結局、婚約破棄しました…彼がドン引きした「本命彼女の言動」
相手への期待感が恋愛をダメにする! なぜ恋愛の最初に期待を手放すのが良いのか
【おおしまりえの恋愛道場】vol. 219
「彼ができたらこんなデートがしたい」
「土日は暇すぎるから彼が欲しい」
「結婚して少しでも将来の不安を解消したい」
恋愛をしたいと思ったら、こうした期待感は誰しも持つものです。
それ自体は否定できませんが、この期待感って、ちょっと厄介です。実は期待感を持ちすぎることで、相手選びを間違えたり、彼に重いと感じさせたりしてしまい、結果として恋愛がうまくいかなくなるケースがよくあります。
こうした不幸を避けるために、今回は恋愛における期待感との上手な付き合い方を紹介します。
恋愛に期待するのがなぜ危険なのか
恋愛に期待感を抱きすぎるのが危険な理由は、ズバリ、好きという気持ちが、期待感によってかき消されてしまう可能性があるからです。
例えば本当に欲しいのは「幸せで安心できる恋愛関係」だとします。でも同時に、「TDLデートを一緒に楽しめる人がいい」とか「周りに紹介できる、コミュ力のある彼がいい」とか「将来の不安を解消したい」とか、いろいろな期待を抱いたとします。こうした期待と本心がごちゃまぜな状態で相手を探すと、シンプルに好きという気持ちより、期待感の達成にばかり目がいき、愛ではなく期待感を満たすための恋愛を自分で作り出してしまうのです。
期待を抱かないのは無理でも、恋愛への期待感は自分である程度調整する必要があります。それができないと、結局「やっぱ違った」とか「好きじゃなかった」といった空振りの恋愛が続くことになり、幸せからも遠ざかってしまうかもしれません。
彼女の期待にドン引きした彼のエピソード
ここでは、過去に筆者が男性側から聞いた、彼女側の期待感に打ちのめされた男性(30歳)のエピソードをご紹介します。
彼は結婚を前提としてお付き合いしていた彼女がいました。仕事をバリバリこなす彼女は、彼から見てとても尊敬でき、結婚後もそうした自立した関係を続けて行き、その中で子どもなど将来をゆっくり考えていけたらと思っていたそうです。
しかし、いざ結婚話が出ると、雲行きはだんだん怪しくなっていきました。まず彼女は、「仕事が忙しいから、しばらく今の生活を維持するために別居したい」と言い出したのです。期間限定ならと彼も承諾したそうですが、同時に彼女は、「子どもはなるべく早く欲しいから、不妊治療したい」と言い出したといいます。
別居しながら不妊治療とは、なんともハードな課題を突きつけてくる彼女ですが、その後も「同居しても個室が欲しい」「家は実家(都内)の近くに子どもができ次第建てたい」など、要求のオンパレード。
結局、彼女の結婚や結婚後の生活への期待感が高すぎて、彼はどんどん心がすり減り婚約破棄となったようです。
これは極端な例ですが、女性の中には「恋人になったなら」「結婚が決まったなら」といった状況の変化に合わせて、期待感を打ち込む人が一定数います。ニーズがマッチすればそれも良いですが、だいたいが相手の都合を無視したものになっていることが多いです。
期待を寄せられた彼としては、「自分の存在価値とは…」と心が萎えていきますので、一方的な期待感を寄せることは避けたほうがいいでしょう。
期待感の手放し方
ここまで、期待感を抱くことの弊害について解説してきました。抱かないようにとは言っても、難しく感じることもあると思います。ここでは、適切な期待感との付き合い方や、気持ちの整理のしかたを解説します。
恋愛の理想に対して「あれがしたい」「これがしたい」と期待感を抱く自分がいたら、まず振り返ってほしいことがあります。それは「その期待感は1人で満たすことはできないのか」という問いかけをしてみてください。
そして1人である程度満たすことができるなら、努力で満たすことが大事です。
「TDLデートを楽しみたい」という期待があるなら、デートは無理でも、TDLを友達とめいいっぱい楽しむようにしてみてください。
できる範囲で期待を満たしてあげると、期待感が薄れたり、「やっぱり彼と一度行ってみたい」といった純粋な気持ちに変化したりしていくと思います。
期待感は可能な限り自分で叶えて小さくすることで、相手にぶつけることもなくなります。同時に、本当に恋愛で叶えたい“夢”だけが残るようになります。
結婚を考える恋愛であれば、「将来不安」とか「年齢による焦り」といった、消化しにくい期待感から活動を頑張る女性もいると思います。
それも結局、「不安や焦りの解消」といった期待を相手に投げていることになりますので、まず自分で「スキルをつける」「貯金をする」「自己肯定感を上げる」など、できる範囲の解消を目指したいところです。その上で活動したほうが、ずっといい人と出会える確率も高くなります。
期待は誰しもが抱く感情です。期待感に振り回されないよう、扱い方を覚えられると、純粋な気持ちで恋愛もでき、より幸せに近づけるようになります。ぜひ、自分の中の期待感はどんなものがあるか、振り返るところから始めてみてください。
おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト
10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。
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