7歳老け見えする原因は背中…? メンタルにも影響する「猫背損失」とセルフチェック

ウェルネスPRホットペッパービューティー
2025.03.19

スマホを長時間さわっていたり、パソコン仕事をしていると、気がつけばどんどん猫背になってしまっていること、ありませんか? 見た目に美しくない猫背ですが、実はメンタルにも影響を与えてしまうこともあるのだとか。そこで、姿勢にあまり自信がないというanan総研メンバー3名と一緒に、日本疲労学会理事長の渡辺恭良先生に「猫背」について気になることを伺いました。

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    悩んでいるのはあなただけじゃない

    今回座談会に参加してくれたのは、anan総研のなかでも日頃から姿勢が気になるという3人。上田真野子さん、近藤野乃花さん、玉絵ゆきのさんです。

    PROFILE プロフィール

    anan総研は、ananの誌面やデジタルで活躍する読者代表組織。女性たちのライフスタイルやいまの考えをデータと座談会で表現するリサーチ連載など、ananの各所で活躍しています。

    3人に「姿勢はいいほうだと思いますか?」とお聞きすると、3人共に姿勢があまりよくないことを自覚しているとのこと。今は深刻に感じていなくとも、その悩みは普段の生活の中でじわじわと膨らんでいる様子です。

    上田さん

    座り仕事が多く、集中すると猫背に。気づいたときに背中を伸ばしているつもりでも、またしばらくすると丸まっている自覚があり、姿勢はあまりいいほうではないかも。

    近藤さん

    接客業なので、猫背だと印象が悪く見えそうで、気をつけています。でも、正しい姿勢かどうかは自信がないです。

    玉絵さん

    私、自他共に認める猫背なんです(笑)。姿勢を正そうと意識はしているけれど、結局気づいたら背中が丸まっています。

    さらに、anan総研メンバー200名を対象としたアンケートの結果でも、7割弱の人が自分が猫背であると自覚しているという回答が得られました。

    anan総研メンバー200人を対象に「自分が猫背であると思うか」をアンケート調査

    老けて見られる…1000人に調査

    『ホットペッパービューティー』が2025年3月7日発表にした、働く男女1000人を対象にした「姿勢」に関する調査によると、回答した74%が猫背を気にしており、そのうち62%は5年以上気にしているという結果に。普段の生活やセルフケアでは、猫背を改善できなかった人は約4割で、その理由として、「継続できなかったから」「正しいやり方がわからなったから」という声が挙げられました。

    さらに、「気分が落ち込んでいる時に自分の姿勢も悪くなる」と感じている人が約7割弱と、3人に2人はメンタルと姿勢の悪化が関係していると感じているそう。

    ※調査概要…調査目的:猫背に関する実態や意識の把握/調査方法:インターネット調査/対象者条件:全国20歳~49歳男女、労働者/回収数:1000人/実査期間:2025年2月14日~17日

    また、同じ調査では、猫背ではない人(写真左)と猫背の人(写真右)との写真を見て、それぞれ何歳に見えるかをヒアリングしたところ、猫背の人はそうでない人と比較して、約7歳も上に見える結果。それぞれの印象は、「健康そう」「自信がありそう」「好感が持てる」「信用できる」の4項目が多く選ばれた猫背でない人に対し、猫背の人に対しては「神経質そう」「気難しそう」という印象が多く選ばれていました。

    2つの画像を見比べて「それぞれ何歳くらいだと感じるか」を調査。左は平均33.0歳という結果だったのに対し、右は平均40.3歳という結果に。(写真提供:ホットペッパービューティー)

    猫背チェックをしてみると…

    姿勢にはあまり自信がないというanan総研メンバーの3名。実際どんな問題が隠れているのか、簡単な猫背チェックを実施してみました(参考:『猫背』の原因は?自宅でできるチェック方法と改善ストレッチをご紹介。今回のチェックでは、いつもの姿勢で壁にもたれ、頭や腰の角度を計測して診断していきます。

    上田さん

    私は「ストレートネック」と「猫背」でした。車の運転をすることが多く、運転中はいつも首や肩が前に出ている気がするので、納得です。周りから7歳以上老けているように見られているかも…(涙)。

    近藤さん

    私は「反り腰」という結果に。猫背には気をつけているつもりだったのですが、その意識がいきすぎて逆に反り腰になっているとは…。

    玉絵さん

    納得の「猫背」という結果でした。目が悪くてスマホやパソコンの画面に近づいてしまう癖があるので、それが原因かも。寒い時は特に姿勢が丸まってしまうことが多いので、それも影響していそう。

    猫背は何が悪い? 専門家に聞いてみた

    anan総研メンバーの多くも悩まされている「猫背」。まず、猫背とはどういう状態のことを指すのでしょうか?

    ここからは、神戸大学 大学院科学技術イノベーション研究科 特命教授でもあり、日本疲労学会理事長の渡辺恭良先生を交え、猫背について解説していただきました。

    PROFILE プロフィール

    神戸大学 大学院科学技術イノベーション研究科 特命教授で、一般社団法人日本疲労学会の理事長も務める渡辺恭良さん。著書に『疲労と回復の科学』(共著、日刊工業新聞社)などがある、体の“疲れ”のスペシャリスト!

    渡辺先生への質問は、オンラインで実施しました。

    上田さん

    そもそも猫背は何が原因で起こるのでしょうか?

    渡辺先生

    老化による背中の筋力低下や、デスクワークやスマホの利用で長時間前かがみの姿勢を取ることで、身体の重い部分、特に頭を支える首や背中が湾曲して猫背になります。

    目線を下にするような姿勢を続けると、その姿勢が定着して猫背になりがちです。料理や洗濯といった家事をしているとき、子どもと話しているときなども目線が下に行きやすく、猫背のきっかけになります。

    近藤さん

    猫背だと、私たちにどんな悪影響があるのでしょうか。

    渡辺先生

    人間は本来、重力を体全体に分散している状態が理想です。しかし、猫背や反り腰になることで、重力が一部に強くかかってしまうと、痛みなどの問題も起こり始めます。

    さらに、猫背は見た目から印象を悪化させる可能性も。心身の不調に加え、人間関係にも影響を及ぼしかねない「猫背損失」は、多くの現代人が抱える問題です。

    玉絵さん

    猫背とメンタルとの関係性を自覚している人も多くいるようですが、先生はどう思われますか。

    渡辺先生

    猫背とメンタルは、関係があると考えます。人は、いいことがあるとシャキッとした姿勢で前を向きますよね。その逆で、落ち込んだときは肩が前に入り、俯いた姿勢に。この姿勢が続くと、猫背になりがちです。

    さらに、猫背のような前のめりの姿勢は胸を圧迫してしまうため、呼吸が浅くなり、十分な酸素が摂取できなくなります。すると、体中の細胞の機能が低下し、自律神経が乱れる原因にもなります。

    そうして俯いたような姿勢をとることが多くなると、気分が落ち込んで行動量が減り、さらに姿勢が悪化。負のスパイラルに陥る可能性があるため、注意が必要です。

    上田さん

    「猫背損失」ってパワーワードですね…。猫背を解消するには、どうしたらいいのでしょうか。

    渡辺先生

    猫背の改善には、ストレッチで身体を伸ばしたり、日頃から前や上を向いて正しい姿勢を保つよう心がけるなどがあります。

    ただ、なかなか正しい姿勢を保つことを意識することも難しく、猫背に対して効果的な部位を確実に伸ばすとなると、自分では判断が難しいことも。さらに、重症化した猫背は筋肉が固まっていることが多いため、セルフケアではほぐせないことも多くあります。そうした場合は、プロに施術をお任せするのがおすすめです。

    「猫背損失」をなるべく回避するには?

    渡辺先生に「猫背」の悩みについて、さらに深く聞いてみました。

    上田さん

    子どもがいると、どうしても視線が下がって姿勢が悪くなるのはどうしたらいいですか?

    渡辺先生

    お子さんにとっても、ご自身にとっても楽な姿勢を探してみてください。立ったまま目線を下にするのではなく、かがんで目線を合わせると背中が丸まりにくいかもしれません。

    上田さん

    かがんで話すと、子どもとの距離も近くなって、コミュニケーションも取りやすくなっていいかも。取り入れてみます!

    玉絵さん

    私は首がカチコチに固まっているんです。首のコリが猫背に影響することはありますか?

    渡辺先生

    首が湾曲していたり、凝り固まったりしていると猫背につながることは多くあります。首の不調を知るには、まず首を大きく回してみてください。円滑に回らず、どこか引っ掛かりがあるようなら、不調が隠れているかもしれません。

    近藤さん

    もし不調が見つかったら、どうしたらいいですか?

    渡辺先生

    猫背の改善に普段から意識して行動する必要があります。また、猫背姿勢が固定化し、あるレベルを超えるとセルフケアのみでは簡単には元に戻らない状態となります。悪化する前にリラクゼーションサロンの利用など専門家による施術で予防や改善を心がけると良いでしょう

    定期的なメンテナンスが大切

    猫背でいることは、見た目の印象の悪さだけでなく、メンタルにも影響が及ぶとのこと。生き生きとした毎日を過ごすためには、姿勢を正すことが重要なのだと教えていただきました。

    そのためには、日々のストレッチや意識の改善を心がけるだけでなく、プロの施術を取り入れることも重要。ホットペッパービューティー30分ごとの空き状況が確認できるため自分の予定に合わせた予約ができ、エリア検索機能で通いやすいサロンを見つけることができるので、有効に活用して定期的なメンテナンスをしていきたいですね。

    写真・園山友基、イラスト・山中玲奈、グラフイラスト・王 悠夏、文・比嘉桃子

    WRITER ライター

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