文/寒川あゆみ
正しい口臭ケア、できていますか?
筆者は以前、歯の痛みや違和感がなければ、定期的に歯医者に行く習慣がありませんでした。そんな中、詰め物がとれたことをきっかけに歯医者に行き、口腔内の状況を知ることに。
歯医者さんいわく、定期検診や治療を放置して病気が進行してしまうと治療ができない状態になり、神経を抜いたり人工の歯にしなければいけない事態に陥る人もいるとのこと……。その話を聞き、改めて口の中のケア、歯のケアに対して意識するようになりました。
エチケットとして歯磨き、舌磨き、マウスウォッシュ、タブレットなどで「口臭ケア」をしている人も多いと思いますが、「実は間違っていた!」ということもあるかもしれません。一度はプロに見てもらうことが大切ですね。
口臭の原因とは?
原因1.食べ物、剥がれ落ちた粘膜のかす、唾液
口の中には食べ物のかす、剥がれ落ちた粘膜のかす、唾液があります。これらに含まれるタンパク質が口の中にいる細菌によって分解、発酵される過程でガスが発生し、においの原因となることがあるそうです。
対策
起床後、食事後、人に会う前、就寝前などに歯磨きや舌磨き、マウスウォッシュをおこない不要な汚れを落とすようにしています。
原因2.口の中の乾燥
唾液には口の中を洗浄、自浄するはたらきがあります。一方で、日中水分を取らない、噛む回数や会話する回数が少ないと唾液の分泌が減り、口の中が乾燥すると洗浄、自浄するはたらきが低下。タンパク質を分解する細菌が増えるため口臭の原因になることも。
対策
日中こまめに水を摂り口の中を乾燥させないようにする、食事の際によく噛むなど、口を動かすように意識しています。
原因3.においの強い食事、飲酒
においの強いニンニクやニラを食べた後、アルコールを飲んだ後などは口臭を強く感じますよね。においの強いものは消化、吸収されたあと、におい成分が血液中に移行し口や鼻から抜けて出ていくそうです。
対策
基本ですが、翌日や直後に人に会う予定があるなど、におわせたくない場合は強いにおいの食べ物や飲み物を食べない、控えています。食べてしまった場合は、歯磨きや舌磨き後にタブレットなどでにおいケアを。
原因4.舌苔(ぜったい)
食べカスや細菌、タンパク質を含んだ舌の表面に付着する汚れを舌苔(ぜったい)と言います。きちんと歯磨きをしていない、食べかすが残っている、口の中が乾いている、体調が良くないなどの理由から舌苔が厚くなり、口内環境が悪化して口臭が強くなるといいます。
対策
日々の歯磨きに加え、舌磨きで食べかす汚れを落とす、こまめに水を飲むようにしています。
原因5.歯垢、歯肉炎、歯周病などの口内トラブル
歯と歯茎の間に蓄積した歯垢や歯石も口臭の原因に。歯垢は舌の表面に付着する汚れと同じで、食べカスや細菌、タンパク質を含んだものです。さらに、歯肉炎や歯周病などの口内トラブルも口臭の原因になるでしょう。
対策
日々の正しい歯磨きに加えて、定期的に歯科医院で歯垢除去をしています。また、口内トラブルがある場合は早急に受診することが大切ですね。
原因6.鼻やのどの炎症
鼻の炎症(副鼻腔炎、蓄膿症など)、のどの炎症(扁桃炎など)によって膿みなどが口の中に流れてしまい、口臭の原因となることがあるそうです。
対策
鼻やのどのトラブルを感じたときは、まずは耳鼻科や内科に行って治療しましょう。
美容ライターがしている口臭ケア
筆者が口臭ケアとして日頃使っているのは歯ブラシ、歯磨き粉、舌用ブラシ、デンタルフロス、マウスウォッシュです。起床後、食後、外出前や人に会う前、就寝前におこなっています。
1.使い捨てデンタルフロスで汚れを落とす
筆者は歯科医院でおすすめされた『ライオン』の「DENT.EX ウルトラフロス」を使っています。歯のあいだには歯ブラシだけでは落としきれない汚れが溜まりやすいので、フロスを使って汚れを掻き出すようにしています。こうすることで歯のあいだにも歯ブラシが届きやすくなり、歯垢予防、口臭予防にもつながりますよ。このフロスはY字型なので、届きにくい奥歯などにも引っかかりやすくおすすめです。
2.歯ブラシで全体の汚れを落とす
こちらも歯科医院でおすすめされた『ライオン』の「DENT.MAXIMA」を使っています。小ぶりのヘッドで奥歯まで当てやすく、歯ブラシをななめ45度にして根本の歯と歯茎のすきまを磨くこともできますよ。
歯磨き粉は「カムテクトプレミアム+ホワイトニング」を使っています。使い始めは塩っぽい味が気になりましたが使い続けていくうちに慣れ、今では歯磨き後のツルツル感、爽快感が気持ちよいです。
3.舌用ブラシで舌の汚れを落とす
舌磨きは、長年「NONIO舌クリーナー」を愛用しています。舌の表面には細かな突起があるので、必ず歯を磨くブラシと舌を磨くブラシは別物にして、強く擦らず、優しく表面の汚れをかき出すようにしています。この舌ブラシは細い毛なので舌に優しく、しっかりと汚れをかき出してくれますよ。
ちなみに、歯ブラシ、舌ブラシは使用後洗っていても、ブラシの根本に細菌や雑菌が残りやすいので、月に1回は新しいものに交換するように注意しています。
4.時間がないときはマウスウォッシュで対策
カレーなどにおいが強いものを食べたあとや、ランチ後すぐに人に会うとき、外出先でゆっくりと歯磨き時間が取れないときなどは、マウスウォッシュでしっかり口をゆすぎ、汚れやにおいを予防します。自宅の場合は大きいボトルタイプの「クリニカアドバンテージ デンタルリンス」を使用。外出先では、『o-dent』の個包装タイプのマウスウォッシュを持ち歩いています。
口臭の原因を理解して正しい対策を!
口臭ケアは歯を磨くだけではありません。口臭の原因となるものを理解して正しい対策をしながら、アイテムを活用して日々のケアをしてみてください。
【参考】
厚生労働省.e-ヘルスネット 口臭の原因・実態
厚生労働省.e-ヘルスネット 唾液分泌
厚生労働省.e-ヘルスネット 口臭の治療・予防
筆者情報
寒川あゆみ
大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。
Instagram @laulea.beauty