性愛コミュニケーションに“始まりのキス”は不可欠! 性の賢者が教えるテク
【Sex Communication】相手の快楽ポイントを探るには、ソフトな疑問形で！
愛するパートナーとなら、セックスの快感を共に味わいたいと願うもの。そうはいっても積極的すぎると、遊んでいると思われて引かれないか心配、という悩みを抱えているのであれば、ぜひ実践したい技が。
「セックスの最中はもちろん、普段の会話のなかで、相手はどんなことをされたら喜ぶのかリサーチ。相手のカラダを愛撫しながら、こういうのはイヤじゃない？ など疑問形で聞くと相手も答えやすいし、具体的にこうしてくれたらもっと気持ちがいいなどの意見も言いやすいと思います。快楽ポイントを探り合って一緒にひとつのことを成し遂げる達成感が、二人の心とカラダをより深くつなぐファクターに」（日本女性ヘルスケア協会長・鈴木まりさん）
自分がしてほしいことを伝え、相手の感じる部分も知ることで性愛コミュニケーションの濃度はより深く。
How to＆Technique
背中にそっと手を回したり、指をからめる。
「前戯のときに背中をなでたり、指をからめたり。肌が触れ合うことでリラックス感が高まるので、そのときにどんなことをしたい？ と疑問形で聞くのもいいと思います」（セックスコラムニスト・アドバイザー・BETSYさん）
「ここ感じる？」など触れながら質問を。
「二人のセックスをアップデートするためにも互いのブレイクポイントを知ることが大切。いままでのセックスも良かったけど、もっと高まりたいという気持ちに素直に」（鈴木さん）
【Kiss】心とカラダの距離をさらに縮めるために、“始まりのキス”は不可欠。
様々なバリエーションがあるキスは、コミュニケーションセックスのために欠かせないもの。好きな相手との日常的なスキンシップはもちろん、セックスのイントロダクションともなるキスの有効技とは？
「舌を激しく使うディープキスよりも性感帯のひとつでもある唇を活用。やさしいキスのほうが感じるなどと相手に伝えて」（BETSYさん）
キスは相性チェックやお互いのことを深く知るための指標にも。
「前戯としてのキスは絶対に大事。私はバクテリアの味見と呼んでいますが（笑）、粘膜が薄い唇は神経がとっても敏感なんです。キスをおざなりにせず、相手と性的興奮を共有しましょう」（鈴木さん）
【Body Touch】共に感じるセックスのカギは、“C触覚線維”を意識した愛撫にあり!?
相手にもっと気持ちよくなってほしいけれど、愛撫のやり方がよくわからないという場合でも、焦る必要はいっさいなし。コミュニケーションを深めるためのセックスには、二人で感じる悦びを共有することがなによりも大切。
「相手の疲れをねぎらうように、まずはオイルマッサージから始めても。交感神経が緩むと血流が良くなって心とカラダがリラックスするので、そこで“C触覚線維”を意識した前戯をしてみて。C触覚線維は心とのつながりがとくに深い神経線維といわれていて、乳首やクリトリス、男性なら陰嚢の裏側にも密集。そこをやさしくタッチしたり、口で愛撫したり。『ここは気持ちいい？』などお互いに質問しながら触れあうことで、コミュニケーションとしてのセックスはより濃密に」（富永ペインクリニック院長・富永喜代さん）
【After Sex】“賢者タイム”は肌の一部を重ねて、アフターコミュニケーションを楽しむ。
お互いの心とカラダが満たされ、幸福感に包まれるアフターセックス。できるだけ長くその余韻に浸っていたいのが本音だけれど…。
「今日のセックスのここが良かったなど感想を伝えると、次回のより良いフィードバックにも。ただ、汗をかいてすぐにシャワーを浴びたいときなど、無理して長くベッドにいることはないですよ」（富永さん）
もっと密着していたいのに、相手が疲れて先に眠ってしまうことも。
「アフターセックスの会話はあってもなくてもいいと思います。カラダの一部が触れあうことで脳が同期するので、背中同士を少しくっつけた体勢で休憩をしたり。互いの心地よさを優先して」（鈴木さん）
How to＆Technique
背中合わせでもリラックス効果あり。
「ひとによってリラックスできる体勢や習慣というのがあるので、ストレスをかけないことも思いやりのひとつ。背中の一部を密着させるだけでも気持ちが伝わります」（鈴木さん）
感想を伝えあいながら次回以降の参考に！
「忘れないうちにその日のセックスの良かった点を伝えるには、“賢者タイム”を有効活用するのもひとつの手。ダメ出しではなく、褒めて長所を伸ばしあいましょう」（富永さん）
鈴木まりさん 日本女性ヘルスケア協会長。西洋・東洋医学の観点から女性のカラダやメンタルなどの悩みを解消するカウンセラーやコラムニストとしても活動。『子宮とくびれを強化する春画ヨガ』（飛鳥新社）ほか著書も多数。
富永喜代さん 富永ペインクリニック院長。医学博士。新刊『女医が導く いちばんやさしいセックス』（扶桑社）ほか著書累計98万部。メディア出演多数。YouTube チャンネル「女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室」も人気。
BETSY（べっつぃー）さん セックスコラムニスト・アドバイザー。雑誌やWeb でセックスにおけるコミュニケーションのとり方やセルフプレジャーテクニック、最新のフェムテック事情などを発信。著書に『新しいセックス』（扶桑社新書）が。
※『anan』2024年8月14日‐21日合併号より。イラスト・oyumi 取材、文・小寺慶子
（by anan編集部）
