ananトレンド大賞2022“FASHION”
自分でも気づかない間に“Y2K”してました。
「ファッションは大好き。洋服を買いに行くのも好きですし、家にいるとネットで服ばっかり見ちゃいます(笑)」とファッションへの愛を語ってくれた藤原さくらさん。なかでもメンズライクなコーディネートが好きだそう。
「今年の夏はオーバーサイズのTシャツにスラックスとか、トップスもパンツもダボッとしたものを着ることが多かったです。最近、冬に向けてグレーの耳当て付きのニット帽を買ったので、かぶるのが今から楽しみ。シンプルなワンピースに合わせたいですね」
そんな藤原さんの心を掴んだ、’22年の極私的トレンド大賞とは?
「『TOMWOOD』のぽってりとしたシルバーのフープピアスです。もともとシルバーのアクセサリーをつけることが多いんですけど、これは何にでも合うシンプルなデザインで、間違いなく今年一番出番が多かったアイテム。私の周りのメイクさんやスタイリストさんの間でも流行っていました」
Y2Kというトレンドキーワードは「知らなかったです(笑)」と藤原さん。
「小さい頃、藤井みほなさんの『GALS!!』を読んでたんですけど、あんな感じのファッションですよね?(笑) でも確かに最近、今日私も着たようなショート丈トップスにハイウエストのパンツを合わせるスタイルはよくしますし、街でアームウォーマーをつけてる子もよく見かけます。ロングブーツはまさに狙っているアイテム。今日履いた厚底タイプはスタイルも良く見えるので、ますます欲しくなりました」
お揃いのフードとセットで着こなせるショート丈ニットは、ボリュームのあるハイウエストパンツと合わせれば、旬のバランス感に。ニット¥35,750 ニット帽¥17,050(共にコンフォート エンブレイスメント/ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム TEL:03・3401・5001) レイヤードパンツ¥19,800(メゾンスペシャル/メゾンスペシャル 青山店 TEL:03・6451・1660) ブーツ¥12,900(チャールズ&キース/チャールズ&キース ジャパン https://charleskeith.jp/) ピアス¥18,700(フィルモア/タトラスインターナショナル TEL:03・6451・0924)
ショート丈トップス
2000年代とは着方やシルエットに大きな変化が。
2000年当時、ボディコンシャスな短丈トップスにローライズのミニスカートやベルボトムのパンツを合わせるヘソ出しルックが渋谷に生息するギャルの“制服”だった。そして時代は変わり、つい最近までの主流といえば、トップスもボトムスも丈が長いずるんとしたシルエット。そこに変革をもたらしたのは…。
「いわゆるゲームチェンジャーは『miu miu』。’22SSのコレクションで超ショート丈のトップスにローライズのデニムというスタイルを提案し、このY2Kファッションが世界的なトレンドに。流行は20年で一回りするので、過去のトレンドを知らないZ世代にとっては、とても新鮮に映るのでしょう」(ACROSS編集部編集長・高野公三子さん)
とはいえ、シルエットは昔と違うよう。
「ボトムスはローライズよりもハイウエストのほうが、日本人の体型的にはバランスがとりやすく、肌見せに抵抗がある大人世代にもおすすめ。また、レトロになりすぎないよう、丈が短くても横幅の広いデザインや体のラインを拾わない上質素材を選ぶのが今年らしさのカギ。シアートップスやロングシャツを下にレイヤードすれば、肌の露出も気になりません」(スタイリスト・番場直美さん)
1、ジャカード織で表現した模様が目を引くカーディガン。モヘア混で暖かさも抜群。¥41,800(タン contact@tanteam.jp)
2、ギャザーを寄せたボリュームスリーブが今年らしさ満点。ジャケット感覚で羽織りにしても。シャツ¥17,930(メゾンスペシャル/メゾンスペシャル 青山店)
3、モード感が漂うテーラードジャケットは大胆な切りっぱなしデザインがポイント。¥29,700(プロヴォーク/ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム)
4、ユニークな刺繍に遊び心を感じるニットビスチェ。シャツとのレイヤードで今っぽく着こなして。¥39,600(ヤンヤン/リディア TEL:03・3797・3200)
ふじわら・さくら 1995年12月30日生まれ、福岡県出身。シンガーソングライター。シンドラ『束の間の一花』(日本テレビほか)に出演。シングルEP『まばたき』が発売中。
高野公三子さん ACROSS編集部編集長。渋谷、原宿、新宿にてスナップとインタビューで「定点観測」し、東京の若者と文化を研究。編著に『ストリートファッション1980‐2020 定点観測40年の記録』(PARCO出版)。
番場直美さん スタイリスト。スタイリストの白男川清美氏に師事したのち、2005年に独立。現在は本誌のAntennaページをはじめ、さまざまな雑誌や広告等で活躍。モデルや俳優からの支持も厚い。
※『anan』2022年11月16日号より。写真・森川英里 スタイリスト・番場直美 ヘア&メイク・山口恵理子 取材、文・恒木綾子
(by anan編集部)