中医学の考えをベースに、春に感じやすい不調を改善してくれる具をたっぷり入れたみそ汁と、さらに+αのアレンジレシピを伝授! 教えてくれたのは、料理研究家の石澤清美さんです。
Index
乾燥を防いで、免疫アップ! “体を潤す”おかずみそ汁
レシピ①|ホタテ入り豚汁
“滋陰作用”のある食材で、体内の潤いをサポート!

滋陰作用とは、疲れた体に内側から潤いを生み出すこと。それをサポートしてくれるのが、エネルギーのもとである「気」を補えるホタテや長芋、豚肉といった食材。
「これらは疲れた体にエネルギーと潤いを与えてくれる優秀食材です。長芋は皮自体にも『水』を動かす力があり、剥かずに使用するのがおすすめ。さらに抗酸化作用で体のサビを防ぎ、元気を与えてくれるニンジンや、新陳代謝を促し、利尿作用も期待できるアスパラガスで彩り豊かな豚汁に」
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材料(2杯分)
豚こま切れ肉…100g、蒸しホタテ…4~6個、長芋…100g、アスパラガス…3本、ニンジン…2cm、ネギ…1/2本、みそ…大さじ2、油…小さじ1
作り方
① 長芋とニンジンはいちょう切りにし、アスパラガスは食べやすい長さに、ネギは小口切りにする。
② 鍋に油を熱して豚肉を炒め、色が変わったら水300mlを注ぐ。①、蒸しホタテを加えて3分ほど煮たら、みそを溶き入れる。
ホルモンバランスを整える、「豆乳」をプラス!

クラムチャウダー風にすれば、さらにまろやかな味わいになり、コクもアップ。「豆乳には『水』を満たす潤い作用があります。大豆イソフラボンがストレスホルモンを作る酵素の働きを防いでくれます」。豆乳の代わりに牛乳でもOK。
レシピ②|豆腐と卵のみそ汁
様々な潤い食材を、卵がまろやかにまとめる

「水」を生み出す食材を使った一杯。
「豆腐は、豆乳同様に潤い作用が高く、ズッキーニなどのウリ類は『水』を調節してくれる働きがあり、体内の水分を循環させてくれます。水辺に育つクレソンも『水』の流れを整えながら熱を冷まして潤いを生んでくれます。卵は、『気』を補って疲れを和らげたり、心身の緊張を解く作用が」。卵の黄身がとろ~りと流れて、食卓映え間違いなし。卵はみそ汁の中に直接落としても、ポーチドエッグにしてのせてもOK。
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材料(2杯分)
豆腐…1/2丁、ズッキーニ…1/2本、クレソン…適量、卵…2個、だし汁…300ml、みそ…大さじ2
作り方
① ズッキーニはいちょう切りにし、豆腐はスプーンなどで一口大にする。
② 鍋にだし汁を煮立てて1を煮たら、みそを溶き入れる。
③ 卵は熱湯に落としてポーチドエッグにし、食べやすい長さに切ったクレソンと共に②に加える。
イライラ・ソワソワを解消する、「トマトペースト」「粉チーズ」をプラス!

トマトペーストを加え、粉チーズをトッピングして洋風な味わいに。「トマトは生で食べるよりも、ソースやスープにするなど火を通した方がリコピンの吸収率がぐんと高まります。粉チーズにも滋陰作用があり、心が安定してきます」
お腹すっきりお通じ改善、“腸を整える”おかずみそ汁
レシピ①|タケノコの春みそ汁
生命力に溢れるタケノコが老廃物を排出し、美腸へ

春の味覚であるタケノコには、体内の余分な熱を取り除くだけでなく、豊富な食物繊維が腸内で溜まった老廃物を吸着し、お腹を整える解毒作用がある。
「タケノコに合わせるのは、同じ時期に旬を迎えるみずみずしいスナップエンドウ。さらに消化を促進してくれる鶏肉や、食物繊維が豊富なエリンギもおすすめ。整腸作用があるしその花『穂じそ』といったしそ系や、胃腸の働きを活発にする木の芽(山椒の若芽)を添えれば、香りが広がり食欲をそそります」
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材料(2杯分)
鶏こま切れ肉…100g、ゆでタケノコ…100g、エリンギ…小1本(30g)、スナップエンドウ…6~8本、みそ…大さじ2、油…小さじ1、穂じそ…適宜
作り方
① タケノコ、エリンギは薄切りにし、スナップエンドウは一口大に切る。
② 鍋に水300mlを煮立てて鶏肉を入れ、色が変わったら1を加えて2分煮て、みそを溶き入れる。あれば穂じそを少々トッピングする。
さらに食物繊維が摂れる、「黒練り胡麻」をプラス!

黒練り胡麻を加えれば、さらに腸の動きが良くなるだけでなく、コクもアップ。「胡麻の成分の半分以上は脂質なので、五臓を潤し、腸の調子を整えてくれます。便が硬く、腸の水分不足を感じる場合は、バジルペーストでもOK」
レシピ②|アボカドとミニトマトのみそ汁
アボカドの良質な脂質とトマトの水分で便通改善

良質な脂質を多く含むことから「森のバター」と称されるアボカドは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく含む。さらにトマトの皮に含まれる不溶性食物繊維「セルロース」は便のかさを増やして、便通を良くしてくれるので、この2つの組み合わせはまさに最強の腸活食材。
「春はストレスの影響で、腸内環境が乱れやすい。だからアボカドの油分で腸の滑りを良くしつつ、トマトで不足している水分を補える一杯は、腸の働きを良くしてくれます」
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材料(2杯分)
アボカド…1個、ミニトマト…8~10粒、玉ねぎ…1/5個、ニンニク…1/2かけ、油…小さじ1、だし汁…300ml、みそ…大さじ2、バジル…適量
作り方
① アボカドは一口大に切り、玉ねぎは1~2cm角に切る。ミニトマトはへたを取る。
② 鍋に、みじん切りにしたニンニクと油を熱し、香りが立ったらだし汁を注ぐ。1を加えてしんなりするまで煮たら、みそを溶き入れる。
③ 器に盛り、バジルを散らす。
腸を巡らせる、「オートミール」をプラス!

燕麦を脱穀して調理しやすく加工したオートミールをプラスしてリゾット風に。噛み応えがアップして満足感のある一杯に。「オートミールは不溶性食物繊維が豊富なため腸を動かしてくれます。モチモチとした食感もたまりません!」
教えてくれた方
Profile
石澤清美
料理研究家。国際中医師、国際中医薬膳師、国際薬膳茶師、ハーバルセラピスト。豊富な食養生の知識を活かした、体に優しいレシピを発信している。近書に『体と心をいたわる 薬膳みそ汁』(Gakken)。
anan 2488号(2026年3月18日発売)より



















