12か月、百花繚乱! 毎月異なるお風呂を堪能。
体の汚れを落とす、一日の疲れを取る、あるいはリラックスするために入る…。入浴の目的は人それぞれ。でも日本の人々は、みんなお風呂が大好き。その時間を四季とともにもっと楽しみたいという気持ちから、この12か月のお風呂文化が生まれたのでは、と言うのは、お風呂のポータルサイト「湯の国」のご担当者。
「使用するのは、その月に旬の植物です。お湯に浸かってリラックスしながら、旬の植物の香り、色を体全体で感じるというのは、とても繊細で豊かな生活文化です。各月、もちろん生の植物を使用してもいいですし、今は入浴剤も種類豊富に揃うので、手軽に季節の湯を楽しめます。ぜひ生活の中に取り入れてみてください」
【1月:松湯】
よく洗った松の葉を水から煮出し、煮汁を湯に加えます。松の精油成分には、皮膚を刺激する作用が。血行が促進され、血液循環が良くなるとか。また芳香には疲労感を軽くする働きがあるとも。
【2月:大根湯】
使用するのは大根の葉。1本分を日陰に吊るして乾燥させ、細かく刻んで布袋に入れ、湯船の中へ。葉に含まれる無機成分が、皮膚のタンパク質と結合して膜を作り、保温効果を高める働きが。
【3月:よもぎ湯】
葉を細かく刻んで布袋に入れて煮出し、煮汁を湯に入れます。よもぎの葉には殺菌作用のあるタンニンや、保湿・発汗・解熱作用のある成分が。またスッキリとした香りは、心地よいリラックス効果も。
【4月:桜湯】
使用するのは樹皮。樹皮を刻んで日干しにし、布袋に入れて水から煮出し、袋と煮汁の両方を湯船へ。湿疹や打ち身などの炎症を抑える働きがあるとか。花も一緒に浮かべれば、風情もアップ。
【5月:菖蒲湯】
日本では菖蒲をお風呂に入れ、無病息災を祈ります。生の菖蒲を使用してもいいし、細かく刻んだ葉を入れた布袋に熱湯を注ぎ精油を抽出し、加えても。精油には疲労回復効果があるとか。
【6月:どくだみ湯】
日本三大薬草の一つといわれるどくだみは、解毒や消炎・抗菌作用など10以上の力があるそう。水洗いした生の茎や葉を適当な大きさに刻み、布袋に入れて浴槽へ。揉み出しながら入浴すると効果的。
【7月:桃湯】
江戸時代から“夏の土用は桃湯”の習慣があり、暑気払いの意味があったとか。桃の葉を布袋に詰めて煮出し、煮汁と袋の両方を浴槽へ。桃の葉には消炎作用、収れん作用があり、肌に効果的とも。
【8月:ハッカ湯】
体を温めながらも、湯上がりはさっぱり。葉を布袋に入れ器に入れてから、熱湯をかけて15~20分ほど蒸らし、汁と袋の両方を湯船に入れ、よくかき混ぜる。汗がさっと引く清涼感をお楽しみあれ。
【9月:菊湯】
精油成分には、皮膚を刺激し血行を促進し、体の痛みを和らげる効果が。使用するのは、リュウノウギクという菊の葉。生の葉を布袋に入れ、熱湯をかけて15~20分ほど蒸らし、汁ごと風呂へ。
【10月:生姜湯】
辛味成分と精油成分に、体を温める効果や抗菌や抗酸化作用がある生姜。一握りほどのすりおろし、絞り汁を浴槽へ。あるいは薄くスライスして布袋に入れ、揉みながらの入浴も芳香効果が。
【11月:蜜柑湯】
陰干しした蜜柑の皮を布袋に入れ、浴槽へ。リモネンという精油成分には血行促進効果があるので、蜜柑湯のあとは湯冷めをしないといわれます。またビタミンCを含む果皮には美肌効果もあるとか!
【12月:柚子湯】
柚子湯に入ると一年中風邪をひかない、という言い伝えが。果実をまるごと入れてもいいし、半分に切って浮かべても。精油成分には血行促進効果があり、体が芯から温まり、冷え症にも良いとか。
湯の国 さまざまなお風呂の楽しみ方を提案している、お風呂のポータルサイト。ためになる読み物や、より効果のある入浴法なども掲載。
http://www.yunokuni.com/
※『anan』2018年12月19日号より。イラスト・徳永明子
(by anan編集部)
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