ENHYPENが4thミニアルバム『DARK BLOOD』をリリース。初のワールドツアーを経て、成長と手応えを実感するアルバムに!

取材・文 尹 秀姫 — 2023.5.25 — Page 1/2
ENHYPENが2023年5月23日、4枚目のミニアルバム『DARK BLOOD』をリリース。同日、アルバムリリースを記念してメディアショーケースを開催した。ショーケースの様子を詳細レポします。

『DARK BLOOD』でヴァンパイアコンセプトが結実! 


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【ペンになってもいいですか!?】vol. 180

2022年7月に3thミニアルバム『MANIFESTO : DAY 1』を発売してから、実に10か月ぶりのカムバックとなる。そのせいかメンバーもほんの少し緊張を覗かせながらも、ショーケースに臨んだ。まず行われたフォトセッションでは、メンバーそれぞれ今回のアルバムを象徴するものとして、首筋に指を2本当てたポーズを見せたり、会見の合間にポイントダンスを踊ってみせたり、アルバムを貫く“ヴァンパイア”というコンセプトをENHYPENなりに表現してみせた。


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タイトル曲「Bite Me」のパフォーマンス初披露では、念願だったワールドツアーを経験した彼らの成長ぶりも伺わせた。また、今回のレコーディングではHEESEUNGがディレクションを担当し、NI-KIが「Bite Me」の振り付け製作に参加するなど、クリエイティブ面においても成長著しい彼ら。最新アルバム『DARK BLOOD』の制作秘話とエピソードを語った。

−−デビュー以降、一番長い空白期間でした。その間、どのように過ごしていましたか?

JUNGWON デビューして初めてワールドツアーを開催しましたし、いろんな授賞式にも招待されて、本当に有意義な1年となりました。音楽番組だけでなく、海外のファッションウィークにも招待されて、ENGENE(ファンの総称)のみなさんに会って…。本当にたくさんの活動をした2022年でした。個人的には、練習生の時から夢見ていたワールドツアーができるようになって本当に嬉しかったです。


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JUNGWON


JAY 僕たちが初めてワールドツアーを経験して、ステージに臨む姿勢、パフォーマンス、ステージ、マナーなど、いろんな方面で成長することができたように感じます。第四世代K-POPグループとしては初めてドームで単独コンサートを開催したことも、新しい目標に向かうための次のステップに向けて大きな原動力となりました。

−−アルバム『DARK BLOOD』についてご紹介ください。

SUNGHOON 『DARK BLOOD』はつながりの大切さを描いたアルバムです。ここにはENHYPENとENGENEのつながり、その関係の大切さも含まれています。ストーリーとしては、少年が運命の相手である君と再開して、君のための犠牲の物語を描いたアルバムですが、少年と運命の相手をつなげるその媒介として“血”という素材を活かしました。わかりやすい恋の物語だと言えると思います。


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HEESEUNG


HEESEUNG ヴァンパイアと狼少年が展開する恋と最後の戦いを描いたHYBEオリジナルストーリー「黒の月: 月の祭壇」ともつながっています。傲慢、呪い、運命というキーワードで「Bite Me」という曲を発表しました。また違う楽しさを感じられると思いますので、その点に注目していただければと思います。

−−アルバムに込められた意味も特別だと聞きました。ファンの大切さ、そしてファンに対するENHYPENへの感謝の気持ちを伝えるという意味が込められているそうですが、みなさんはどういう時にファンのみなさんに一番感謝して、その大切さを感じていますか?

SUNOO 僕はすべての瞬間にENGENEのみなさんに感謝の気持ちを感じています。僕たちのコンテンツを全部見てくださるし、褒めてくださるし、僕たちのステージを見るためにどこにでも来てくださるので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ENGENEのみなさんがいなければ僕たちは成り立たないので、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。ENGENE大好きです!


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JAY


JAY 僕も、いつもENGENEに感謝していますし、力強さを感じていますが、特にENGENEのみなさんでいっぱいの会場を見るとENGENEのみなさんの大切さと感謝の気持ちを一層を感じます。 みなさんでいっぱいの会場で公演するたびに、自信もつきます。

−−タイトル曲「Bite Me」はどんな曲ですか?

SUNGHOON 今回のタイトル曲は、忘れていた運命の相手と再会した少年が、運命を自覚した後、運命の相手である君に僕をもう一度噛んでほしいという気持ちを表現したものです。ミニマルな雰囲気の曲は初めてだったので、僕たちにとっても本当に新しい経験であり、挑戦でした。

HEESEUNG 「Bite Me」を初めて聴いた時は、少し聴き慣れない感じがしました。レコーディングではいろいろな角度からアプローチしてみましたし、メンバーの特性を最大限に引き出すための方法を探すということで、僕がレコーディングディレクターとして参加することになりました。結果的に僕のアイディアが採用されて、僕たちにより似合う曲に仕上がったような気がします。本当に満足していますし、メンバーのみんなも満足に思っているようなので、本当に幸いです。努力した分だけいい曲になったと思うので、嬉しいです。


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NI-KI この曲を初めて聴いた時、僕はすごくいいと思いました。この曲で早く活動したいなと思いましたし、どうすればこの曲の雰囲気やコンセプトをうまく活かせるか、すごく悩んだんですが、ヴァンパイアの要素が入っているので映画の「トワイライト・サーガ」を観ながら研究して、僕が感じた 感情を思い浮かべながらレコーディングに臨みましたし、ミュージックビデオもそういった感情を思い浮かべながら撮影しました。

−−アルバム『DARK BOOLD』には“FULL”、“HALF”、“NEW”の3つのコンセプトが存在し、それぞれ異なるビジュアル、異なる魅力を見せてくれています。一番好きなコンセプトは?

SUNOO 僕は、“HALF”が一番気に入っています。 僕は個人的に新しい挑戦が好きなんですけど、撮影する時に水の中に潜りながら撮影するということを初めてやってみたので、今回の撮影は本当に楽しかったです。実際、仕上がった写真も本当に満足できて、一番気に入っています。

JUNGWON 僕は“FULL”バージョンが好きです。“FULL”にはヴァンパイアのギミックがたくさん詰め込まれていて、鏡とか棺とか、ヴァンパイアらしい要素がたくさん入っています。それに“FULL”バージョンの撮影で僕は初めてヘアピースをつけてみたんですけど、思っていたよりよく似合っていた気がするので、個人的に気に入っています。

−−今回のパフォーマンスはどのように作られたのでしょうか?

NI-KI 「Bite Me」の振り付けの制作に参加した僕からお話ししたいと思います。ワールドツアーの途中で「Bite Me」のデモをもらったんですが、聴いてすぐ、僕が作った振り付けで踊れたらいいなと思いました。それでホテルの部屋で振り付けを作って、韓国に帰ってから練習室で動画を撮ったんですけど、幸い僕のスタイルを盛り込んだ振り付けが選ばれてうれしかったです。

HEESEUNG すべての動きがダンスになっている前回のタイトル曲「Future Perfect (Pass the MIC)」に比べたら、この「Bite Me」という曲は体力的には余裕のある曲なので、練習する時も表情演技やアティテュード的な部分に集中しました。個人的には俳優さんの作品を見ながら、表情をどのようにしたほうがいいかということを考えながら練習しました。それが僕としては振り付けの練習よりもっと難しかったですが、うまく表現できるようにがんばりました。

−−「Bite Me」のポイントダンスを教えてください。

HEESEUNG この振り付けはENGENEのみなさんも真似しやすいと思います。首を噛まれるところを連想させる動作が特徴ですが、2か所ポイントとなるところがあって、それぞれ“Bite Meダンス”、“Come hereダンス”と名付けました。2本の指で首を左右ポンポンと押した後、噛まれたような動作をするところがポイントです。

−−ミュージックビデオはソン・ミンギュ監督と共にポーランドでオールロケーションで撮影されたと聞いています。


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SUNGHOON ミュージックビデオを海外オールロケで撮影したのは初めてでした。ポーランドのあるお城で撮影しましたが、行ってみるとまるでゲームのような、昔の映画のような感じがしました。背景と僕たちのパフォーマンス、衣装がぴったり合っていて、本当に見応え充分なミュージックビデオができ上がったと思います。

JAY 僕はミュージックビデオで馬に乗るシーンを撮りましたが、トレーナーの方のおかげで馬に愛着が湧いて、今すごく会いたいです(笑)。

−−タイトル曲以外で、今回のアルバムでメンバーたちが一番好きな収録曲は?

JAKE タイトル曲ももちろんいいですが、収録曲の「Bills」もいい曲です。この曲は失ってしまった恋への後悔と苦しみを請求書にたとえた曲です。僕が幼い頃からよく聴いていたような雰囲気の曲なので、個人的には本当に気に入っています。僕の好みをよりうまくお見せできるようにがんばりました。実は、この曲は最初からカップリング曲として決まっていたわけではないんですよ。パン・シヒョクPDがレコーディングしたものを聴いて、レコーディングがうまくできたと褒めてくださって、カップリング曲になりました。ステージでも「Bills」をお届けできて本当にうれしいです。

JAY 僕は最後のトラックである「Karma」が好きです。爽やかなサウンドが魅力的なパンク・ヒップホップの曲です。前世から続く運命であることを忘れないで、というストレートなテーマを持つ曲で、公演する時にファンのみなさんと一緒に歌えたら幸せだなと思える曲です。

−−今回のアルバムで特にこれだけは一番だと自信を持っている部分は?

JUNGWON 僕は、コンセプトとパフォーマンスを挙げたいと思います。たくさんの方々がENHYPENと言って思い浮かべてくださるのがダークな雰囲気だと思います。これがENHYPENならではのグループのカラーだと思います。半年間ワールドツアーをしながらメンバー全員、パフォーマンス的にも、ステージにおけるアティチュードも、体力的にもすごく成長したので、今回のアルバムで成長した姿をお見せすることができると思います。ぜひ楽しみにしていてください。

JAY 僕は、ENHYPENのキーワードと言えば“欲”なのではないかなと思います。 僕たちのグループは7人のメンバー全員がパフォーマンス、ステージ、音楽、そしてそれ以外にもENGINEのみなさんを代表するENHYPENとして行うすべてのことに対して“欲”を持って貪欲に、妥協せずに研究してきたので、“欲”というキーワードが僕たちにとって大きな原動力ですし、僕たちを言い表せる単語ではないかなと思います。

−−今回の活動で叶えたい目標は?

SUNGHOON 今回の活動を通じて、僕たちのグループがそのグループと比べて確実に差別化できるポイントがあるということをはっきりお見せしたいです。そしてアーティストとしてもっと成長できる活動したいです。


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SUNOO


SUNOO 僕は音源チャートのランキング入りを目指したいです。アルバム『DARK BLOOD』でENGENEのみなさんといい思い出を作ることができると思いますし、この10か月間、本当に一生懸命準備しましたので、目標を達成できるのではないかと思います。

JAKE 今回の『DARK BLOOD』は本当に全曲はずれなしの素晴らしいアルバムだと自負しています。収録曲も素晴らしいENHYPENとしてたくさんの方に記憶していただければと思います。

−−これまで暗示してきたヴァンパイアというコンセプトを今回のカムバックで完全に受け入れていますよね。ヴァンパイアの特徴の中でみなさんが共感したり、似ていると思うところはなんですか?

JUNGWON 僕たちは デビューから今回のアルバムまで、その都度感じた感情をもとにアルバムのストーリーを紡ぎ続けてきました。大きな筋書きはつながっていますが、このアルバムに込められた要素としてヴァンパイアを用いています。

JAKE ヴァンパイアは人間の血がエネルギーですよね。僕たちENHYPENはENGENEの みなさんの愛がエネルギー源だという点が似ています。それと、ヴァンパイアは容姿が優れていると描写されることが多いですが、僕たちもビジュアルは悪くはないので、そういったところも似ていると思います。

−−昨年始まったワールドツアーと今年、日本で開催したドーム公演を成功させたみなさん、これからの目標と今後海外でやってみたいことを教えてください。


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NI-KI


NI-KI アーティストとして成長し続ける姿をENGENEのみなさんにお見せしたいですし、もっと多くの方にENHYPENというグループを広めていきたいです。また、ワールドツアーや合同公演などを通じて、いろんな地域にいらっしゃるENGENEのみなさんに会って、たくさんの思い出を作りたいです。

−−ENHYPENはデビュー2年で第四世代K-POPグループとして位置づけられましたが、ここまでたどり着けた原動力は何だと思いますか?

HEESEUNG まずは僕たちをそう見てくださってありがとうございます。僕たちの曲の中に、「ひとまず走れ」という歌詞があります。僕はその歌詞がすごく気に入っているのですが、後ろを振り向かず、前に向かってひたすら突き進むという姿勢が、僕たちがここまでたどり着けた原動力になっていると思います。そしてENGENEのみなさんの愛と関心が僕たちにとって大きな力になって、これまで活動ができたと思います。

−−ミュージックビデオとコンセプトトレーラーにCM制作の監督が参加されています。こういったコンテンツは今まで撮影していない方ですが、どういった経緯で監督と一緒に撮影することになったのか、またこれまでの撮影と違った点はありましたか?

JUNGWON 今まで僕たちを撮影してくださった監督さんも本当に素晴らしい方ですが、今回は新しい姿をお見せしたいと思って撮影に臨みました。ミュージックビデオをソン・ミンギュ監督が、コンセプトトレーラーをユ・グァンギン監督が撮影してくださったのですが、このお二人とご一緒したら、もっと新しい雰囲気が出るんじゃないかと思って撮影に臨みました。撮影したものを見ても、雰囲気や撮影のアングルも今までとはまた違う感じが出ていると思います。

SUNGHOON トレーラーの撮影では演技やアクションを見せました。そういった演技をするのは初めてで心配していましたが、ユ・グァンギン監督がわかりやすく教えてくださって、うまく撮影できたと思います。

−−ハイライトメドレーが公開されて、2000年代初めやレトロな雰囲気を感じられるという反応がありました。今回のアルバムでどんな反応を得たいですか?

JUNGWON 今回のアルバムは、僕たちが今までリリースしてきたなかでも初めて試みるスタイルのものです。僕たちもレコーディングをしながら、本当に新しい感じを受けましたし、実は難しい部分もあったんですけど、こういったコンセプトも見せることができるということをみなさんに知っていただければと思いますし、どんなコンセプトも表現できると信頼されるグループになりたいと思っています。

HEESEUNG 今まで次々とアルバムをリリースしてきてメンバーも成長しましたし、収録曲の中でも僕たちのカラーが反映されている曲がどんどん出てきています。アルバムをお聴きになって、もちろん一つ一つはそれぞれスタイルが違うかもしれませんが、最終的に満足できるものに仕上がったので、ENGENのみなさんに喜んでいただけるアルバムになったのではないかと思いますし、好きな曲を見つけていただけると思っています。

(P)&(C) BELIFT LAB Inc.

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