既読スルーに追いLINEはアリorナシ? SNSでの悩みを識者が解決

ライフスタイル
2023.01.13
SNSなど便利なデジタルコミュニケーションツールを用いて、多くの人と繋がれるようになった昨今。うれしい半面、顔が見えない相手と気軽にやり取りができるからこそトラブルも少なくない。恋愛コンサルタントの関口美奈子さんとSNSカウンセラー・浮世満理子さんがデジタルコミュニケーションの悩みについて答えます。

自分を守りながらハッピーなやり取りを。

デジタルコミュニケーションが盛んになり、自分のプライベートな部分も包み隠さずにあるがまま発信している人をよく見かける。しかし、「内容をしっかりと精査してから発信すべき」と、恋愛コンサルタントの関口美奈子さん。

「自分の行動や思いを多くの人に知ってほしいがゆえに、個人情報を含めて何でもかんでも投稿している方がいますが、それが自分のネガティブキャンペーンに繋がってしまっているケースが往々にしてあります。一度投稿・公開されたものは簡単に消すことができず、『デジタルタトゥー』としてインターネット上に半永久的に残ってしまうことがあるので、しっかりと知識や、誤解を生まないための表現方法を身につけた上でSNSに投稿するのが、結果的に自分を守ることになります」

だからこそ常に見られている意識を持つことが大事。さらに「顔が見えないからこそ、デジタルコミュニケーションを円滑に進めていくために、一番必要なのは心理的安全性」と話すのはSNSカウンセラーの浮世満理子さん。「特にプライベートで利用する個人アカウントは、自分がハッピーになるためにやっているものなので、気持ちよくやり取りができるコミュニケーションを心がけましょう。一気に距離を縮めようとすると、こちらに悪気がなくても、突然ブロックされたりと、メンタルに大きなダメージを受ける場合も。だからこそ、ジェンダーを過度に感じさせず、お互いのパーソナリティを尊重して、慎重に警戒心を解きながら距離を少しずつ縮めていくこと。そのためにも相手を敬う気持ちと、感謝を常に忘れずに持って接しましょう」

気軽にコミュニケーションがとれるからこそトラブルも多いが、最低限のマナーを身につけていれば、メンタルを守りつつ、自分の世界を広げるチャンスにもなる!

お悩み1
うっかりLINEで誤爆してしまった…? どう対応すればいいですか?
→誤爆は起こり得るからこそルールを決めて対応を

LINE1

できるだけ読まれたくないような表現は避ける。
“つい、うっかり、ぽろっと”が誤爆のもと。

「時間帯や精神状態に気をつけて、習慣的なルールを決めておけば、トラブルは起きにくい。また日ごろから誤爆してもギリギリセーフな表現方法を意識しておくことも大事です。しかし特にプライベートでのやり取りは気が抜けることが多く、誤爆は誰にでも起こり得るので、気にしすぎないにかぎる。それでも誤爆してしまった場合は、既読マークがついたとしても、すぐに送信取消でメッセージを消去しましょう」(浮世さん)

お悩み2
グループLINEに乗り遅れた! どう反応するのがスマート?
→リアクションボタンで静かに意思表示

LINE2

返事が欲しい場合は、個別メッセージが無難。
複数人でトークできるのが魅力的なグループLINEだが、忙しくてスマホが見られない間に未読件数がすごいことに…、なんて経験は誰しもあるはず。しかし慌てずに対処を。

「乗り遅れたとしても、すでにやり取りが完結しているような内容ならわざわざ掘り起こさずに、リアクションボタンを押して反応だけ示しておきましょう。もし自分がいない間に物事が進んでわからないことがあれば、面倒でもどんな内容で決定事項は何か、個別に聞いたほうが、角が立ちません」(関口さん)

お悩み3
既読スルー、未読スルーをされてしまったとき、追いLINEをしてもいいですか?
→追い詰めずフランクに反応を窺う

LINE3

相手が答えやすい話題を投げかけてみる。
返信が欲しいのになぜかスルーされていると、「あれ私、嫌われている?」と思いがち。

「既読・未読スルーで悩むのは、本人が意図的に避けているのか、それともただ返信を忘れているだけか判断が難しい点。しかし、返信が欲しいなら、『あれ読んでくれた?』と、催促じみた文面にならないように気を付けながら追いLINEして大丈夫」(浮世さん)

リアクションに困ってメッセージを返せていない場合もあるので、相手が答えやすいような話題や投げかけを心がけることも大切。

お悩み4
推し活アカウントに見ず知らずの人から攻撃的なコメントが…。適切な対処法は?
→アンチは相手にせずブロック一択

LINE4

相手の挑発に乗るのが一番のトラブルのもと。
SNSをやっている人なら、攻撃的なコメントやネガティブな書き込みが自身に寄せられることもあるかも。

「SNSに批判はつきもの。しかし推し活など、特に趣味用は、自分の好きなものを発信するアカウントなので、共感を得られない相手はブロックして問題なし。ブロックするのが失礼だと思っている人もいますが、言い争って炎上にでもなったら、痛い目を見るのはこっち。トラブルは先に回避しておくに越したことはありません」(浮世さん)

お悩み5
マッチングアプリで相手に負担をかけずに次の展開に繋げるには?
→共通の話題を見つけて自然と誘い出す

LINE5

無意味なやり取りは避ける。ときには切り替えも必要。
マッチしたのにやり取りが続かなかったり、一問一答の質問ラリーになったり、なかなか話が盛り上がらないときの対処法とは?

「目的=会うこと。定型的な内容でダラダラとやり取りしても発展しません。共通点を探して、相手への興味関心を明確に示しながら、次のアクションに繋がるネタを提供しましょう。『寒いときにおでんを食べようと誘う』のはあくまで一例ですが、寒いという共通の話題から自然と誘うことで、目的達成にぐっと近づけます」(関口さん)

お悩み6
意中の人に連絡を取るならLINE? SNSのDM? どれを使うのが適切ですか?
→年代に合わせて選択。まずは軽めに

LINE6

気まずくならないように友達感を出せるとグッド。
10~20代はSNSのDM、30代以降はLINEの利用率が高いといわれているので、相手の年齢に合わせて選ぶこと。

「メッセージが送られてきた相手は、まずその人がどんな人なのかを探るためにSNSをチェックする可能性が高いので、清潔感のある写真や自分の人となりがわかるような投稿をアップしておくと、返信率が上がります。ただしブランディングは必要ですが、加工はほどほどに。連絡をする際は相手が誘いに乗りやすい『軽さ』も大切」(関口さん)

関口美奈子さん 恋愛コンサルタント、結婚相談所「エースブライダル」主宰。元銀座ナンバーワンホステス。著書に『「最初の男」になりたがる男、「最後の女」になりたがる女 夜の世界で学ぶ男と女の新・心理大全』(KADOKAWA)。

浮世満理子さん SNSカウンセラー。全国SNSカウンセリング協議会常務理事、全国心理業連合会代表理事。『カウンセラーが悩み解決! SNSコミュニケーション』(日本能率協会マネジメントセンター)など、著書多数。

※『anan』2023年1月18日号より。イラスト・福田玲子 取材、文・鈴木恵美

(by anan編集部)

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