文/管理栄養士・寺内麻美
食事を抜くのはNG

食べ過ぎてしまった翌日は、食事を我慢して抜いていませんか? 食事を抜いてしまうと、空腹時間が長くなり、その分一度に食べる量が増えやすくなってしまいます。
また、私たちの体は食事の間隔があくほど、栄養がより吸収されやすくなると言われています。そのため、一日の摂取カロリーが同じでも、食事の回数が少ない方が太りやすくなるのです(※1)。
バランスの良い和食を摂る

暴飲暴食してしまったときに限らず、基本はごはんとみそ汁を中心とした和食が、ダイエット中におすすめしたい食事です。主食・主菜・副菜がそろっている和食であれば、脂質が少ないうえ、たんぱく質やビタミン・ミネラルを豊富に摂ることができます。
食事を極端に減らしたり抜いたりしてしまうと、一時的に体重は減るかもしれませんが、筋肉量が落ちやすくなります。そうすると基礎代謝量も低くなって消費カロリーが減ってしまい、リバウンドのリスクが上がる可能性も。
パンよりもごはんをおすすめする理由は、和食のおかずは脂質の摂取を抑えやすいから。また、よく噛んで食べることで満腹感を得やすくなり、食べすぎを防止しやすいことなどが挙げられます。
食物繊維を摂取して腸内環境を整えよう

食物繊維には便秘予防や腸内環境を整えてくれる働きがあるので、食べすぎてしまった後は意識して摂れるといいでしょう。また、食物繊維には血糖値の上昇を抑え、コレステロールを低下させる作用もあるので、つい食べすぎてしまいそうなときには積極的に摂るのがおすすめです。
食物繊維は野菜・豆類・きのこ・海藻・果物などに多く含まれています(※2)。
ビタミン・ミネラルをしっかりと補給する
ビタミンやミネラルは、糖質や脂質などの代謝を促すために重要な栄養素です。野菜・海藻・きのこなどに多く含まれているため、しっかりと摂るようにしましょう。
特にビタミンB1は糖質を効率よくエネルギーにかえるために必要となります。豚肉や大豆製品、種実類、玄米などに含まれています。
食べ過ぎたら翌日に調整しよう
外食や美味しいものを食べる機会があれば、つい食べすぎてしまうときもありますよね。たった一日食べすぎてしまったからといって、すぐに体脂肪に変わるわけではありません。
翌日以降にリセットすれば、太らない体を維持することも可能。食事はなるべく抜かずに、栄養バランスのいい食事を心がけてみてください。
【参考】
※1 国立健康・栄養研究所 減量のため、1日2食でもいいですか?
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
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