でんぱ組.inc・相沢梨紗「特にこの1~2年は激動だった」 新体制初のフルアルバム

2022.7.24
でんぱ組.incのニューアルバム『DEMPARK!!!』は、色とりどりの14曲がはじけるテーマパークのような一枚だ。そして、前作から2年という時間を駆け抜けたアイドルの成長記録でもある。結成初期から活動を続けるリーダーの相沢梨紗さんと、藤咲彩音さんに話を聞いた。

激動の時を越え、テーマパークで“夢”を叶える。

Entame

「でんぱ組には過去いろんな時期があったけど、特にこの1~2年は激動だった気がします。2020年に10人体制になって、みりんちゃん(古川未鈴)の産休や、ねもちゃん(根本凪)の卒業があって……。新規加入組と1年くらい活動してきて、今このタイミングでアルバムが出せることが嬉しいです」(相沢梨紗)

アルバムを通じて描かれているのが“夢”の存在だ。

「みんな曲と真剣に向き合うので、『夢を口にしたら叶えないといけない。怖いし、責任をともなうから簡単には言えない』って怖がってたところもあって。でもツアーで歌ううち、徐々に乗り越えられた。言霊ってあるんだなと思いました」(相沢)

「私は何周か回って“でんぱ組らしさ”がわからなくなってしまって。ワチャワチャして賑やかでカラフルな感じかなあって思ってたけど、そうじゃない。大事なのは“自分と戦うこと”。常に前に進んで、熱い心を届けるのがでんぱ組だよねって。それを再確認できた」(藤咲彩音)

時に悩み、時に戸惑うメンバーを支えたのが参加クリエイター陣だ。長年でんぱ組の楽曲を制作している前山田健一さんを筆頭に、新たなアーティストも多数参加している。

「『プロタゴニスト』を作詞・作曲してくれた眉村ちあきさんは前から大好きで。対バンイベントをやった時から、眉村さんとでんぱ組の世界観が交わったら最高にハピネスになる! って確信してました」(藤咲)

「ゆっきゅんは学生時代、私たちの『W.W.D』という曲を文化祭でひとりで歌って踊って、その動画をYouTubeにあげてたんです。巡り巡ってアーティストになって、『好感Daybook』という愛の溢れる曲を作ってもらえた奇跡。玉屋2060%さんの『衝動的S/K/S/D』はエンジンが一瞬で全開になる曲。玉屋さんの『でんぱ組にはカッコよく、強くあってほしい』みたいな愛情が感じられてキュンとします」(相沢)

おすすめの一曲を選ぶなら?

「全部好きですけど、強いて挙げるなら『ドキ+ワク=パレード!』。私は小さい頃、お父さんのネクタイを回して『たかのりさんしゅきー』って叫んでたくらい西川貴教さんが人生の核なんです。その西川さんの楽曲プロデュースをしている浅倉大介さまに作曲していただける、そんな世界線があったなんて!」(藤咲)

「私は『DNA』の“話をしたり笑ったり怒ったりそんなことがしあわせなんてひとりぼっちじゃきっと知らないままだった”という歌詞を見て、レコーディング中に泣きそうになっちゃって。昔は自分が嫌いで『死ぬ時に自分のことを大好きになる』が人生の目標だったのに、10年後の私は『みんなを幸せにしたい』と思ってる。ファンの方の愛情で、変えてもらった。そのことに気づけた大事な曲です」(相沢)

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新体制初のフルアルバム『DEMPARK!!!』。前山田健一作「プリンセスでんぱパワー!シャインオン!」など全14曲を収録。【初回限定盤(2CD+DVD)】¥5,300  【通常盤(CD)】¥3,300(トイズファクトリー)

でんぱぐみインク 2009年に秋葉原ディアステージを拠点に結成したアイドルグループ。現在は9人体制で活動中。メンバーは全員オタクで、相沢梨紗さんは「2.5次元」、藤咲彩音さんは「コスプレ」が得意分野。

※『anan』2022年7月27日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE) ヘア&メイク・小林依里香 インタビュー、文・飯田ネオ

(by anan編集部)