共に30代前半の俳優、文筆家・石山蓮華さんとライター、コラムニスト・月岡ツキさんが、同世代である20~30代のanan総研メンバーに聞いた「生理の本音」 に、自身の経験を重ねつつ生理との自分らしい向き合い方を考えます。


anan総研メンバー70人に聞いた「生理の本音」

Q1. 生理に関するお悩みで該当するものを教えてください。(複数回答)

1位 PMS…54%
2位 生理痛…50%
3位 ホルモンバランスの乱れによる肌荒れ…38%
4位 経血量が多い…25%
5位 周期の乱れ…21%

アンケートに答えた半数以上の女性が「PMS」と「生理痛」に悩んでいると回答。悩みは多岐にわたり、複数の項目にチェックをする人も多数。それぞれがさまざまな不調に関して、悩みながらも対策を行っているよう。

Q2. 生理に対するイメージで最も当てはまるのは?

面倒なもの…43%
子供を産むために必要な現象…36%
苦痛を感じるもの…11%
健康の証し…7%
その他…3%

「子供を産むために必要な現象」とフラットな回答と、「面倒なもの」とネガティブな回答の人が各約4割。「健康の証し」と前向きな回答を選ぶ人は1割ほどでした。

Q3. 生理によって普段より仕事のパフォーマンスが下がると思いますか?

症状がつらい時に思う…71%
頻繁に思う…25%
あまり思わない…4%

「症状がつらい時に思う」という人が最多。「頻繁に思う」という人が4人に1人。“仕事と女性特有の不調”は多くの働く女性たちが抱える課題の一つ。

Q4. 婦人科のかかりつけ医はいますか?

YES…46%、NO…54%

大半の人が生理に対して何かしらの悩みを抱えているにもかかわらず「婦人科のかかりつけ医がいる」という人は半数以下。ハードルの高さを感じる人は多いよう。

石山蓮華(俳優、文筆家)×月岡ツキ(ライター、コラムニスト)

左から、月岡ツキさん、石山蓮華さん

――生理というと、誰しも多かれ少なかれ悩みはあるのではないでしょうか。anan総研メンバーへのアンケートによると、その1位と2位は「PMS」と「生理痛」でした。

月岡:私もPMSがけっこう重くて、大学生くらいの時がピークだったと思います。PMSによる気落ちがひどくて、人と前向きに接することができず、毎回「世界の終わりだ!」みたいな気分になっていました(笑)。

石山:今はそうでもないですか?

月岡:はい。社会人になってから、自分に合う低用量ピルを見つけられて、それを飲むようになってからはPMSがほぼなくなりました。

石山:私も生理前はメンタルがぐちゃぐちゃになる、お腹を壊す、頭痛といった不調がありますが、低用量ピルを飲んでいた時期はそれが比較的ラクになりました。ただ、ピルは毎日同じ時間に飲み続けないといけないのに、忘れてしまうことが多くて…。私には向かないと思い、今は漢方に切り替え、それでメンタルの浮き沈みは少し抑えるように。

――生理による仕事への影響はいかがですか? アンケートでは、普段より仕事のパフォーマンスが下がると思っている人が多いようですが。

石山:私は今、ラジオ番組でパーソナリティをしているのですが、生理前は原稿を噛みやすい、ということに気づきました。

月岡:それは気持ちの揺らぎが影響しているとか?

石山:関連は定かではないのですが、いつもより目が滑るというか…。それに気づいてからは、より丁寧に文字を追うなど対策をして、調整できるようになってきました。

月岡:でも、わかります。生理前っていつもの自分と違う、みたいな感覚がすごくありますよね。私も、普段ならサクッと返して5分で終わるようなメールを、なぜか打つ気にならないとかあります。

――ちなみに生理に対するイメージを聞いたアンケート結果は、上のQ2のようになりました。

石山:「健康の証し」というポジティブな回答や「子供を産むために必要な現象」という回答もありますが、「面倒なもの」などネガティブなイメージの方もいますよね。

月岡:生理に対して、無理して前向きな気持ちでいるっていうのも、どこか変といえば変ですしね。

石山:生理が不快ということは共有されているのに、「生理休暇を取りたい」など、それを声に出せるか出せないかは、個々の性格や環境に委ねられる部分が未だに大きいというところが、私は一番の問題だと思っていて。もっと社会のシステムとして解決できたらいいのにと思います。

月岡:そうですよね。低用量ピルだって、毎月のお金を出せる人と出せない人がいるわけで。お金を出せる人だけが不快を取り除けるというのも、おかしな話だと思います。

石山:たしかに、そうですよね…。

月岡:でも、生理痛ってあるものだよね、PMSの時はイライラするよね、でも仕方ないよねって諦めたくない気持ちはやっぱりある。自分の不快に敏感になって、低用量ピルとか漢方とか、いろいろ試してなんとか改善しようとするのは、とてもいいことだなって思いますね。

――先述のアンケートでは2番目に多い回答が「子供を産むために必要な現象」でした。月岡さんは、現時点では「子供を持たない」という選択をされていて、その思いを著書などで発信されています。

月岡:私は『産む気もないのに生理かよ!』というタイトルの本を書きましたが、生理に関して使える金額とか働き方などの“障壁”があると、「また生理かよ!」と感じてしまうと思うんです。社会が変わったり、便利なアイテムが増えたりして、生理にまつわる“障壁”が取り除かれることで、「産む気はないけど、生理もあるな」くらいに思えるようになったらいいなと感じています。

石山:『産む気もないのに生理かよ!』を読んで、今の自分に通じるモヤモヤした状況がビシッと言語化されていると感じました。本にも今日のお話にも共通することですが、生理が障壁になっている現状も、社会課題を考えるきっかけに繋がるという視点は、大切ですよね。

――「婦人科のかかりつけ医はいますか?」という問いでは、「Yes」と答えた方は半数以下でした。

月岡:妊娠や出産を望んで、初めて婦人科に行くという人も多いですが、そういったこととは別に、歯医者さんや皮膚科に行くのと同じように、生理や体に関する不調や悩みがあるなら行ったほうがいい場所。「子供を持つこと」と「婦人科に行くこと」を結びつけて考えてしまうと、そうじゃない人は婦人科に行かなくなってしまいますよね。

石山:私はおととし卵巣嚢腫の手術をしましたが、それが見つかったのはPMSの症状がつらくて婦人科に行ったからでした。私の経験からも、子供を産みたい人、産む予定がない人、考え中の人、どんな立場でも生理にまつわる不調がある人は、婦人科の受診をおすすめします。

月岡:生理もPMSも自分の体のことですからね。主体的に考えたり行動したりしたい。私たちの世代は、ピルのこととかも学校であまり教わらなかった気がするので、自分から学んでいく必要がありそうですよね。

石山:あと、個人の力になってくれるのは、人との繋がりだったり、コミュニティだったり。生理とよりよく向き合うために、こうして話し合うことも一つの改善策ですよね。

Profile

石山蓮華

いしやま・れんげ 1992年10月22日生まれ、埼玉県出身。俳優、文筆家。TBSラジオ『こねくと』(毎週月~木曜14:00~17:30)のメインパーソナリティ。著書に『電線の恋人』(平凡社)など。

Profile

月岡ツキ

つきおか・つき 1993年生まれ。ライター、コラムニスト。既婚・DINKs(仮)として子供を持たない選択について発信。昨年、初の著書『産む気もないのに生理かよ!』(飛鳥新社)を上梓。

月岡さん・ワンピース 参考商品(ラブティックボンボン/パル TEL:03・6855・0801) ジレ¥8,910(クロエンス/ワールドプレスインフォメーション TEL:03・6851・4604) ネックレス¥24,200 ピアス¥4,400(共にアビステ TEL:03・3401・7124)

写真・wacci スタイリスト・岡安幸代(月岡さん) ヘア&メイク・白銀一太(石山さん) 取材、文・保手濱奈美

anan 2437号(2025年3月5日発売)より。
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Check!

No.2437掲載

今、わたしたちにできること。

2025年03月05日発売

特集は“いま、私たちにできること”。SDGsやエシカルという価値観が定着して久しいですが、自分レベルで実践できる地球にやさしい情報をアップデートしてお届けします。第2特集はフェムケア。CLOSE UPは笑福亭鶴瓶さんと重岡大毅さん。Travis Japanカレンダーへの道には川島如恵留さん、Aぇ! groupプレ連載には小島健さんが登場します。

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