マッチングアプリ座談会メンバー
Aさん(30歳・外資系会社勤務)
約1年前に軽い気持ちでアプリを使い始め、東カレデート、Pairs、Tinder、Bumbleを利用。実際に会ったのは全アプリを通じて1人で、それが今の彼氏。交際歴は約1年。
Bさん(39歳・デザイナー)
今年4月にTinderの有料会員(ゴールド)に登録。5人と会った後、9月に出会った人と交際を始め、結婚を視野に入れて付き合っている。過去にPairs、with、Dineを使用。
Cさん(24歳・PR会社勤務)
コロナ禍になる前の大学時代にPairsを使い20人ほどと会うも恋人はできず。昨年、再度Pairs、タップルを使うも収穫はなかったが、Dineで彼氏ができる。交際歴は1年半ほど。
Dさん(29歳・出版社勤務)
Bumbleを使用するがマメな連絡などアクションをすることが苦手で、現状アプリを通じて出会ったパートナーはなし。最近、1人と会ったがピンとこず、特に発展しなかった。
相性のいいアプリを見つけることが大事!
B:いきなりだけど私、1か月前にTinderで出会った人と結婚する予定なんだ。彼が仕事の都合で離れた土地に行くことになり、ついていこうかなと。
D:ええ! Tinderってなんとなくライトな出会いが多いイメージだったから、意外…。
B:今の彼と出会う前に会った人は結構クズな感じだったから、真逆のタイプがいいと思ったの。真面目で簡潔なプロフィールと、丁寧な言葉遣い。メールのテンポもよかったな。“悪くないかも”くらいの第一印象だったけど、何度か会ううちにいい人だと思うようになり、4回目のデートで付き合うことに。
C:ちなみにクズってどんな?
B:“オレ!”って感じ。メッセージのやりとりをほとんどせず、急に誘ってきたからお茶をしたんだけど、急に連絡取れなくなって、私の前から去っていった。嵐みたいだったよ~。
C:Tinderを選んだのはどうしてだったの?
B:他のお見合い系のアプリもやったけど、私には結婚を目的としている男性が合わなかったのかな。もちろん、そういうタイプが好きな方もいると思うから、本当、自分とアプリの相性だと思う。
A:たしかに。私もいろいろ試したけど、本気でやったのはBumbleだけだな。女性側からしかメッセージを送れないところと、海外の人が多かったのがよくて。今の彼は日本人だけど、留学経験があったりと海外志向は高めだと思う。
C:実際に会ったのが1人だけで、その人と付き合うってすごいね。他の人と何が違ったの?
A:適当な人だと自分本位に「今から会いません?」とか言うけど、彼は私の様子を窺いながら、でもメッセージはしっかり長めに、マメに送ってくれたんだよね。あと、やりとりを始めた日に、「電話をしましょう」と言ってくれて、全体的に初動がよかった(笑)。仕事や出身地、共通の趣味である音楽の話をしたかな。声を聞いて誠実そうだったから、会ってもいいなと思えたというか。
D:電話もそうだけど、言葉より行動に本音が出る気がする。
B:イエス! CさんはDineで彼と出会ったんだね。
C:他のアプリも使っていたんだけど…。当時は彼氏作りをミッションにしていたから、相手の仕事内容や趣味が面白そうだったらいいと思って、いろんな人に会ってたのね。でも、会う前に勝手に理想的な姿を妄想して、会って「なんか違う」と落胆…ていうのを繰り返してて。
B:わかるな~。
C:そんな時に友だちが使っていたDineを始めたんだけど、今回は顔だけで選ぼうと決めたら肩の力が抜けたのか楽しくなってきて。すぐに食事に行くアプリだから、初対面に抵抗のない人、会話上手な人が多かったんだと思う。今の彼は、最初は無口だったけど、観たい映画の話で意気投合して興味が湧いて、何度か会ううちに付き合うことになりました。顔で選んだけど、趣味が似た人がいいなという気持ちもあったから、よかった。
無理は禁物! 自分のペースで楽しく使おう。
B:自分の経験上の話であれなんだけど、盛った写真を載せている人はチャラい奴な気がする。本当はこんな感じじゃないでしょ? って(笑)。
C:あと、顔がわかりにくい構図の人も怪しい。
A:いろんな角度からの写真があると参考になるよね。顔だけだと全体の印象がわからないし。
B:間違いない。イケメンじゃないと「いいね」をしない人もいるだろうけど、会ってからのほうが大事だから。
D:そういえば、知り合いの男の子で、「5kg痩せてマッチングアプリ用の写真をプロに撮ってもらう」と言ってる子がいたな。友だちが撮ったかのような自然な写真になるらしい。
A:そういう努力をしている人もいるんだろうね。
D:ちなみに、自分のプロフィールってどんな感じだった?
A:写真は3~4枚くらいで、基本的に普通。1枚、別の機会にプロの方に撮ってもらったやつがあったかな。価値観の合う人がよかったから趣味とかを重点的に書いていたと思う。
B:私は顔と全身がわかるものを5~6枚で、髪型がボブとショートの時の2パターン載せてたよ。風景とかの写真はなし。文章も簡潔で、「既婚者やパートナーがいる人は求めていません」とはっきり書いてた。
D:大事!
C:私も、友だちが撮ってくれたナチュラル感のあるものを5~6枚。あと、恋人を作る目的でアプリを使っていることが伝わるように、好きなものとかを多めに書いていたかな。そういえば、“オレ系”の人に会った時、「もっと写真の写り方を研究したほうがいい」と言われたことがあって。
B:えええ~! 最低だね。
C:その人がイケメンだったから一瞬、そうかと思ったけど、やっぱりないよね(笑)。
D:Cさんはこれまでにたくさんの人と会ってきたみたいだけど、今の“オレ系”の人も含めて、疲れたりしなかった?
C:めっちゃ疲れたよ。自分の世界に閉じこもっていちゃダメだと思い込んで、無駄な期待をして会って疲れて…の繰り返しだったから。帰りたいなと思うこともあったしね。無理して会おうとしないほうがいいと思う。
B:うん。ちょっとでも“あれっ?”と思ったら、連絡を絶ったほうがいい。そういう勘って当たるからね。私も、「いいね」をくれた人を絞る作業をしている時に熱が出た。知恵熱みたいなやつ(笑)。
A:ええ!
B:でも、だんだん経験を重ねるうちに合わない人がわかるようになって、時短できるようになったけどね。スワイプは朝9~10時の間だけ、メッセージは夜10時に一斉に返信すると決めたら楽になったよ。
A:ちょっと思い出したけど、今の彼、1回目のデートの時に薄着の私にコートを貸してくれたのね。で、3回目のデートで公園に行った時、私が「寒くなってきたね」と言うと、「これを着てください!」ってユニクロのウルトラライトダウンをカバンから取り出したんだよね。
B:薄着だったことを覚えてて準備してたの? 優しい!!!
A:世の中にこんな人がいるんだなって思ったんだよね。まさかアプリで、そんな出会いがあると思わなかったから、よかったなって。
D:すごく羨ましい。私はアプリでの出会いが得意じゃなくて、もう使わなくていいかもと思っていたけど、また始めようかな。
B:無理してやるものではないと思うけど、前向きに取り組めるならいいと思うよ。忙しいとなかなか出会いに時間が割けないし、私は合コンは無駄だと思っているから、アプリがあってよかったなと。
C:合コンは一緒に参加した人に気を使うとか、恋愛以外のところでも面倒くさいことが発生しがちだしね。
D:よし、みんなの話を参考に、もう一回トライしてみる!
3人:無理せず頑張って~!
※『anan』2022年11月2日号より。イラスト・いいあい 取材、文・重信 綾
(by anan編集部)