文豪や貴族たちにも愛された伝統の味!? 海外老舗のチョコレート3選

フード
2022.01.17
日本でいえば江戸時代。チョコなんて、日本人の誰ひとり口にしていなかった時代に生まれた、チョコレートの名品が、時を経て、海を越えて、令和の日本でこんなにたくさん味わえるなんて! 海外チョコレートの名品3品をご紹介。
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Madame Delluc(マダム ドリュック)
チョコに生涯を捧げた女性の、ベルギー王室御用達の味。

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チョコレートを愛するすべての人々に自分の作った一粒を食べてほしい。チョコレートを愛してやまない女性マリー・ドリュックが、そんな思いを胸に、ベルギー・ブリュッセルのロワイヤル通りに専門店を開いたのは、1919年のこと。カカオ豆はもちろん、カカオバターやナッツに至るまで、100年前にして、品質に徹底的にこだわった彼女のチョコレートは、じわじわと評判を上げ、20年を超える歳月を経て、ベルギー王室御用達となる。現在、この称号を持つ専門店は8つあるが、この店がもっとも古い。

チョコレートに生涯を捧げたマリーがこの世を去っても、彼女の製法や材料へのこだわりは、少人数のスタッフの手で受け継がれ、現在は、メキシコの自社農園から届くカカオ豆で手作りしている。ラングドシャ=猫の舌という名の、それを模したチョコレートは、舌の上で溶けて広がるカカオの香りが格別。猫のイラストが描かれたボックスは、近年のものだそうだが、そのレトロな可愛さは、パッケージにもとことんこだわったマリーの精神が息づいているよう。
写真:いまも本店は、マリーが創業した場所にある。

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猫の舌の形をしたチョコレート。
一方には、猫の顔の型押しがしてある。ブルーはダークチョコレート。ほかに、ミルクチョコレートとルビーチョコレートのものがある。京都祇園店/京都府京都市東山区上弁天町435‐1 TEL:075・531・2755 10:00~19:00 不定休 東京・ニューオータニ店などでも販売。オンラインショップ(https://madamedelluc.jp/online/)より取り寄せ可。
写真:ラング ドゥ シャ ブルー ¥4,536

BOISSIER(ボワシエ)
マロングラッセ発祥の高級菓子店が作る名品。

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1827年、菓子職人のベリセール・ボワシエが、パリのオペラ座近くに創業した高級フランス菓子店。最初のレシピを考案したとされるマロングラッセや、文豪ヴィクトル・ユーゴーが、詩の中でおいしさを称賛したフルーツキャンディなど、王族や貴族に愛され、数々の名作を生み出した。また、香水の町グラースの出身で、香料抽出の技術を活かして、独自の菓子作りを行っていたともいわれ、その名残を感じさせるひとつが、ペタル ド ショコラ。

“ボワシエ・ブルー”といわれるブランドカラーの缶に、咲き誇る花びらをイメージして詰められた、まさにペタル=花びらのように薄く繊細なチョコレート。淡い色合いながら、つけられたさまざまなフレーバーは、口にすると、まるで香りを食べているかのような、鮮やかさに驚かされる。現在は、サロン・デュ・ショコラを創設した2人の実業家がブランドを引き継ぎ、ペタルをはじめ、真珠のような小粒のクランチチョコレートや、ハート型のトリュフチョコレートなど伝統の味を大切に守り続けている。
写真:パリ左岸にある『ボワシエ』のブティック。

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フルーツフレーバーの花びらチョコ。
薄く繊細なチョコレートにフルーツのフレーバーをつけた“フリュイ”。ストロベリー、ブルーベリー、ゆず、マンダリンキャラメルミルクティー、ダークの6種類。195g入りの缶もある。DEAN&DELUCAオンラインストア(https://www.deandeluca.co.jp/boissier)より1月14日から取り寄せ可。そのほか、マーケット店舗でも1月14日から販売予定。
写真:ペタル ド ショコラ フリュイ 68g缶¥4,320

Bicerin(ビチェリン)
トリノのカフェから届く、ピエモンテ名物。

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文豪ヘミングウェイや哲学者ニーチェも贔屓にしたという、1763年創業のイタリア・トリノ最古のカフェ。エスプレッソ、ホットチョコレート、生クリームの3層からなる、店名を冠したドリンクは、いまも続く名物だ。そのビチェリンよりも時代は下り、1865年ごろ。当時はまだ貴重だったカカオ豆の代用品として、ピエモンテ地方名産のヘーゼルナッツをチョコレートに混ぜて誕生したといわれているのが、金色の包装紙に包まれた三角柱のジャンドゥイヤ。

苦肉の策で生まれた菓子だが、カカオの香りとナッツのコクが重なる、口どけのなめらかなこのチョコレートは、たちまち人々を魅了し、トリノ名物に。もちろん、『ビチェリン』本店のカフェ左手にある物販コーナーにも、ずらりと並ぶ。原料のヘーゼルナッツはその時どきで味や風味が変わるため、専任のブレンダーが、ロースト加減、カカオとの配合の比率などを調整しながら、『ビチェリン』ならではの味わいを守り続けているという。ローストしたナッツの香りとコクが生きた、まろやかな味わいだ。
写真:歴史を感じさせるイタリア・トリノ本店。

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ヘーゼルナッツの名産地で生まれた逸品。
チョコレートにヘーゼルナッツのペーストを混ぜて作る、三角柱のチョコレートは、トリノから空輸される。トレジャーボックス入りも。GINZA SIX店/東京都中央区銀座6‐10‐1 GINZA SIX B2 TEL:03・6280・6088 10:30~20:30 休みは施設に準ずる オンラインショップ(https://shop.bicerin.co.jp/)より取り寄せ可。
写真:ジャンドゥイヤ 10個ベルベットバッグ入り¥3,780

※『anan』2022年1月19日号より。写真・馬場晶子 スタイリスト・大谷優依 文・齋藤優子 協力・AWABEES UTUWA

(by anan編集部)

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