イタすぎる… ツレない既婚男性にどんどんハマる「不倫女性の憐れな姿」 #179

文・藤島佑雪 イラスト・小迎裕美子 — 2021.3.8
銀座のマガジンハウス6階、anan編集部の片隅に『クラブ佑雪』が開店。人生相談で有名な当クラブのママ、藤島佑雪さんが迷えるみなさんのお悩みにお答えします。今回は、不倫相手にそっけない態度を取られ、悩みまくっている50代女性。佑雪さんが、彼女の“勘違い思考”を正しい方向へ修正してくれます!

お悩み:「不倫相手の彼、ツレないけど別れたくないんです」

不倫

【クラブ佑雪】vol. 179


スナックを経営しています。 久しぶりに恋をしました。その恋は突然にやってきました。知り合ってかなり経つのですが、突然2人で会うことになり話が盛り上がり、私は何故か一目惚れに近い形で彼を好きになりました。


彼は結婚しているうえに私よりも年下です。この2人で会った2週間後に彼と会う約束をしており、その2週間で2人の気持ちは盛り上がり、前泊の日に話し合って付き合うことになりました。


そこからは2人とも夢中になり、ほぼ毎週会うように。私は水商売をしていますが、恋愛に対してはまったくダメな子・恋愛未熟児です。天にも昇る気持ちで彼との日々を過ごしていましたが、仕事柄なのか彼の変化には気づきます。12月の頭に旅行に行く約束をしていたのですが、彼からその旅行に関しての計画が伝えられません。もしかしたらこの旅行はなくなるなって思っていたら、案の定なくなりました。


明らかにその旅行の1週間前から連絡の頻度も減り、彼らしくないキャンセルの連絡となりました。そこからは私からも連絡しにくくなり、彼からの連絡も減りましたが、彼からたまにある連絡には申し訳なさそうな思いが伝わってきます。


そんななか、必死で時間をつくってもらい、久しぶりに会うことになりました。2人で食事をしてホテルのロビーに戻って来たら「電話しなくちゃならないからロビーで待っててほしい」と言われ10分ほどロビーで待ちました。そして終わったからと連絡をもらい部屋に戻ると、私の荷物がお風呂場に隠されていました。部屋の中に誰もいないことを、妻にテレビ電話で確認されるような電話をしていたのだなとわかったし、私がロビーから部屋に行くまで時間もあったのに、私には気遣いもできないほど慌てていたのか? ととても悲しくなりましたが、私はどんなことがあっても彼とは別れたくありません。


でも、長年恋から離れていたのと、彼が私に本心と本当のことを話してくれないうえに、遠く離れているから電話で話をして喧嘩になったりするのが嫌なのです。ひとつだけでも彼が私に本当のことを話してくれたら話しやすいのに、何も言ってくれなくて。相談というより愚痴のようになってしまいましたが、答えも見えています。でもどう尋ねどう話せばいいのか。


悩みすぎて前に進めません。家庭を壊す気はないけれど、できるだけ彼と過ごしたい。こんな思いじゃダメなのかな? とかぐちぐちしてしまって。どうしたらいいのかの正解はないだろうけど、こんなぐずぐずした私に喝をいただければ。よろしくお願いいたします。


(恋愛未熟児 50歳未婚 スナック経営)

イタイタしい勘違い、直しませんか?

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ご安心ください。ご相談者さまは全力をもってしても、彼の家庭を壊すほどの力をおもちではありません。ですから「家庭を壊す気はないけれど」なんて、おこがましいもいいところなのです。そのあたりの認識を変えていけば、もっと楽に彼とお付き合いができるようになると思うのですが。

ご自身でも自覚がある通り、年齢と職業の割に認識の仕方が幼すぎますよね。それ、全然、かわいくありませんから。

まずですね、彼とご相談者さまと見方がずれているのかな? と思う部分がありまして。それはご相談者さまが、自分を“恋愛未熟児”であると認識しているのに対し、彼はご相談者さまを“水商売の女神”だと信じ込んでいることです。

つまり、水商売で働く女性、しかも50も過ぎた大人中の大人の女性なら「わかってくれて、許してくれる」女神でしょ? という妄想を抱いているんですよね。彼だけじゃなく、ほぼすべての男性がそう。また、女性も女性で、そういう幻想を利用しながら商売してますから、しょうがないですよ。

でも、長くホステスやってても、おぼこい女性も山ほどいますし、不倫の関係も割り切れなかったりするわけです。中身は生身の、恋に悩む普通の女性っていうのが案外多いですから。

彼はそのことに気づくような、繊細で知的なタイプではないようですし。また、そこが男としてうかつで、都合がよくて、そして、気づく必要もないという。おそらく「素人に手を出すと危ないから、プロとしか浮気しないんだ」くらいの生意気なことを考えているはずですよ。実際、そういうことを言ってる方、たくさんいらっしゃいますから。

ご相談者さまが不満に感じていることも、そういう彼の立場から見ると、わかりますよね?

「私がロビーから部屋に行くまで時間もあったのに、私には気遣いもできないほど慌てていたのか?」とありますが、慌ててたんじゃなく、彼からしたら「わかってるでしょ?」って感じで、気遣いする必要があるなんて、考えもしないわけですよ。彼が本心を話してくれない、というのも、彼からするとご相談者さまは、本心を話す相手ではないからなんです。

でも、そんな彼が好きなんでしょ? だったら、そういうイヤなところはスルーして、おいしい部分だけ召し上がったら? 恋は惚れたほうが負け。そして、お相手を惹きつけるには、自分の魅力によってしかできません。わたくし、不倫に賛成はしませんが、でも、意外と人生ってときめくことはなかなかない。だったら、彼の妄想通りの女を演じてあげてもいいんじゃないかしら?


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藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)
元リアル銀座のクラブのホステスを経て、WEB上の銀座『クラブ佑雪』オーナーママ。占い師・開運アドバイザー。著書に『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。WEBサイト『TABI LABO』で「「今、ツラい」が自由になる! 12星座占い」連載中。Clubhouseで基本、日曜の午後3時から1時間ほどお悩み相談やってます。


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