アキレス腱と足指をほぐして、健康な脚に!
「特にヒールを履く機会が多い方は、足首が固まって可動域が狭くなる傾向に。足首の柔軟性が失われるとアキレス腱も硬くなり、歩行時にすねの骨を十分に前に倒すことができません。その状態で歩き続けると、常にどこかをかばうことになります。結果、足のアーチがつぶれやすくなって、扁平足や外反母趾など、さまざまな脚のトラブルを引き起こす原因になるのです」と、医師の菊池守先生。加えて出産する女性の場合、妊娠中に全身の靭帯がゆるむのに伴って足のアーチまでゆるんでしまうケースが多く、一気に脚の慢性トラブルや痛みなどを抱えるようになるのだといいます。
「そうならないためには、しなやかなアキレス腱と足のアーチを保つための柔軟な足指が不可欠。アキレス腱も足指も、現代人のライフスタイルだと縮こまりがちなパーツです。常に緊張状態にあるアキレス腱を伸ばすストレッチと、靴の中で固まった足指をほぐしてアーチを支えるトレーニングがおすすめです」
アキレス腱と足指ほぐしを取り入れて、痛みやむくみ、疲れのない健康的な美脚を手に入れて。
脚の健康度を把握するチェックリスト
・スリッパを履いたときのように足を引きずって歩きがち
・走るのが苦手
・脚の疲れを感じやすい
・人より歩くのが遅い
・内股気味かつ小股で歩きがち
・後ろから見るとかかとが内側に倒れている
・外反母趾がある
・親指側の足裏に深いシワがある
・長時間歩くと、親指の付け根が痛くなる
・靴の内部の形がすぐに崩れる
・スニーカーのベロが外側にずれる
・靴底はかかとの内側からすり減る
・足裏の前半分にタコが多い
・脚を閉じたままの状態でかがむと、尻もちをついてしまう
・フラットシューズを履くと疲れる
3個以上チェックがついたら不健康な脚の可能性が!? 基本の「アキレス腱伸ばし」をご紹介します。
壁を使った「アキレス腱伸ばし」でアキレス腱をしっかりストレッチ。
アキレス腱が硬い人も、そうでない人も習慣にしたい、壁を使ったストレッチ。じんわり伸ばし、柔軟性を維持することで脚の健康をキープ!
(1)壁の前に立って両手を壁に当て、伸ばす側の脚を1歩うしろに下げる。左右のつま先はまっすぐ壁に向け、かかとを浮かさないように。
(2)壁に肘をつけ、前膝をゆっくりと曲げる。アキレス腱が伸びているのを感じながら、30~60秒キープ。左右の脚を入れ替えて同様に行う。
きくち・まもる 日本で唯一の足の総合病院 下北沢病院院長。足のトラブル全般から美容まで対応する。著書に『“歩く力”を落とさない!新しい「足」のトリセツ』(日経BP)、『100歳までスタスタ歩ける足のつくり方』(アスコム)などがある。
トップス¥8,800 レギンス¥14,800(共にVarley/KIT www.kitstore.jp/)
※『anan』2021年7月7日号より。写真・多田 寛 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・冴島理映(ボン イマージュ) 取材、文・宮尾仁美
(by anan編集部)