1週間後には、新幹線に乗って移動し、バイト先のホテルのレストランで説明を受けていた。

「朝食はバイキングです。お客さまがいらっしゃったら『おはようございます』と挨拶をして、部屋のキーを受け取り、テーブルにご案内してください」

仕事内容を説明してくれるのは、ちょっと年上のイケメンの前園さん。お金を稼ぎにきたつもりだったけど、こんな特典ありか。ラッキー。これから1週間一緒にいるんだから、なにかあるかもしれないよね。

仕事はレストランのホール係。勤務時間は朝食時間帯の6時半〜10時半までと、夕食時間帯の17時〜21時だ。久しぶりの肉体労働は疲れるけれど、ホテルの温泉は入り放題だし、昼間は好きにしていていい。最高じゃん。

3日目の夜の勤務の帰り道。従業員の宿舎に向かっていたとき、「花梨ちゃん!」と名前を呼ばれた。振り返ると、なんと前園さんだ。

「お疲れさま。花梨ちゃん、仕事は慣れた?」

「はい、おかげさまでだんだん慣れてきました」

「さっき酔っぱらってるお客さんに絡まれてたよね。助けにいけなくてごめん」

「いっ、いえ、そんな」

前園さん、そんなところまで見てくれてるんだ。前園さんはここにきて3か月で、他の人よりベテランっていうのもあるだろうけど。やっぱりうれしい。花梨がちょっと、ぽーっとしていると。

「ねえ、ちょっと道を逸れたところに星がきれいなところがあるんだ、見ていかない?」

1メートル先も見えないくらい真っ暗な世界。前園さんに連れられて、ふたりで満天の星を眺めた。

「き、きれいーーー」

星座をあてっこしたりして、うっとりロマンチックナイト。
流されてディープキス。そして軽い、おっぱいサワサワ。

翌日からも、従業員食堂や勤務中、会うたびに目で合図。花梨の勤務日程が終わったら、ふたりで観光デートの約束もした。途中、スマホを水没させちゃった前園さんにお金を貸してあげたりもした。

そして7日目、最終勤務日の朝。職場の仲間がザワついている。

「えっ、前園さんが飛んだ?」

口々に皆が騒ぐ。

「なんか、今朝起きたら荷物ごとなくなってたらしいよ」

「給料日のあとだもんな。なんか前園さんって、名前変えて転々としてるらしいよ」

「借金やばくて追われてるっぽいね。SNSで検索したら黒噂、出てきたよ」

前園さんが、消えた。花梨が貸してあげたお金と一緒に。バイト代をもらっても、これじゃあプラマイゼロ。てか、キスしたり 胸さわらせたり、私ってバカじゃん。

エッチしなくてよかったー…。


【三松さんからのコメント】

男女関係だけじゃなくて、人付き合いの基本の基。お金を貸すときは、あげてもいいと決断したときだけです。返してもらっても返してもらえなくても、胸がザワツク関係になるでしょ。

リゾートバイト、ふだんとは違う環境、イケメンが自分だけ特別扱い。ドラマみたいな展開に、若い花梨さんが舞い上がってしまうのもわかります。でも、お金の貸し借りはダメ!

「電話する用事があるならスマホ貸してあげるから」「パンくらいなら差し入れするから」など、お金を貸す以外の案を、投げかけてみましょう。こちらが貸したがらないのに意地でもお貸してもらう方向に持っていったら、あやしさマックス。

スマホも実は水没なんてしていない可能性あり。前園さんに限らず、親の入院費とか、妹の学費など、弱みにつけこむ理由も要注意。お金を返すつもりが彼にあるのなら、きっとまた連絡がくるはず。ウワサが事実なのであれば、LINEはブロックされているはず。

1週間ぶんのバイト代が消えてしまうのはツラいですが、人生の勉強代だと思って腹に落とそう。世の中には、よくない理由で他人に近づいてくる人もいるのです。

「バイト代レスは人生勉強の学費だと思って。イケメンの甘い言葉に騙されるなよ。星降る夜は特にね!」

三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。


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