体の奥底にあり、普段はあまり意識しない骨。でも“屋台骨”なんて言葉もあるように、美と健康を支えてくれるのは、骨なのです。そんな骨の健康を守るのって大変? いえ、そんなことはありません。簡単な運動&食生活に気を使うだけで、効果は期待できるのです。そこでここでは、骨の強さを示す指標である“骨密度”をアップさせるための実践メニューをご紹介していきます!

運動

骨は、常に刺激を与えていないと怠けてしまう、と骨研究の権威である、医師の林泰史先生。

「家ではゴロゴロ寝転んで、仕事中も座りっぱなし…という楽ちん生活を送っていると、骨自身が“強くならなくてもいいんだ”と思ってしまい、代謝をしなくなってしまいます。それでは健康な骨を保つことはできません。骨を強くするためには、刺激を与え、骨を作る細胞を常にやる気にさせることが不可欠です」

とはいえ、どこでも骨をトントン叩けばいい、というものではないそう。

「最初に刺激したいのが足の骨。それに最適なのが、かかとを落とす運動です」

今すぐできるかかとを刺激する運動と、筋トレもできるエクササイズをご紹介。

【かかとドシン運動:1セット10回を1日1~3セット。】

骨密度

まっすぐに立ち、かかとを上げてつま先立ちになります。体をまっすぐにしたまま、ふくらはぎの力を抜いて、ドシンとかかとを落とす。かかとを軽く床に打ち付けるイメージで。腰や膝が曲がらないように注意。軽めでも、回数を増やせば効果があるそう!

【座って膝伸ばし&足踏み:1セット20~30回を1日3セット。】

骨密度

歩くための筋力をつけるかんたん筋トレ。背筋を伸ばして椅子に深く腰掛け、片方の膝を伸ばし、5秒キープ。元に戻して反対の脚も行う。そのあと片方の太ももと膝をゆっくり持ち上げ、5秒キープした後、下ろす。このときかかとをドシンと下ろせば、骨への刺激にも。

食事

骨密度

骨の材料になるのは、毎日の食事から摂取する栄養素たち。

「好き嫌いが多かったり、極端な偏食、朝食を食べない、また外食が多いといった食習慣の人は、骨に必要な栄養素が足りていない可能性があります」

とはいえ、林先生によると、骨に良い食事は、そんな難しくはないとのこと。

「まず意識的に摂りたいのは、当然ながらカルシウムです。これが最も大切。加えてカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDとK。そして実はこちらも骨の材料になるタンパク質も、積極的に摂取してください。これらの栄養素を含む食品を意識して食べるだけで、栄養バランスはかなり改善されます」

【骨密度アップ食生活】
(1)毎日1杯の“ホットミルク”
カルシウムを摂るなら、やっぱり牛乳! カップ1杯(200ml)の普通牛乳で、1日に必要なカルシウムの1/3が摂れるそう。寝る前にホットミルクを飲むと、安眠効果も期待できます。

(2)“大豆製品”は骨にとっての優等生
カルシウムに加え、植物性タンパク質もたっぷり含まれているのが大豆。豆腐に納豆、煮豆に豆乳など、大豆を使った商品はコンビニなどでも気軽に購入できるのがうれしい。

(3)野菜は“小松菜”“大根とカブの葉”
カルシウムが多く含まれる野菜といえば、小松菜。ビタミンKも豊富に含むので、一石二鳥の食材です。またカブや大根の葉もカルシウムが豊富。買うときはぜひ、葉付きをどうぞ。

(4)“きのこ”でビタミンDを摂取
カロリーが低くダイエット女子に人気のきのこ類。骨活的におすすめはマイタケときくらげ。この2つはビタミンDの含有量が高い。マイタケ50gをソテーして食べるだけで効果大!

(5)おやつは“きなこ”や“抹茶味”
ヘルシーな食生活とはいえ、甘いものは食べたい! そんなときはカルシウム豊富なきなこがかかった和スイーツ、ビタミンKたっぷりの抹茶を使ったアイスなどをチョイスして。

骨が元気になると…夢の物質“オステオカルシン”が出る!

骨密度

運動などで骨が刺激されると、骨芽細胞が活発に働くようになり、骨は“オステオカルシン”というホルモンを放出します。

「この物質は、体の若さと健康を保つ力があり、筋肉を作り代謝を上げ、肌を若返らせる効果があることが、最近の研究でわかってきました。まさに、若返りホルモンです」

オステオカルシンは、筋肉のエネルギー効率を高め、体に脂肪を蓄えるのを抑え、肥満を防ぐ力も。この他にも様々な効果があり、なんと男性には生殖機能をアップさせる、なんてこともあるのだとか。

「この物質は骨代謝が起こるときに放出される。つまり健康的な骨を作るたびに放出され、同時に体にもいいフィードバックが起こる。美、健康、若返りの鍵が骨である理由は、オステオカルシンにあるんです」

【オステオカルシンって、こんなにすごい!】
コラーゲンの合成を促す、脂肪の蓄積を抑える、血糖値の上昇を抑制、筋肉のエネルギー効率を高める、免疫機能をアップ、記憶力を高める

オステオカルシン自体が発見されたのは1976年のことですが、’07年にコロンビア大の教授が「糖尿病を改善するホルモン作用がある」と発表したことで、一気に注目が集まったそう。臓器を活性化させる夢の物質として、世界中で研究されています。

林 泰史先生 医師、原宿リハビリテーション病院名誉院長。骨研究、リハビリテーション医療の権威。著書に『1日1分!! 一生歩ける骨づくり』(日本文芸社)など。

※『anan』2019年2月27日号より。イラスト・菜々子 

(by anan編集部)

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