やはり注目は大坂なおみ。昨年に続いて2年連続の出場となる。1月、全豪オープンで優勝。グランドスラムを2連勝し、新時代の幕開けかと思われたが、その後大不振に陥った。躍進の立役者であったバジンコーチがチームから離れ、世界1位の重圧も背負うことになり、全豪オープン以降は早期敗退が続いた。
大坂がきっかけを掴んだのは9月。地元大阪の東レ パン パシフィックオープンで優勝。本人にとって念願の日本でのタイトルを手にすると、2週間後のチャイナ・オープンでは決勝で逆転勝ちを収めて2大会連続優勝。課題だった精神面でも成長し、本来のテニスを取り戻した今、次に狙うのは最終戦のビッグタイトルだ。
しかし、優勝への道はそう甘くはない。今シーズンの女子テニスは、群雄割拠。特に若手の躍進が目立ち世代交代が進みつつある一年だった。セリーナ・ウィリアムズは2年連続ツアー優勝なし。今年は出場大会数も減り、最終戦の出場権を取れない可能性がある。もしセリーナが出場を逃せば、出場選手の平均年齢は25歳前後となる見通しだ。
一方その若手では、アンドレースクが全米オープン優勝。最終戦への出場も決まっている。途中棄権を除けば、3月から10月までなんと27連勝。その連勝を止めたのが大坂。年齢の近い二人は、今後キャリアを通してのライバル関係になりそうだ。
全仏オープンを制したバーティは、大坂に代わって世界1位に立った。若くして天才と称され、今年ついに本格化。ここでも優勝候補だ。
中堅勢力も黙ってはいない。円熟期に入ったハレプは、今年もウィンブルドン優勝を筆頭に、存在感を示している。元世界1位のプリスコバは今シーズン4勝とツアーの勝ち頭。一度勢いに乗ってしまえば、止めることは容易ではない。他にも、全豪オープン準優勝のクビトバは序盤戦トップを快走。夏にけがで苦しんだが、再び調子を上げてきている。
昨年は、トップ4シードが一人も準決勝に残れなかった。今年も差のないメンバーが揃った。誰にでも優勝のチャンスがある。
大坂なおみ
昨年は疲労もあって3戦全敗。まず1勝から着実に積み上げて頂点を狙いたい。
シモナ・ハレプ
最終戦は5回目の出場。常連だが、未だ優勝なし。他の誰よりもタイトルが欲しいはず。
ビアンカ・アンドレースク
今年のツアーで最も勢いのある19歳。出場メンバー中最年少が旋風を巻き起こすか。
アシュリー・バーティ
この大会の結果次第で、南半球の女子選手として初のシングルス年間1位がかかっている。
カロリナ・プリスコバ
今シーズン、ツアー最多の4勝。強力なサーブを武器にゲームを支配する。
WTAファイナルズ2019 10月27日~11月3日。今年から中国・深センに会場を移して開催される。シングルスは8名を2つのグループに分けて総当たりで予選を行い、各上位2名が準決勝に。DAZNで配信予定。
※『anan』2019年10月30日号より。写真・アフロ 文・今田望未
(by anan編集部)
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