心と体の相関関係。コミュニケーション&テクニック。さまざまな角度からセックスに関わる有識者3人に質問し、自分と相手の心身を満たす性愛コミュニケーションの高め方について探りました。
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Q. 結婚してからだいぶレスになってしまいすぎて、自分からは誘えない。どうしたらいいでしょうか?
「日々の生活を送るなかでセックスが後回しになるのを経験している人は多いです。非日常的なムードを無理につくるのは自分も疲れますし、相手が身構えてしまうこともあるので、まずは休日など、ふたりだけの時間を意識的につくってさりげなくアプローチを」(助産師、保健師、看護師、日本性科学会会員、性の健康カウンセラー・正木百合さん)
Q. いくら好きな人でも、全然したいと思えません。お互いの欲求のバランスをとるのが難しいです
「性欲の強さは人によって大きく異なるもの。相手を愛していても気乗りがしないときがあるのはごく自然なことです。角が立つと思って合わせていると、心身の負担にも。誠実に意思を伝えたうえで、来週のいつしようなど代替案を出すことが相手の安心材料に」(正木さん)
Q. 普段から友達のような関係性なので、そういう雰囲気になるのが小っ恥ずかしい。求めてくれるのは嬉しいけど、ふざけて返しちゃってなかなかいい雰囲気になれません
「なんでも言い合える仲だからこそ、恥ずかしさの裏返しでついギャグっぽく茶化してしまうことも。心地よい関係性を築けているふたりにとって、セックスはそのつながりをさらに深めてくれるひとつの要素。セックス時と普段とのギャップは、かなり強力な武器になると思います」(セクシー女優、モデル・MINAMOさん)
Q. 愛撫の指使いが痛いときに「優しくして」と頼むけど、伝わらなくて激しくされる。場を盛り下げずに上手く伝える方法が知りたいです
「言葉ではなかなかニュアンスが伝わらないときは“実演”するという方法も。たとえば、相手の手の甲などを自分の指先で撫でたり、こすったりして強度を示すとわかりやすいです。こんなふうに優しく触ってくれたら心地いいなど具体的に共有を」(正木さん)
Q. キスしながら長く挿入をしたいのですが、キスしながらできるセックスのバリエーションを知りたいです
「セックスの最中もキスで愛情を感じていたいという人におすすめなのが騎乗位。互いに向き合う座位もキスはしやすいですが、意外と動きにくいという難点が。上になれば自分で挿入の深さや動きをコントロールできるので感じるポイントも探りやすい」(MINAMOさん)
Q. 自分のタッチに自信が持てません…。男性って何をされるのが一番好きなのでしょうか?
「人によって性感帯はさまざまなのでまずは相手の感じるポイントを聞いてみましょう。乳首を触られたり、優しく舐められるのが好きという男性も。ダイレクトではなく、服や薄い布の上からソフトタッチをして反応を見るのもいいと思います」(MINAMOさん)
Q. おもちゃを行為中に使ってみたいのですが、どのように使うのがおすすめですか?
「マンネリ回避や快楽探求のためにラブグッズを使ってみたいけれど、スムーズに取り入れるには? という相談も多いです。ふたりで試してみない? とネットなどで買うのもおすすめ。最近はカップルが一緒に気持ちよくなれる同時刺激グッズも充実しています」(ラブライフアドバイザー、日本性科学会会員・OliviAさん)
Q. 相手がイクのが早くて私が満足しにくいです。どうやったらふたりが満足するセックスができますか?
「前戯が盛り上がり、いざ挿入をしたものの男性がすぐに果ててしまい、少し物足りなく感じたという体験談も。セックスの満足感は挿入の時間とかならずしも比例しませんが、射精後、相手の体調を気遣うように体に触れ、もう一回しない? と誘ってみても」(OliviAさん)
お話を伺った方々
Profile
OliviA
ラブライフアドバイザー、日本性科学会会員。性とコミュニケーションを軸にメディア出演・執筆・カウンセリングなどを行う。最新情報は、Instagram(@oliviacatmint)をチェック。
正木百合
助産師、保健師、看護師、日本性科学会会員、性の健康カウンセラー。助産師として、都内で「百合助産院 母乳育児相談室」を訪問開業。「カウンセリングルームEsolve」で性科学に基づくセックスセラピー、研究発表などを行う。
MINAMO
セクシー女優、モデル。バラエティ番組、映画など多岐にわたり活動。YouTubeで「MINAMO JUNCTION」を配信中。ランジェリーブランド『RAVIJOUR』からコラボスクラブ「SALTY FOAM by MINAMO」が発売中。
anan2458号(2025年8月6日発売)より
MAGAZINE マガジン

No.2458掲載
愛とSEX
2025年08月06日発売
平成景気のさなかの 1989 年。「女性ファッション誌」として、当時の女性の目線での SEX を特集。そのセンセーショナルな内容は、表紙を飾った金子國義さんのファッショナブルなイラストレーションと共に圧倒的支持を得ました。メンタル、フィジカル、メディカル、さまざまな視点から、愛と SEX をテーマに、時代の気分や社会状況なども反映させて特集してきました。現在も年間 50 冊以上の特集を刊行するanan の中で、一年を通じて最大部数を誇る名物企画。毎年、表紙とグラビアにご登場いただく方は、社会現象ともいうべき話題に。愛のある幸せな「SEX」を、年に 1 度、特集し続けています。