w-inds.、2001年のデビュー以来「常に新しいものに挑戦したいという気持ちを持ってはきました」

エンタメ
2024.08.05
20年以上の年月を共にし、「過去が今の自分たちを作っている」と言う二人。時代とともに変化と進化を続けてきたw-inds.が今、感じる音楽、そしてエンターテインメントの強さとは。

w-inds.

w-inds.

写真左・橘慶太さん、右・千葉涼平さん

――w-inds.は23年にわたって国内外を問わず活躍されていますが、その中でボーダレスな部分を感じた瞬間はありますか?

橘:初めて台湾で公演をした時から、何も壁を感じなかったよね?

千葉:うん、本当にウソみたいな感じで歓迎してもらえましたから。もちろん日本にも応援してくださっている方はたくさんいますけど、海外公演をするたびに国境を超える音楽って素敵だなとあらためて感じています。

――近年、多くのダンス&ボーカルグループが生まれ、活躍しています。そんな現在のエンタメ業界は、お二人にはどのように映っていますか?

橘:純粋にうれしいです。自分たちが出たばかりの頃はバンドが盛り上がっている時で、歌と踊りを突き詰めるグループが今よりは少なくて寂しかったので。だから、今の状態は自分たちがやってたことが間違いじゃなかったんだなと感じられると言いますか…。あと、みんな踊りが上手で羨ましい! 今はスマホですぐにダンスを確認できるけど、昔の僕らはビデオデッキで見ることしかできなかったですからね。

千葉:スロー再生して覚えて、スタジオでも必死に思い出しながら練習して。

橘:涼平くん、ブレイクダンスのビデオを巻き戻して見すぎて、もう画質がまともな状態じゃなかったんだから。

千葉:テープが、ちぎれました。

橘:今は簡単に反転して見られるんだからマジでずるい…ってコレ、すごいオジさんの発言じゃん、やめよ!(笑)

千葉:あくまでも昔ってことで(笑)。

――その中で時代も壁も越えて、第一線を走り続けてこられた理由は?

橘:常に新しいものに挑戦したいという気持ちを持ってはきましたね。昔はアイドルに見られるのもイヤで仕方なくて…反抗ばかりしていました。

千葉:特に10周年が一番尖ってた(笑)。アニバーサリーライブなのに「過去の楽曲ばっかりやらねえぜ!」みたいな。

橘:ファンに全く寄り添ってなかった…(笑)。でも今見ると、当時は誰がどう考えても100%アイドルでした。

橘&千葉:あはははっ!

橘:でも、そうした反骨心があったからこそ、歌もダンスももっと上手になって驚かせたいというモチベーションにつながっていったので。貫き続けるスタンスは今後も変えないつもりです。

――橘さん自らが作詞・作曲・プロデュースを行ったり、千葉さんとのツインボーカルになったりと、そうした面でも数々の壁を壊してこられました。

橘:そうですね、それは自分たちでも大きな武器だと感じています。去年のライブでは作ってすぐにパフォーマンスして、というのを繰り返した結果、ツアー中に3曲新曲が増えましたし。

千葉:確かに、あれは他ではなかなかできないことだよね。

橘:あと、ツインボーカルになったら、涼平くんがやたら俺を尊敬してくれるようになりました(笑)。

千葉:たまに「慶太、よく歌えてたね。すごくね?」って言ってます(笑)。

――開催中の「w-inds. LIVE TOUR 2024“Nostalgia”」は、初期楽曲だけを行うスタイルのライブツアー。昨年の“Beyond”では逆に近年の楽曲のみの構成でしたが、この流れの経緯は?

橘:前から初期のライブのリバイバルは考えていたんですけど、同時に作り手として“それでいいのか? 新しい表現こそを楽しんでもらえないと意味がないんじゃないのか?”という思いもあって。それで去年は昔の楽曲を一切やらないスタイルでやってみたんです。結果すごく楽しんでもらえて「このまま新しいw-inds.を見せていける」という自信が持てたからこそ、今回のツアーをやりたいと思いました。

千葉:今回で昔のものをやる方が難しい挑戦だなということも知りましたし。

橘:そうそう。それこそ昔の振りが画質の悪い映像でしか残ってなくて。ダンサーと手分けして各パートを必死に見ながら思い出していきましたから。

千葉:ホントに大変だったね…(笑)。

橘:でも、だからこそ絶対にいいライブになっているという自信があります。過去の曲を今また愛してもらいたいという気持ちが強いですし、逆に昔の曲を知らない方々にも届けたいですし。このライブを通してまた時代を超えられたらいいなと思っています!

w-inds.とは?

2001年のデビュー以来、日本の音楽シーンを絶えず走り続ける。
ウインズ 橘慶太と千葉涼平のダンスボーカルユニット。2004年の台湾公演を機に東アジア圏を中心とした海外でも精力的に活動し、常に世界の最先端音楽を追求&発信し続けてきた彼ら。’16年からは橘がグループの作詞・作曲の他、レコーディング、トラックダウンからマスタリングまでを担当し、さらに独自の音楽シーンを切り拓いてきた。そんな彼らが今夏開催中なのが、デビュー曲「Forever Memories」をはじめ初期楽曲だけで構成する「w-inds. LIVE TOUR 2024“Nostalgia”」。原点を見つめることで今また、さらなる境界線を越えようとしている。

たちばな・けいた 1985年12月16日生まれ、福岡県出身。winds.のメンバーとして活躍する一方で作曲家、音楽プロデューサーとしても活動。近作にBE:FIRSTの「Smile Again」など。

トップス¥28,600 パンツ¥30,800(共にジエダ TEL:03・6427・6454) 中に着たタンクトップ¥65,000(ディーゼル/エッセンス ssense.com) 靴¥18,300(ナイキ スポーツウェア/NIKE カスタマーサービス TEL:0120・6453・77) 右手の2連リング¥23,100(ミラ/スタジオ ファブワーク TEL:03・6438・9575) その他は本人私物

ちば・りょうへい 1984年11月18日生まれ、北海道出身。winds.のリーダー。2023年に舞台・梅棒 16th showdown『曇天ガエシ』に出演するなど、ダンサーとして数々の作品に出演。

靴¥22,800(ナイキ スポーツウェア/NIKE カスタマーサービス) その他はスタイリスト私物

※『anan』2024年8月7日号より。写真・永野恭平(TRON) スタイリスト・井田正明 ヘア&メイク・大妻浩一郎(kokoschka) 取材、文・松木智恵

(by anan編集部)

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