“対話”を通じて、哲学する。アメリカ発、新感覚SFアニメ『ミッドナイト・ゴスペル』とは?

舞台は、どこか遠くの星。小さな小屋に住むひとりの青年が、広い宇宙に向かってポッドキャストを配信している。その番組名は「ミッドナイト・ゴスペル」。このアニメ作品自体のタイトルにもなっている。

主人公のクランシーが暮らす部屋中に張り巡らされた、カラフルな配線やディスプレイの数々。これらは《多元宇宙シミュレーター》につながっている。このサイケデリックなメカが叶えるのは、仮想の宇宙旅行。

「こんにちはマスター、今日はどの仮想世界に入りますか?」。AIが提案するクールなアバターを選び、シミュレーターに入れば、意識は宇宙へ。クランシーは、マイクを持って飛び込んだ星の先々で、そこに暮らす生き物と対話し、その音声をポッドキャストとして配信している。

このアニメの構成のほとんどを占めるのは、まさにその“対話”。主なテーマとなるのは、生きるうえで抱えうる恐怖、不安、寂しさ…といったネガティブ感情との向き合い方。そして、時にスピリチュアルに、哲学するためのヒントをくれる。

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制作は、ペンデルトン・ウォード。言わずと知れた米アニメ『アドベンチャー・タイム』の総監督で、今作では大人向けの作品に初挑戦する。そこに名を連ねるのは、ダンカン・トラッセル。コメディアンであり、自身でもポッドキャストを配信。実は、彼がその番組内で様々な人にインタビューした“対話”の音声そのものをこのアニメ作品に用いている。計算された映像は、まるで視覚と聴覚の双方から瞑想の世界へ引きずりこまれるよう。最新の話題シリーズ作を見尽くし、物足りなさを感じる人にこそおすすめしたい異色作だ。

stream

ポッドキャスト「ミッドナイト・ゴスペル」の配信者クランシー。仮想宇宙で出会った人にインタビューし、番組を作る。Netflixオリジナルシリーズ『ミッドナイト・ゴスペル』独占配信中

※『anan』2020年6月24日号より。

(by anan編集部)

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