人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。9月のお客様は、年齢を重ねてなお魅力的な、女優の山本陽子さん。第3回目は、歳を取ることに対しての思いに加え、海苔のCMに出演することになったきっかけのお話です。

歳を取るということは、視界の霧が晴れること。

otome

今80代。長く歳を重ねてきましたが、振り返ると若いときからずっと、歳を取ることに対しては常にポジティブ。不安や恐怖はまったくありませんでした。例えば20代は、“野となれ山となれ”的な気持ちで、とにかく一生懸命いろんなものと戦う時期。30代になると、1つ登るべき山が見えてきて、それを越えると2つ目、3つ目がどんな山なのかも気になってくる。実際私も30代になり、やりたい役を少しずついただけるようになって、やっと女優という仕事が楽しくなった気がします。そして40代になると、行動範囲や視野が広がり、違う景色が目に入るようになる。

歳を取るって、“目の前の霧が晴れる”みたいなことと近い気がします。人は誰でも歳を取るし、同じではいられない。だからこそ時の流れの中で、自分が見たいものを、しっかり探し、そして見出していくのが楽しいんです。それこそが、“生きる”ということであり、人生のおもしろさだと思います。

ドラマでの姿が、意外な仕事を招き寄せ…。

長い女優人生、いろんな役をやらせていただきました。どの役も思い出深く、それぞれやりがいがありましたね。悪女の役は、目線で空気を変えるような芝居ができる喜びがある一方、主婦の役ではそういったテクニックを使わず、“普通”を演じなければいけない難しさがある。役柄ごとにいろんな演技に挑戦できるのが、とても楽しかったです。

’65年に放送されたホームドラマ『七人の孫』(続)で、私は着物姿の楚々とした女性を演じました。当時私は女優としての自信が持てず、葛藤していた時期でしたが、私を見た「山本海苔店」の社長さんが、「同じ名字なのでCMに出ませんか?」と声をかけてくださった。私からすると、「女優の仕事って、こんなことが起こるのか!」と驚愕。一生懸命やっていれば、どこかできっと誰かが見ていてくれる。それが実感でき、本当に嬉しかったです。これはどの仕事も一緒。みなさんのことも、どこかで誰かが見ていますよ。

やまもと・ようこ 女優。1942年3月17日生まれ、東京都出身。’63年に女優デビュー。映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活躍。また山本海苔店のCMに55年間出演しており、2010年にはギネス・ワールド・レコーズに認定された。

※『anan』2022年9月21日号より。写真・中島慶子 ヘア&メイク・堀ちほ

(by anan編集部)

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

今日の暦
2026.3.
3
TUE
  • 六曜

    先負

  • 選日

    ⺟倉⽇ ⽉徳⽇

謙虚なあなたでいれば、⾃然と素敵な助けが集まってくる⽇。⾃分を⼤きく⾒せようとせず、ありのままに誠実な想いを届けてみて。⼤切なことを進める際は、慎重すぎるかなと思うくらい丁寧に準備するほうがよいです。「これくらいでいいや」という油断を捨てて細部まで⼼を配りましょう。ちゃんと分かってくれる⼈がいるはず。

エンタメ

Recommend

こちらの記事もおすすめ

Today's Update
今回のサバイバルオーディションはグローバル『PRODUCE 101 JAPAN 新世界』いよいよ開幕! 3⽉26⽇から配信スタート
今回のサバイバルオーディションはグローバル『PRODUCE 101 JAPAN 新世界』いよいよ開幕! 3⽉26⽇から配信スタート
Entertainment
Today's Update
男女4人の新人俳優がどう化けるか。芸能界を舞台に描く「才能」のかたち
男女4人の新人俳優がどう化けるか。芸能界を舞台に描く「才能」のかたち
Entertainment
B&ZAIが結成1年、約100公演のライブ経験を経て辿り着いた夢の⽇本武道館公演をサプライズで発表! 涙涙のライブ&会⾒レポート
B&ZAIが結成1年、約100公演のライブ経験を経て辿り着いた夢の⽇本武道館公演をサプライズで発表! 涙涙のライブ&会⾒レポート
Entertainment
初の東京ドーム公演3デイズを控える、韓国のボーイズグループ・RIIZEインタビュー
初の東京ドーム公演3デイズを控える、韓国のボーイズグループ・RIIZEインタビュー
Entertainment

Movie

ムービー

Regulars

連載