円満離婚で騙されるところだった…30代女性が衝撃を受けたモラハラ夫の隠し事【前編】

文・並木まき — 2024.2.28
離婚の話し合いを夫婦間で進めているあいだに、事情が変わったことによって離婚の話し合いが白紙になることもあるようです。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、そんな体験をした30代女性のエピソードをご紹介します。

モラハラに浪費癖… 不妊治療の末に離婚を選択

絵里さん(仮名)は、モラハラや浪費癖が激しい夫と3年間の結婚生活の末に離婚。結婚1年半を過ぎたころから不妊治療に取り組んだものの子どもに恵まれなかったこともあり「人生をやり直したい」と、離婚を望んだと言います。

「夫は4歳年上で専門職。“先生”と呼ばれる仕事をしているのも影響しているのか、結婚後は私にもどんどん横柄な態度をとるようになっていって、モラハラも激しくなりました。
交友関係が華やかで周囲に高所得者が多いことが影響して、夫自身はそこまで収入が良くないのに飲み代やゴルフ、釣りなどの付き合いで浪費も激しく、私の頭を常に悩ませてきましたね。
それでも、結婚した以上子どもが欲しかった私は、夫にも不妊治療に協力してもらって子作りを頑張ったのですが、結局子どもを授かることはできなくて…。これ以上、そんな夫と生活していくよりも自分らしい人生をやり直してみたいという思いから離婚を切り出しました」

夫は最初こそ離婚を渋ったものの、もともと夫婦仲が冷えていたことなどから離婚を了承。できるだけ円満に離婚をしたいという共通の意志があったので、弁護士は入れずに当人同士で離婚の話し合いを進めることにしたそうです。

財産分与の話し合いを進めている最中に状況が一変…

ところが、ローンの残債が残っている自宅マンションや車などの分与について話し合いを進めている最中に、状況が一変。これにより離婚の話し合いを進めるのが難しくなってしまったのだとか…。

「話し合い中に夫の浮気が判明したんです。共通の知り合いに『離婚をしようと思う』って話をしたら、その人が『ずっと浮気されていたもんね。よく我慢していたと思うよ』って言ってきて『え?』っとなり。
私は夫が浮気をしているなんて知らなかったのですが、共通の知り合いたちは夫の浮気をずいぶんと前から知っていたようでした。
それで何人かの知り合いに話を聞いてみると、夫の浮気が始まったのは結婚2年目からとのことで、夫はずっと私を裏切り続けていたことが発覚したんです」

浮気を知ってしまった以上は、進めている離婚の条件では離婚できないと判断したという絵里さん。きちんと浮気の慰謝料をもらって離婚をしたいと思い、それまでの話し合いの内容を白紙にするよう夫に求めたそうです。

しかし慰謝料を支払いたくない夫は浮気を認めないどころか「それなら離婚しない」と開き直る事態に…。なんとしてでも離婚をしたかった絵里さんは、ドロ沼離婚へと舵を切ることにしたそうです。


離婚協議が難航する絵里さんが迎えた「衝撃の結末」とは… 後編に続きます



離婚の話し合いをしている最中に事情が変われば、それまでの話し合いが白紙になることもあるでしょう。夫の浮気を離婚前に知ったとなれば、妻は見て見ぬふりをするわけにもいきません。離婚の話し合いは一見すると順調に思えても、ひょんなことから予期しなかったドロ沼へと向かうのが現実なのかもしれません。

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※ 2022年8月21日作成