全部お兄ちゃんにお任せ…甘えん坊な妹猫さまのくすっと笑えるしたたかな一面とは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.11.19
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第183回目は黒猫のサンバさま(Samba)とシールポイントのシッポナ(Shippona)さま。

とても仲良しな猫さまたちの物語

【フレンチ猫さま】vol.183
猫さまの話をもっと聞かせて!
男性のサンバさまと女性のシッポナさま、ともに7歳です。


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<サンバさまとシッポナさまが語ります>
僕たちはパリの15区の賑やかな商店街がある通りのアパルトマンの6階に住んでいます。飼い主が在宅の時のスケジュールをお伝えしますね。
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朝起きたらすぐに1回目の朝食(カリカリ)
トイレがきれいになっているかチェック&ダメ出し
サンバは二度寝、シッポナは家中をうろうろする
サンバが起きたら2回目の朝食(カリカリ)
2匹で遊ぶ
寝る
起きる
うろうろする
寝る
起きる
1回目の夕食(カリカリ)
猫じゃらしで走ったりジャンプしたり激しく遊ぶ
寝る
2回目の夕食
2匹で遊ぶ
寝る
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食事はカリカリを朝食、夕食それぞれ半分に分けて2回ずついただきます。6歳のときから『weight management』にしています。外に出ないので、運動不足が心配だかららしいです。2週間に1度ぐらいは同じ銘柄のソフトタイプが出てきます。
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かわいいかごやベッドもあるのですがすぐに飽きてしまいます。『アマゾン』の段ボールが大好きで、その段ボール箱に2匹でぎゅうぎゅうに入るのが心地良いのです。おもちゃもたくさんありますよ。小さいぬいぐるみ多数と猫じゃらしなどです。飼い主が不在の時には仲良し兄妹なのでいつもくっついて寝ています。
<飼い主から見たサンバさまとシッポナさま>
30年ほど前にパリからニューヨークに引っ越す友人から、猫を2匹譲り受けました。日本にいた時は常に犬を飼っていましたが、幼稚園に入る前には猫も飼っていたと記憶しています。
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犬派とか猫派とかよく聞きますが、私はどちらも大好きです。留守中ひとりぼっちになるのはかわいそうなので、常に猫を2匹または3匹飼っています。以前、糖尿病で毎日朝晩インシュリン注射を打っていた愛猫タラちゃんが亡くなった時、ひどく落ち込んでしまいました。その頃友人の家で子猫が5匹生まれ、友人たちの勧めもあってサンバとシッポナを迎えました。
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最初は1匹だけを譲ってもらおうと思っていましたが、5匹の中でも体が小さかった2匹だけでずっと楽しそうに一緒に遊んでいるのを見て、引き離すのが忍びなく2匹を受け入れました。
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私が出張から戻ったらお留守番のご褒美で『ちゅ~る』をあげます。お誕生日やお正月はゆがいた鶏肉、私は鶏肉の匂いが苦手で食べませんが、猫のためなら我慢して切ったり茹でたりできます。
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サンバはおっとりしていてのんびり屋で優しい性格です。リオオリンピックの年に生まれたのでサンバと名付けました。
シッポナはおてんばですばしっこくて、甘え上手です。私が子どもの頃好きだった『ひみつのアッコちゃん』の飼い猫(アッコちゃんの相談相手、実は魔法使い)の名前をいただきました。
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小さい頃から、サンバがシッポナの毛繕いをしてあげています。トイレも、シッポナは最後まできちんと砂でウンチを隠さないで出ることが多く(せっかち)、そういう時はサンバが来てシッポナの代わりにやってあげています。同時に生まれた2匹なのでどちらが年上ということはありませんが、サンバがお兄ちゃんで優しくて妹思い、シッポナが妹でお兄ちゃんにすべてお任せ~、というイメージです。
もう7歳だから普通だったら落ち着く年齢ですが、この2匹はとにかくいつも一緒にじゃれあって遊んでいて、子どもっぽさが抜けません。そこがかわいいですが。バッグの中身をひっくり返すなど、悪いことも大抵2匹で一緒にやります。見つかったらシッポナはさーっと逃げて知らんぷり、すべてお兄ちゃんがやったような顔をしています。サンバは取り残されて「あれ? 僕だけ?」という顔をしています。
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私にとって猫はなくてはならない存在で、いてあたり前の存在です。2匹と生活をしているとポジティブ、楽観的なところが私に似ていると思います。「猫は拗ねる」とか「猫は嫉妬深い」とよく言いますが、うちの2匹はそういったネガティブなところが一切なく、いつもポジティブで素直。おかげさまで私もあまりネガティブなことは考えないようになっています。サンバとシッポナと一緒にいれて日常生活が毎日Maxで楽しいです。
ーー私も以前、黒猫とシールポイントの組み合わせで猫さまを飼っていたことがあったので、サンバさまとシッポナさまを見て昔の思い出がたくさん蘇って来ました。サンバさまとシッポナさまは兄妹なので、お母さんの写真を見せてもらったら縞模様ではないですか! お父さんはどんな猫さまか? とても気になってしまいました。
著者情報

松永学
猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!