都内で自然を満喫しよう。電車で行く“春の奥多摩”

旅行=遠出…と思いがちですが、実は東京都内にも大自然が味わえる場所があります。新宿から在来線で2時間ほどで行ける奥多摩エリアに、“東京の春”を探しに行こう!

Index

    こんなに緑深いなんて! 森に食に、魅力たっぷり

    奥多摩エリアとは東京の北西端に位置する山岳・森林地帯のこと。山登りやハイキング好きにはおなじみの場所ですが、実は今、週末のプチ旅行にぴったりなエリアとして人気が上昇中。

    立川駅から青梅線で奥多摩駅へ。青梅駅を通過するあたりから、並走して流れる多摩川や深くなる緑などが車窓に広がり、「ここ、本当に東京都?!」と胸が高鳴ります。

    昔から地元で愛される酒蔵や手打ちそばのお店に加え、江戸時代から奥多摩の名産品であるわさび田の見学や、白丸湖でのSUPなど、大自然を満喫できるアクティビティも充実。クラフトビールのお店や酒蔵見学なども、電車なら安心して楽しめます。

    さらに昨年、地元の食材を使った料理が楽しめる素敵な宿も誕生したので、大自然の中で癒される夜を過ごすことも可能。どこも駅からのアクセスが良いのも魅力。電車でふらっと、東京の大自然を味わいに行こう!

    ACCESS

    立川駅よりJR青梅線で奥多摩駅まで1時間程度。エリア内移動は、青梅線(1時間に1~2本)を利用するか、奥多摩駅でのレンタサイクルや、鳩ノ巣駅での電動トゥクトゥクのレンタルなどもおすすめ。奥多摩湖など更に先に行く場合は路線バスを利用。

    ① 「TOKYO WASABI」WASABI EXPERIENCE

    水と緑が輝く! 石が積まれたわさび田の美しさに感激

    わさびは1年半〜2年で収穫できるサイズに成長する。実は葉や花も食べられる。

    石を積み上げて作った石棚の上で、わさびを栽培。お兄さんと共にこちらを運営する、わさびブラザーズのたっちゃん。トークが上手で、まさにエンターテイナー!

    石の間から流れ出る湧き水。冷たくて透明で美しい! この水が、おいしいわさびを育んでくれる。

    採りたて、擂りたて!

    ご飯におかかと醤油、そしておろしわさびと葉と花をのせて(花は3~4月頃限定)。さわやかな辛さが美味!

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    運営する「わさびブラザーズ」が、自ら石を積み上げて作ったわさび田の見学ツアー。渓谷の奥深くのわさび田を目指し、山道や川の中を歩いていくのですが(長靴を貸してもらえるのでご安心を)、その道中がすでに楽しい! 到着した先に広がるわさび田の風景は、わさびの葉の緑と湧き水が溢れていて、いつまででも眺めていたくなるほどの美しさ。

    わさび栽培に関する説明や収穫の様子の見学に加え、採りたて&擂りたてのわさびをのせた、“わさびご飯”も味わえる。奥多摩の自然の力強さを実感できる楽しい時間です。

    information

    「TOKYO WASABI」WASABI EXPERIENCE

    ツアーは1日1組限定。ツアー参加費:¥11,500~※4月より価格変更予定/要予約 開始時間:11:00~(10~4月)約2時間 info@tokyowasabi.com 集合場所:青梅市御岳本町1-192-4 https://tokyowasabi.com

    ② Satologue.(さとローグ)

    奥多摩に抱かれる、そんな贅沢な時間が過ごせる宿

    天井がアーチ型になっていて、繭の中に包まれるような雰囲気の客室。ベランダのガラスを開け放つと、せせらぎを聞きながら和めるテラスになる。

    口に入れると旨味が広がる東京和牛の藁焼き。和牛はあきる野市の牧場で育てられたもの。添えられた花は敷地内のわさび田で咲いたわさびの花。

    奥多摩に隣接する山梨県小菅村のイワナに、立川のうどと地元のうるいを添えた一品。

    サウナの外気浴エリア。水風呂の水は、近くの川から直接引いている。

    鳩ノ巣駅で出迎えてくれるのは、里の案内役。奥多摩生まれの大野さんはガイド歴15年。駅から宿までの送迎もしてくれる。

    宿泊客に渡される沿線情報が載った〈沿線まるごとパスポート〉。駅でのチェックイン時に渡され、入鋏してもらえる。

    奥多摩の自然と、多摩川を望むレストラン棟。

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    青梅線の沿線全体をホテルに見立て、地域全体を楽しんでほしい。そんな思いが込められたこちらの施設。チェックインは鳩ノ巣駅で行われ、そこから滞在がスタートというユニークな設定です。

    レストラン「時帰路(ときろ)」とラウンジがある建物は、築約120年の古民家をリノベーション。ももともと魚の養殖場だったという広い庭には、ビオトープと自家農園、さらにかわいらしいサウナ「風木水(ふうきすい)」も。

    夕朝の食事は、地元の食材をふんだんに使い、若手のシェフ2人が腕を振るう。ホテルは全部で4室なので、落ち着いた雰囲気で過ごせるのも魅力。

    information

    Satologue.

    西多摩郡奥多摩町棚澤1 TEL. 0428-85-9310 火・水曜休 1泊夕朝食とサウナ付き2名 ¥110,000(サ込み) レストラン「時帰路」はランチやディナーでの利用も可能。https://satologue.com

    ひと駅ずつ、のんびりと。奥多摩の恵みを堪能!

    見どころがたくさん! 週末をかけて遊びたい

    奥多摩エリアへ行くにはJR青梅線がおすすめ。というのも、おいしいものも楽しいところも、駅の近くにたくさんあるから。電車は1時間に1~2本。青梅から順に攻めてもいいし、奥多摩駅まで一度向かい、そこから青梅方面に向かって途中下車し、お散歩がてら気になるお店を尋ねるのもおすすめ。もっと気きままに動きたいなら、鳩ノ巣駅でレンタルできる電動トゥクトゥクや、奥多摩駅でレンタサイクルをする、という手も。

    奥多摩に行くととにかく驚くのが、その食の豊かさ! 地元の食材や水を使ったグルメは本当に美味で、あっという間にお腹いっぱい必至です。アクティビティやお散歩で、お腹をすかせましょう!

    ③ 卵道(らんうぇい)

    信じられないふわっふわさ! 黄色も白も、どっちも食べたい~

    北信州秋山郷栄村産のお米とお味噌汁、小鉢、お漬物が乗っただしまき定食 ¥1,300 大根おろしやわさび漬けなど、卵焼きのお供は選べる。

    あっさりした味わいのホワイト卵を使った白だしまき定食 ¥1,500 驚きの白さと味わい!

    線路沿いのこぢんまりとしたお店ですが、常に大行列!

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    卵4つを使い、強火&たった2回巻きで作るという、だし巻き卵の専門店。卵は青梅市産、山梨県小菅村にある多摩川の源流まで水を汲みに行き、椎茸、昆布、鰹節、煮干しでとった出汁を使用するというこだわりぶり。口に入れるとほどける食感。そしてコクのある甘み…。あっという間に完食! 黄身も白い卵を使った〈白だしまき〉は、より出汁の味が強く感じられる逸品。

    information

    卵道

    西多摩郡奥多摩町小丹波549 TEL. 0428-85-8337 11:00~15:00 火曜休 https://ranway-dashimaki.com

    ④ 澤乃井

    元禄時代から続く、奥多摩の酒造りの神髄に触れる

    凛とした雰囲気の酒蔵。

    新酒の完成や熟成度合いを知らせるサインとして酒蔵に吊り下げられる酒林(別名杉玉)。

    元禄蔵のタンクは8109L入り。一升瓶約4500本分!!

    試飲用のお猪口がもらえます。

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    元禄15(1702)年にこの地で創業した、澤乃井の蔵元である小澤酒造。創業当時の蔵も残る貴重な施設で日本酒造りの雰囲気を肌で感じられるのが、この酒蔵見学ツアー。土壁に囲まれた蔵の中はひんやりしていて、ほんのり甘いお酒の香りが。最後に季節の蔵出しのお酒が試飲できるのも嬉しい。

    information

    澤乃井

    参加費:¥700/要予約 見学時間:平日は1日2回、土・日・祝日は1日3回(詳しくはサイトにて) 青梅市沢井2-770 TEL. 0428-78-8215 https://www.sawanoi-sake.com

    ⑤ CAFE 雫

    奥多摩散策のひとやすみにぴったりなカフェ

    コロンと入った梅がかわいい、特製青梅ソーダ ¥500 ヘルシーなスイーツが多く、人気なのが、有機ニンジンと米粉のキャロットケーキ ¥550

    テラス席は、春から夏にかけて釣り人やラフティングの人を眺めながらのお茶も。

    お店は、趣のある日本家屋。

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    酒蔵から青梅街道を挟んだ場所にある、小澤酒造が運営するカフェ。澤乃井の仕込み水を使ったコーヒーや、ドリンク、スイーツなどが楽しめ、テイクアウトも可能。以前は会席料理のお店だった日本家屋をリノベーションした店内は、和の雰囲気が居心地よく、窓から御岳渓谷の美しい景色が楽しめる。

    information

    CAFE 雫

    青梅市沢井2-748 TEL. 0428-78-9523(ままごと屋内) 10:30~16:30(16:00LO) 月曜(祝日の場合翌火曜)、年末年始休 ※冬季は営業時間が変更になることも。

    ⑥ 元祖 手打そば 玉川屋

    茅葺き屋根のおそば屋さん。季節の天ぷらとご一緒に

    小さなざるに盛られた様子がかわいらしい、もりそば ¥900 季節の野菜を使った、天ぷら盛り合わせ ¥1,320

    奥多摩の山に似合う茅葺き屋根。

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    創業は大正4(1915)年で、建物はなんと明治時代の民家。奥多摩の名水を使った香り高い手打ちそばと、本枯節を中心としたしっかりとした味のつゆが美味! 民話の中でおそばを食べている気分になれるお店です。週末は行列することが多いとか。4~5月は山菜の天ぷら、夏には鮎料理と、奥多摩の旬も楽しめる。

    information

    元祖 手打そば 玉川屋

    青梅市御岳本町360 TEL. 0428-78-8345 11:00~15:00(土・日・祝日~17:00)受付終了 月曜、第3火曜休(いずれも祝日の場合翌日休) https://tamagawa-ya.com

    ⑦ 奥多摩の台所

    奥多摩のおいしいを詰め込んだ、お弁当を召し上がれ

    カラッと揚がったやまめが美味。頭から全部食べられます。やまめのすり身を揚げた“やまぼこ”も、奥多摩ならでは。天空の奥多摩やまめ弁当 ¥1,480

    ポップな外観、すぐ見つかります!

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    奥多摩駅のすぐ近くにあるお弁当&お惣菜屋さん。さまざまなメニューが並びますが、3月から11月までのイチオシは、1日15食限定の〈天空の奥多摩やまめ弁当〉。奥多摩で育った魚・やまめの唐揚げとすり身揚げがどーんとのった、ボリュームたっぷりのお弁当。

    他には、特産品のわさびを使ったのり弁も。店頭のテラスで食べることも可能ですが、お土産にするのもよさそう。

    information

    奥多摩の台所

    西多摩郡奥多摩町氷川199-7 TEL. 0428-83-2401 9:00~18:00(16:00LO) 木曜休 https://www.okutamanodaidokoro.com

    ⑧ Grandex 白丸アネックス

    新緑の湖で、SUPに乗ってのんびりチルアウト

    白丸湖は、波や流れがない穏やかな湖。でもバランスを崩し湖にダイブするのも楽しい!

    集合する事務所は白丸駅より徒歩1分。

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    多摩川の上流にある、発電用のダムでせき止められた白丸湖では、レイクSUPのアクティビティが人気。白丸湖は透明度が高く、水深が深いところはエメラルドグリーンに見える美しい湖。

    さらに春は湖の周りに藤の花が咲き、よりきれいなのだとか。ツアーはガイドが付き、装備はレンタル(有料)もできるので、初心者&手ぶらでも安心して参加可能。レイクSUP ¥6,500~

    information

    Grandex 白丸アネックス

    西多摩郡奥多摩町白丸50 TEL. 0494-26-5887(平日10:00~16:00) https://www.gdexr.com/index.php

    ⑨ VERTERE(バテレ)Okutama Taproom

    土日だけの楽しみ。極上のクラフトビールを味わって

    左・奥多摩産治助イモを使った西多摩郡エリア限定フレーバー、Erato ¥1,000(1パイント) 右・華やかな風味のIPA、Passiflora ¥900(1/2パイント)

    常に10種類のビールが。

    ホットドッグ スパイシーミートソース ¥1,200 

    とにかく気持ちいい空間!!

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    奥多摩駅を出て駅前の細い路地を進んでいくと、古い日本家屋にビールの看板が?! ここは奥多摩に醸造所を構えるクラフトビールブルワリーのビールを、タップから楽しめるお店。

    東京農業大学の同級生2人が奥多摩に惚れ込み、「この素敵な場所でビールが飲めたら…」と開業。醸造は近くの工場で行っており、ここでしか飲めない銘柄も。全銘柄制覇する強者も少なくないそう。

    information

    VERTERE Okutama Taproom

    西多摩郡奥多摩町氷川212 11:00~19:30(フード18:00LO、ドリンク19:00LO) 月~金曜休 http://verterebrew.com/

    写真・千倉志野 構成、文・河野友紀

    anan 2489号(2026年3月25発売)より
    Check!

    No.2489掲載

    推し旅 2026・春

    2026年03月25日発売

    暖かい気候がベストな今だからこその“おさんぽ旅”をナビゲートする「推し旅 2026・春」。レトロで美しい町並みが素敵な萩&津和野、東京都内で自然を求めて電車で訪ねる奥多摩、美味も景色も満喫できる福岡県の博多&志賀島など、今回も充実のラインナップです!

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