文・濱田文恵
美容のプロに任せるキレイ作りも嬉しいけれど、自分で自分をキレイにできた時の嬉しさは格別。そこで、女性の自分磨きを応援するためのセルフ美容法をお届けしていきます。
10代や20代前半の髪悩みと言えば、髪のパサつきや枝毛などのダメージトラブルが多く、一般的にはダメージを修復してくれたり、保護してくれたりするトリートメントでケアをすれば解決できた方が多いでしょう。
しかし、年齢を重ねていくと、白髪や薄毛など、髪にトリートメントをするだけでは解決できない髪の悩みが増えてきます。そこで、今回は毛髪診断士である筆者が、大人女性に始めてもらいたい髪のエイジングケアについて、お話したいと思います。
肌のエイジングケアだけでなく、髪にもエイジングケアを。
肌のシミやしわ、たるみなど年齢サインを防ぐために、日頃から肌のエイジングケアに励んでいるのに、髪に関しては、ある程度聞いたことのあるヘアケア製品を使い、お風呂から出たら髪の毛にヘアオイルをつけて、髪のケアはおしまいにしている方が多いのではないでしょうか。そうしてある日、髪束からのぞく白髪に「ドキッ」としたり、気づけば、薄毛になっていることに慌てたり、悲鳴をあげることになるのです。
肌に年齢サインが刻まれてからではスキンケアが大変なように、髪に白髪や薄毛などの年齢サインが現れてからのヘアケアも大変なのです。ぜひ、気付いた方から髪のエイジングケアを始めましょう。
髪のエイジングケアは、頭皮ケアにあり
健やかな髪を生み出し育んでいくためには、その土台となる頭皮が最も大切です。
例えば、白髪の原因はさまざまな要因が重なることもありますが、一般的には頭皮の老化が考えられます。私たちの髪は毛根にある毛母細胞より白い状態で生まれてきます。そして、毛母細胞の近くにあるメラノサイトという色素細胞より作られたメラニン色素が合わさり、黒色をはじめとした様々な髪色になっていきます。
そのため、色素細胞がある頭皮の状態が悪くなってしまえば、白髪ができやすくなってしまうのです。また前述したとおり、私たちの髪は毛母細胞で作られているので、同じように毛母細胞がある頭皮の状態が悪くなってしまえば、健やかな髪は生まれづらくなり、薄毛に繋がってしまうわけです。年齢を重ねたときに白髪や薄毛に悩みたくないなら、早いうちから頭皮ケアをきちんとしてあげることが、どれほど大切か分かっていただけたでしょうか。さっそく、エイジングケアにつながる頭皮ケアをお伝えしていきますね。
頭皮も皮脂汚れに弱いです! 専用シャンプーで洗髪を
肌は皮脂やメイクの汚れが残っていると、毛穴トラブルや赤みなどの炎症を起こし、すぐに肌トラブルを招きますが、頭皮もまったく同じで、皮脂や大気中の汚れがきちんと洗われずに頭皮に残っていれば頭皮トラブルを起こします。今では、頭皮用のシャンプーがたくさん売られているので、週に1回は専用のシャンプーで頭皮を洗ってあげるようにしましょう。
スプリナージュ シャンプー モイストヴェール
筆者のおすすめシャンプーは「スプリナージュ シャンプー モイストヴェール」(医薬部外品)。地肌にとって必要のないものはしっかりと洗浄し、地肌に必要な美容成分は留め保湿をしてくれるシャンプーです。筆者としては、古くから肌のケアにも使われてきた“シコン”というムラサキ根エキスが配合されているのも嬉しいところ。シコンの成分が、シャンプーをする度に、頭皮のバリア機能をサポートしてくれると思うと、シャンプー時間が楽しくなります。
頭皮も乾燥します! お風呂の後は保湿ケアを
頭皮は、顔の皮フと繋がっており、肌と同じように乾燥をします。特に、お風呂の後は、体温の上昇で“気化熱”が起こり、水分が空気中に奪われ、とても乾燥しやすくなります。そのため、肌に化粧水を急いで塗るように、頭皮にもヘアーローションを塗って保湿をしてあげることが重要。肌と同じように、みずみずしい頭皮はバリア力にも優れ、乾燥によるかゆみといった頭皮トラブルを起こしにくくなるのです。
BIOteA バランシングローション
筆者が愛用しているのは、チャ種子油(お茶の実の油)が配合されている『BIOteA(ビオテア)』の「ビオテア バランシングローション」。
髪だけでなく、お風呂上がりにそのまま肌にもパシャパシャ使えるので、「ヘアケアとスキンケア同時にケアなんて難しい!」という方にも使いやすいですよ。
頭皮も栄養が必要です! 美容液でスペシャルケアを
肌に美容液を塗ったり、髪の毛自体にトリートメントを塗ったりと、肌や髪に栄養を与えているのなら、年齢に負けない健やかな頭皮を育むために、頭皮にも頭皮用の美容液で栄養を届けてあげるといいでしょう。
アロマ リヴァイタ アドバンスト スキャルプトリートメント
筆者のおすすめは、『ラ・カスタ』の「アロマ リヴァイタ アドバンスト スキャルプトリートメント」。
頭皮を保護する独自成分「L-AG⁺コンプレックス」が配合されている頭皮用美容液で、頭皮の状態をうるおいが巡るような心地のよい環境に整えてくれます。
頭皮エイジングのツボは?
また頭皮になじませるときに、血流を促すようにマッサージをしてあげるとより効果的でしょう。とくに、頭にはたくさんツボがあるので、ツボを意識しながら、マッサージするのがおすすめ。わざわざツボを覚えるのがハードル高く感じる方は、今からお伝えするポイントだけ覚えておくといいですよ。
頭のてっぺんには“百会(ひゃくえ)”というツボがあります。
そこから、おでこに向かって、前頂(ぜんちょう)・顖会(しんえ)・上星(じょうせい)というツボが並んでいるので、わざわざツボの名前と場所を覚えなくても、人差し指を頭のてっぺんにある百会にのせたら残りの中指、薬指、小指を、おでこに向かって順番におき、圧を入れながら刺激をしてあげましょう。結果的にツボの刺激をおこなっているので、これだけでも、頭皮の巡りを促すことができます。
そして、最後にツボを意識しなくても、今では頭皮マッサージを効果的にするためのヘアアイテムもたくさんあるので、お気に入りのアイテムを見つけてみるのも楽しいでしょう。筆者がここ最近で愛用しているのは、この2つ。
アロマ リヴァイタ スキャルプマッサージクリーム C&M、マペペ リラクシングスカルプケアブラシ
頭皮用美容液と同じく『ラ・カスタ』から発売されている「アロマ リヴァイタ スキャルプマッサージクリーム C&M」(左)と『マペペ』の「リラクシングスカルプケアブラシ」(右)。
マッサージクリームは、頭皮用美容液と同じように独自成分のL-AG⁺コンプレックスが配合されているのに加え、シャンプーだけでは落としきれない皮脂や不要な汚れを吸着してくれるクレイ(モンモリロナイト)も配合されています。マッサージで頭皮の巡りをよくするだけでなく、頭皮の状態をより清潔に保ちながら保湿も叶うので、頭皮用美容液も浸透しやすくなりますよ。
マペペのスカルプブラシは、小さな突起が頭皮に心地よい刺激を与えてくれるので、凝り固まりがちな頭皮をほぐしてくれます。これなら頭皮のツボが分からなくても、誰でも効果的な頭皮ケアが叶えられるでしょう。シャンプーブラシとしても使えて、プチプラなので、一つ持っておくと、かなり重宝するかと思います。
いかがでしたか? 髪のケアは土台となる「頭皮ケア」が大切。おそらく誰もがなんとなくは想像できるでしょう。しかし、実際に頭皮ケアをきちんとできている方は多くないはずです。少し極端に聞こえますが、頭皮さえ整っていれば、白髪や薄毛などに負けないだけでなく、髪のパサつきや枝毛など、髪の毛自体がダメージに負けない健やかな髪が育ちやすくなるでしょう。ぜひ今日から頭皮ケア。始めてみてくださいね。
<筆者情報>
濱田文恵 美容家、日中美容研究家、毛髪診断士。一般社団法人日本セルフ美容協会を設立。二児の母として子育てに奮闘する傍ら、「延美長寿」を自身のテーマに、毎日のセルフ美容に西洋と東洋を組み合わせた独自の美養法を提唱。
<商品情報>
スプリナージュ シャンプー モイストヴェール <医薬部外品> 280mL ¥3,300(税込)/ アリミノ
ビオテア バランシングローション 250mL 4,290円(税込)/ 株式会社andUS
アロマ リヴァイタ アドバンスト スキャルプトリートメント 47ml ¥5,500円(税込)/ ラ・カスタ
アロマ リヴァイタ スキャルプマッサージクリーム C&M 145g 3,740円(税込)/ ラ・カスタ
マペペ リラクシングスカルプケアブラシ ¥1,320(税込) / シャンティ