結婚式当日に離婚を告げられました…幸せが一瞬で散った「不倫妻の懺悔」【後編】

結婚式当日に離婚を告げられました…幸せが一瞬で散った「不倫妻の懺悔」【後編】

文・塚田牧夫 — 2023.8.23
紗里さん(仮名・30歳)は4年前の夏、のちに夫となる武弘さん(仮名)と、彼の友人である雅也さん(仮名)と出会いました。その後、武弘さんと交際が始まるものの、既婚者である雅也さんと不倫関係に。結婚を申し込まれたあとも、雅也さんとの関係は続いていたそう。その後、どんな結末が待ち受けていたのでしょうか。

続きを読む

不倫を続けながら結婚

shutterstock_2255195781

「武弘からプロポーズを受けたあと、しばらくして籍を入れました。翌年の春に結婚式を挙げようという話になり、式場選びなどをスタート。その間も雅也との不倫関係は続いていました。夫に対する罪悪感は、すっかりなくなっていましたね。
式場と日取りが決まり、衣装選びや招待客リストの作成、プログラムや引き出物の準備など、とにかく慌ただしい日々が続きました」

幸せの絶頂のはずが…

「式の日が迫ってきたころでした。なぜか、夫の口数が減ってきて、機嫌を損ねているような状態が続いたんです。マリッジブルーみたいなものかもしれないと思い、なるべく式に関する話はしないようにして過ごしていました。
そして、迎えた結婚式当日。式場に入り、ドレスを着てヘアセットをして、とても緊張しました。そのときはもう、夫の機嫌も直っているように見えて、ホッとしていたんです。挙式から多くの人が集まってくれて、感謝の思いでいっぱいになり、幸せを噛みしめていました。しかし、披露宴が始まる直前に、信じられないことが起こったのです」

入場前の衝撃の告白

「私と夫は、入場のために扉の前に二人で並びました。そのとき、夫が小さな声で言いました。“俺、全部知ってるから”と。何のことか分からず私が尋ねると、“君と雅也のこと”と言われました。
一気に血の気が引き、頭が真っ白になりました。“まあ、あとで話そう”と言われ、入場開始。扉が開くと同時に眩しい光に包まれ、拍手を浴びながらも、私はパニック状態。なんとか笑顔を見せていたとは思うんですが、まったく記憶にありません。あっという間に時間が過ぎ、なんとか二次会終了までたどり着くことができました」

積み重ねてきた罪の意識

「その日は、式場であるホテルに宿泊することになっていました。部屋に戻ってきてしばらくして、夫が話を始めました。
私と雅也との関係を知ったのは、ほんの数日前。友人から、私と雅也が一緒にいるところの目撃情報があったそうです。夫自身も思い返すと合点がいくところがたくさんあり、不倫関係であることは確実だと判断したようでした。
結婚式については、キャンセルのしようがなく、仕方なく行ったとのこと。夫は、“証拠があるわけじゃない”とは言うものの、私もこれまで積み重ねてきた罪の意識が溢れ出し、否定することはできませんでした。
そして夫から、“もう信用できない、よりによって俺の友だちと……”と言われ、“離婚して欲しい”と告げられました。
翌日、夫は雅也と連絡を取り、雅也も関係を認めたようでした。夫は慰謝料などは請求しなかったものの、雅也もその後に妻と別居という形になったそうです。
私はというと、結婚式直後の離婚ということもあり、気まずくて誰にも相談できませんでした。雅也との関係もどこからか漏れたようで、声をかけてくれる友人もおらず、完全に周囲からの信用を失いました。今は実家へと戻り、肩身の狭い思いをしながら暮らしています」


夫の友人と不倫関係に堕ちたきっかけとは… 前編はこちら

“結婚前から不倫していた女性の告白”をご紹介しました。
幸せの絶頂といえるシチュエーションから一転、絶望の時間となってしまったようです。このように、不倫が最悪なタイミングで発覚することもあります。一度過ちを犯してしまった後は、罪深き行為への代償を払う日々が続いていくことになるのでしょう。
©metamorworks/shutterstock