文・椎原茜
春のゆらぎ肌にやってはいけないNGケアとは?
春の気温や天気、環境が変わりやすい時期には、肌の乾燥が気になったり、荒れたり、脂分が気になったりとゆらぎがち。肌が敏感になっている時期でもあります。
板橋さんは、美容クリニックでの施術後の敏感肌を本来あるべき肌に活性させるコスメシリーズを手がけています。そのため、ゆらぎがちな敏感肌への対応策を熟知。春のゆらぎ肌のケアでやってはいけないNG行動を5つ教えていただきました。
NG1. 肌のゆらぎを放置する
板橋さん 春の肌はいつも以上にさまざまな外的刺激に対して敏感になっており、乾燥や赤み、肌荒れなどを引き起こしやすく、シミやシワなどの肌トラブルにもつながってしまいます。そのため、何らかのサインに気が付いたときには、早めに適切な対処をすることが肝心です。
NG2. 肌への負担になる洗顔をする
板橋さん ゆらいでいるときは肌表面のバリア機能が低下し、肌が乾燥しやすい状態。高い刺激や摩擦は厳禁です。ゴシゴシ洗いをすると必要以上に皮脂を洗い流してしまい、肌も傷つけます。結果、油分と水分の保持力が低下し、バリア機能が弱まってしまうことで肌荒れの原因にも。洗浄力の強い洗顔料は避けてアミノ酸系の優しいものを選び、しっかりと泡立て、摩擦しないよう優しく洗いましょう。
NG3.紫外線対策を夏しかしない
板橋さん 紫外線はシミやくすみの原因になるうえに、刺激になり肌の炎症を引き起こします。ゆらぎやすいときには紫外線を長時間浴びることを避け、日焼け止めを使用して夏だけでなく1年中毎日、しっかり行うことをおすすめします。1日2~3時間程度の外出であれば、SPF25~35、PA+++程度の日焼け止めを選び、小まめな塗り直しをしましょう。
NG4. 顔をセルフマッサージする
板橋さん 顔の角層は約0.02mmともいわれ、とても薄いため、ちょっとした摩擦が大きなダメージにつながります。特にゆらぎやすいときはちょっとしたセルフマッサージでも負担になりやすいので避けましょう。化粧水やクリームを塗るときも、肌の表面を滑らせるように優しくを心がけて。
NG5. 新しい化粧品を試す
板橋さん 肌の調子が悪いと、つい新しい化粧品を試したくなってしまいますが、本来の肌状態ではないため、新しい化粧品の成分が刺激になってしまうことも少なくありません。頻繁に試すと、どの化粧品が肌に合っていたのか、合っていなかったのかの判断もむずかしくなってしまいます。
新しいものが自分の肌に合うか確認したいときは、肌状態が良いときのほうが効果も実感しやすくなるはずです。
春のゆらぎ肌のおすすめケア3選
ーー春のゆらぎを感じているときには、慎重にスキンケアを行いたいものですね。そこで板橋さんに、おすすめのケア方法を教えていただきました。
1. 低刺激コスメで肌を休める
板橋さん この時期は炎症を落ち着かせることが、肌本来の働きを取り戻すための第一歩になります。おすすめなのは、あらかじめ自分の肌に合った低刺激性で抗炎症成分の入った化粧品を準備しておき、この時期だけ変えること。
例えばMTメタトロンのラインの中では、クリニックの美容施術後のホームアフターケアでも利用されている『センシティブライン』をおすすめしています。
2. しっかりと保湿する
板橋さん 肌のバリア機能を高め、ゆらぎにくい肌のためには保湿が基本です。洗顔後、できるだけ早く高保湿の化粧水と乳液、クリームで肌の保湿・保護をしましょう。必要に応じて、肌のバリア機能を補う美容液などで美肌環境を整えるのもおすすめです。
3. 内側からのスキンケアも行う
板橋さん 睡眠不足や不規則な食生活といった生活リズムの乱れは、肌に悪影響を与えます。また偏った食事や過度なダイエットも肌にとっての栄養不足につながりかねません。肌のゆらぎやすいときこそ、内側からの回復力をつけることが大事です。
そのためには日頃からビタミンや良質な脂質などの栄養を積極的に摂取し、十分な睡眠をとり、規則正しい生活を心がけることが大切です。ただ、忙しいとすべての条件を満たすのはなかなかむずかしいこと。サプリメントで補うなど、普段のお手入れにひと工夫のプラスケアを取り入れてみてください。
ーーアドバイスいただいたことをできるだけ実践するよう心がけて、この春は健やかな肌状態を目指したいですね。紫外線量が多くなる夏に備えて、今から強い肌をつくっておきましょう。
Information
<教えてくれた人>
板橋 理恵(いたばし・りえ)さん
お肌悩みを解決する美容医療プロフェッショナル向けメディカルコスメカンパニー「MTコスメティクス」を起業。現在、国内約5,000軒の美容クリニック・エステへ導入実績他、国内外女性誌にて数々の賞を受賞し、世界17か国で展開。
<筆者情報>
椎原茜
ライター。記事を通して、読者の方々に役立つ情報を知ってもらい、ハッピーかつ快適な生活を送っていただきたいという思いで執筆中。
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