新NISAで投資熱が高まる一方…2025年のお金トピックス振り返り｜お金の教科書Vol.82 | ビューティー、ファッション、エンタメ、占い…最新情報を毎日更新

毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか？「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず！ “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「2025年、お金トピックス振り返り」です。

Index

Profile

高山一恵

たかやま・かずえ　ファイナンシャルプランナー。Money＆You取締役。Webメディア「FP Cafe」「Mocha」の運営ほか、多くの働く女性のマネーのお悩みを解決、サポート。最新刊『子育て世帯がもらえるお金のすべて』（彩図社）が好評発売中。

貯蓄未知子

ちょちく・みちこ　34歳・会社員。都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円＋口座に残った分のみ。奨学金は完済。昨年からNISAをスタート。

新NISAをきっかけに投資熱は高まる一方!?

未知子

今年はまず年明け早々、大きかったのは第2次トランプ政権が始動したことでしょうか。

高山

はい。ただ、最初は株価が上昇したものの、年間を通して見ると乱高下がすごかったですね。

未知子

それはトランプ関税で？

高山

25％の追加関税が課されるのかそうでないのかで、振り回されたのは大きかったと思います。

未知子

他にはどんなことが印象に残っていますか？

高山

金利の引き上げですね。特に住宅ローンに関する相談はすごく増えました。金融機関の人たちからも、借り換えの相談に訪れる人が非常に多かったと聞いています。でもその一方で、金利が上がったことで久しぶりに定期預金が好調だという話もあって。

未知子

えー!? お金を定期預金に預けているのが一番もったいないって、言われていたのに!?

高山

やっぱり、手堅く増やしたい人には、定期預金や個人向け国債は好まれるんですよ。

未知子

なるほどぉ。私は昨年からNISAを始めましたけど、順調に増えていて嬉しいです。

高山

オルカンに投資する人が増えたことで、7月には過去最高値を更新しました。これは続く株高と円安も影響していて、新NISA2年目の人たちの間では、高配当株投資もブームになりました。

未知子

なんでまた？

高山

長期積立分散投資はしているけれども、いつ取り崩していいかわからず、使うに使えないという人たちが高配当株への投資も始めたんですね。配当金なら、お小遣い感覚で使えるわ、と。

未知子

確かに増えていることは数字で確認できても、実際に現金で手にしてはいないですもんね。来年は私も高配当株への投資を始めようかな。毎年楽しみにしていたふるさと納税のポイント付与も禁止になったし。

高山

9月の駆け込み需要はすごかったようです。ポイント付与に代わる新たなキャンペーン施策ができるといいですけど。

未知子

お米も価格が上がるし、スーパーで買い物するにもトマトはずっと高いまま…。2026年もこの状態は続く？

高山

お米や野菜に限らず、あらゆる食料が気候変動の影響を受けていますよね。予測不可能とはいえ、ますます悪化する気も…。

未知子

では、高市政権で経済は上向く？

高山

日経平均株価は5万円を突破しましたが、まだまだ更新しそうな雰囲気はあります。

未知子

となると、ますます投資に力を入れたほうがよさそう。年末年始でまた勉強します！

2025年、FP高山さん的お金4大NEWS！

① 金利引き上げ〜住宅ローンの借り換え相談増＆定期預金や個人国債が好調に

1月に日銀が政策金利を0.5％程度に引き上げると発表。それに伴い、4月には一部金融機関が変動型の住宅ローン金利を0.25％程度引き上げ。さらに、大手銀行5行が10年固定型の住宅ローンの基準金利を12月から引き上げ。定期預金はネット銀行で金利を1％以上に設定するところも。また、個人向け国債の金利はおおむね1％前後で推移。

② 新NISA2年目〜高配当株への投資も活発に

7月、新NISAで人気な投信「eMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）」、通称“オルカン”の基準価格が2万8108円（※三菱UFJ投信より）と史上最高値を更新。一方、成長投資枠を使った高配当株への投資が盛り上がりを見せる。「新NISAであれば、配当金は非課税というのもブームを後押ししています。この傾向は続きそう」（高山さん）

③ 株価高騰＆円安加速〜金価格も過去最高値更新

高市政権発足後の10月、日経平均株価は初の5万2000円の大台に。この上昇は、株高が顕著だった安倍政権をもしのぐ勢い。ただ、円安も加速していて、11月には一時1ドル158円に迫った。また、金価格は11月時点で過去最高水準を更新し続け、1gあたり2万2000円前後で推移。この上昇トレンドは続くと見られている。

④ ふるさと納税「ポイント付与」全面禁止

ふるさと納税本来の趣旨への回帰と、自治体間の過度な“返礼品競争”の抑制を理由に、10月1日からふるさと納税におけるポータルサイト経由でのポイント付与が禁止に。そのため、9月末までに寄付をすませようとする人たちを取り込もうと、高還元率キャンペーンを実施するポータルサイトも。ただ“駆け込み寄付”はおおいに盛り上がった。

他にも、