「腸は毎日同じ状態ではなく、便も日によって異なります。また、腸内細菌の組成によって、元来硬い便になりやすい人、ゆるい便になりやすい人と個人差もあります。でも、正しい便にこだわりすぎたり、毎日出さねばと必死になるあまり、本来排便する際に大事な、心身がリラックスしている状態からかけ離れてしまう人が多いのです」(内科医・小林暁子先生)
調子が良いときの自分の便の状態を知っておくことも大事。
「腸に良い食生活を1週間ほどしてみて、そのときのお通じの量、硬さなどをチェック。それを基準に判断するようにしましょう」
便はあなたの健康状態を知らせるバロメーター。正しい排便の仕方を身に付け、便と仲良しに!
より良いお通じのための心得・5
その一:便意があったら即、が基本。
腸と脳が健やかなときは、直腸に便が到達すると自然と便意をもよおし、スムーズに排便へと導かれるもの。「便意をもよおしたら、時間に関係なく必ずトイレに行くようにすると、脳は指令通りにカラダが応えてくれたことに喜び、脳と腸の関係が整っていきます」
その二:出そう、出そうと集中しすぎない。
自律神経の副交感神経にスイッチが入ると、排便に必要なリラックス状態になる。「出そう、出そうと意識しすぎると、神経が昂り交感神経に傾きます。仕事に追われて忙しいときや、旅先なども交感神経が優位になりやすいもの。排便はリラックス第一、と心得て」
その三:自分なりの排便スイッチを作る。
コーヒーを飲むとトイレに行きたくなるなど、個人的に便意をもよおすスイッチを見つけるのもおすすめ。「飲み物でも食べ物でも、胃に何か入るとぜん動運動が起き、腸も刺激されて動きだします。また、腸を外から押してマッサージするのもいいでしょう」
その四:トイレをリラックス空間に。
トイレ環境を整えるのも効果的。「色、香りなどにもこだわって、落ち着ける究極のプライベート空間になるよう整えましょう。漫画などを持ち込む人もいますが、続きが気になって集中するものより、ゆるい気持ちで読める程度のものがいいでしょう」
その五:トイレの滞在時間は5分まで!
スッキリ出し切ろうと長時間トイレに居座ってもムダ。「5分を限度に考えましょう。それ以上頑張っても、交感神経が優位になるばかりです。一度トイレを出て気持ちを切り替え、改めて便意をもよおしてからまたトイレに入った方が、脳も腸も喜びます」
小林暁子先生 内科医、「小林メディカルクリニック東京」院長。長年、便秘外来を行い、健康と美容、QOLを向上させる総合的な医療を提案。
※『anan』2019年7月24日号より。イラスト・山崎美帆 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)
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