レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回は『noura(ノウラ)』のネオビストロ料理と〆ご飯です。
料理

前回、ビストロとは日本でいえば“定食屋”とざっくり説明したけれど、今回はその進化型について話したい。どんなにおいしいもの好きでも、毎日高級店に通うのは体力的にも、経済的にも「ちょっと無理」。そんな口うるさい客に、素材の質は落とさずに高い技術とクリエイティブな料理を安価に提供するのが“ネオ=新しい”ビストロだ。

浅草『オマージュ』はミシュラン2018年版で2ツ星を獲得したレストラン。その店の裏に『noura』がオープンした。荒井昇オーナーシェフが日ごろから考えていたのは「料理人にとっても、お客にとっても2ツ星はやはり重い。新たにビストロを始めたかったのは、ホッとする場が欲しくて」。だから本当はあまり人に知られたくない、という。ただ、やるからにはキチンとした料理を出したい。そこで修業時代から信頼する松本義夫シェフを迎えた。

スモークサーモンの前菜はシェフ二人のコラボ料理だし、南部高原豚のロースをチーズパン粉の衣でソテーした一品は古典料理。さらに『オマージュ』でも使っている芦屋『メツゲライクスダ』のハム、ソーセージを惜しげもなく使う。それでいて夜のコース3800円、アラカルトは前菜1500円、メイン2000円という安さ。しかも〆に台湾の屋台料理、魯肉飯(豚バラ肉煮込みかけご飯)がある! これぞ、ネオ=新しい、ビストロの形なのだ。

前菜(ハーヴのクリームを詰めた自家製スモークサーモン)¥1,500、メイン(南部高原豚ロースのフォワイヨ風)¥2,000、〆ご飯(魯肉飯)¥500。

『noura』 東京都台東区浅草4-10-6  TEL:03・6458・1255 ランチ11:30~14:00LO ディナー18:00~21:00LO 月曜休、火曜ランチ休

いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。

※『anan』2018年9月26日号より。写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子

(by anan編集部)



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