比嘉愛未&三浦翔平、三浦友和さんからは「目に見えないエネルギーを感じました」

写真・園山友基 文・田嶋真理 ヘアメイク・AYA(比嘉さん) 石川ユウキ(三浦さん) スタイリスト・後藤仁子(比嘉さん) 根岸豪(三浦さん) — 2023.10.5 — Page 1/2
今回、ご紹介するのは、映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』。三重県伊勢志摩を舞台に、伝説の真珠を巡る家族の大騒動と成年後見制度の問題を描くハートフル・エンターテイメントです。ダブル主演の比嘉愛未さんと三浦翔平さんにお話をうかがいました。

「あったかい気持ちになっていただきたいです。」


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左から、比嘉愛未さん、三浦翔平さん


【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 157

映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』のテーマは、「相続」と「家族」。少子高齢化社会と言われる今だからこそ、向き合うべき制度「成年後見制度」(2000年に発足)の問題を描きつつ、時価6億円の値打ちを持つ伝説の真珠を巡るある家族の大騒動を描いています。

ダブル主演を務めるのは、テレビドラマ・映画・舞台と幅広く活躍する比嘉愛未さんと三浦翔平さん。比嘉さんは三重県伊勢志摩で真珠の養殖業を営む両親をもつ三人姉妹の三女・大亀遥海を、三浦翔平さんは認知症の疑いがある遥海の父親の成年後見人として大亀家に関わる弁護士・城島龍之介を演じています。

さらに、三人姉妹の父親・大亀仙太郎を三浦友和さん、母親の満代を石野真子さん、大亀家の長女・珠子を松岡依都美さん、次女・浜子を山﨑静代さん、弁護士の井坂を小手伸也さん、遥海の幼馴染・雄太を浅利陽介さん、ブローカーの金増を田中要次さんといった個性豊かな俳優陣が脇を固め、物語に深みを与えています。

メガホンを取ったのは、映画『利休にたずねよ』(2013年)、『サクラサク』(2014年)、『海難 1890』(2015年)、『天外者』(2020年)などで知られる田中光敏監督。

『利休にたずねよ』『海難1890』『天外者』でタッグを組んだ脚本家の小松江里子氏とともに、学びあり、笑いあり、涙ありのハートフル・エンターテイメント映画を完成させています。


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ーー出演オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

比嘉さん 本作の脚本を手掛けた小松江里子さんは、私のデビュー作となった朝の連続テレビ小説『どんど晴れ』(2007年)を担当された方なんです。その小松さんがぜひこの役は私にと言ってくださったことがすごくうれしかったです。

田中監督とご一緒するのは初めてでしたが、ずっと作品を拝見させていただいていました。おふたりがタッグを組んだ作品に参加できることが光栄でしたし、良い作品を作る一員として頑張らなければと思いました。

三浦さん お話をいただいたとき、田中監督と小松さんというタッグでしたので、「内容が決まっていないとしても、やります」と即答しました。


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ーー本作のテーマのひとつとなっている、「成年後見制度」のことはご存じでしたか?

比嘉さん 言葉の意味は知ってはいたんですが、自分の両親がまだ若いこともあって、遺産相続はまだ先の話だと思っていました。私はこの作品を通して問題点も含めて詳しく知ることができました。私のように感じている方がこの作品をきっかけに、いろんなことを知っていただけるのではないかと思います。

三浦さん 「成年後見制度」については、全く知りませんでした。この作品に携わったことで、他人事ではないなということを実感しました。


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ーー本作で共演して感じた、お互いの演技の印象について教えてください。

比嘉さん 一緒のシーンは少なかったのですが、お互い持っている葛藤が似ている役を演じていたので、別々の現場で戦っている同志のように感じていました。特に最後のシーンは、気持ちが通じ合って、ずっとともに戦ってきたふたりの最終着地点で、ちゃんとつながれたと思いました。現場で過ごした瞬間ひとつひとつが印象に残っています。

三浦さん 僕も最後のシーンは、ぐっときました。龍之介が遥海のあるセリフをきっかけに、自分の母親と向き合うんです。遥海が良いきっかけをくれたと思っています。

ーー三浦友和さん、石野真子さんといった個性豊かな共演者の方々から気づきを得たことは?

比嘉さん 真子さんとはご縁がありまして、今回が2度目の親子役だったんです。真子さんは愛に満ちた方で、お顔を拝見するだけで、心が和むんです。今回も癒されました。

友和さんとは難しい親子関係の役柄でした。セリフが少ない中での感情の機微がたたずまいだけで伝わってきて、貴重な経験をさせていただきました。撮影後はお食事に連れて行ってくださり、楽しい想い出もできました。

三浦さん 僕は小手さんとのシーンが一番多かったのですが、どんなものを投げても打ち返してくださる、絶対的な安心感がありました。

友和さんとは2シーンほどご一緒させていただいたのですが、テストの段階から、カメラの前に立ったときに、見えない鎧を着ていらっしゃるような空気感があって。こちらが気を張っていないと対峙できない、目に見えないエネルギーを感じました。そういう空気感を背中からも出せる、素晴らしい役者さんだなと思いました。

撮影の待ち時間には、友和さんの若い頃の銀幕のお話を聞かせていただきました。優しい方なのに、カメラの前に立つとガラリと変わるんです。そこに役者としての怖さを感じました。


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ーーおふたりとも三浦友和さんから、演技面で得るものが多かったんですね。

三浦さん 友和さんの演技を研究しようと思いましたが、僕には無理だと思いました。

比嘉さん もっと鍛錬が必要なんだと思います。あれは、友和さんの歩んできたもの、経験されたもののエネルギーなんです。私たちが頑張って追いつこうとしても無理なんです。憧れるような方に会えただけで、最高でした。目標が見つかりましたので。

ーー最後に、映画の見どころを教えてください。

比嘉さん ハートフルな作品です。「成年後見制度」を通して、お金にまつわる人間関係の難しさを描いています。田中監督が許しと愛がテーマだとおっしゃっていて。まさにそうだなと思いました。

自分自身も他人のことも許せたときに本当の愛情が産まれる。この作品はそういうことを伝えたかったのかなと思いましたが、ご覧になった方がどのように感じ取るのかは自由なんです。そっと背中を押してくれるような作品です。ご覧になった方にあったかい気持ちになっていただきたいです。

三浦さん いろんな見方ができる作品です。真珠養殖の苦労やお金について学べますし、家族愛も描かれています。

そして、「今ではなく未来のために、自分のためではなく人のために」といったことは、田中監督が毎回伝えたいと思っているメッセージだと思います。何かひとつでも受け取っていただけたら、うれしいです。

インタビューのこぼれ話

映画のロケ地は、伊勢志摩を中心とする三重県内。「気品を感じるような、稀有な景色が素晴らしかったです。清らかなエネルギーも感じました。映像からもその魅力が伝わってくると思います。さらに、地元の漁師さんが採れたてのカキや珍しい脱皮したての伊勢海老などでもてなしてくださって、ありがたかったです。ついつい食べ過ぎてしまうので、撮影中は毎日走っていました(笑)」(比嘉さん)。

「地元の人々がボランティアでご協力してくださって。ケータリングのご飯がとてもおいしかったです。衣装合わせのときからクランクインするまでの間に6㎏落ちていたんですが、撮影が終わるころにはしっかり体重を戻していました。撮影がない日は、お伊勢さん(伊勢神宮)へ参拝しました。伊勢志摩にはセレブリティに人気のプライベートリゾート、アマネムもあるんです。いつの日か泊まってみたいなと思いました」(三浦さん)。

Information


メイン

映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』
10月6日(金)より、 シネマート新宿、イオンシネマほかにて全国公開
出演:比嘉愛未、三浦翔平
浅利陽介、小手伸也、山﨑静代(南海キャンディーズ)、松岡依都美  
田中要次 、内海 崇(ミルクボーイ)、デヴィ夫人
石野真子、三浦友和
監督:田中光敏 
脚本:小松江里子 
音楽:富貴晴美
主題歌:ビッケブランカ「Bitter」(avex trax)
配給:イオンエンターテイメント、ギグリーボックス
🄫2022「法定相続人」製作委員会

公式サイト:https://oyanookane-movie.com/

写真・園山友基 文・田嶋真理 ヘアメイク・AYA(比嘉さん) 石川ユウキ(三浦さん) スタイリスト・後藤仁子(比嘉さん) 根岸豪(三浦さん)
 
衣装協力:三浦さん ジャケット¥510,000、タンクトップ¥260,000、パンツ¥195,000、ソックス¥46,000、シューズ¥330,000(ディオール/クリスチャン ディオール 0120-02-1947)