日本に古くから伝わる暦を読み解いて開運のヒントを研究する日本良学代表・藤本宏人さんによると、この8月は、今年最も運気がよくなる月だという。
「というより今年の8月は、これから3年の間の運気にとって、とても重要。今後3年間を幸せに過ごすキーポイントです。8月は“一粒万倍の月”になっているので、何かを始めると大きな実りにつながるでしょう」
具体的には、転職、新規事業、新しい習い事などを始めると吉。
「7月に下調べをして、8月から実行に移すとよいですね。そして大切なのが、“運気のよくなる8月に始めた”という事実を忘れないこと。何事も、長く続けていくうちにはどうしたって上がったり下がったりするものです。でも“8月に始めた”“上昇する運を掴めた”と思えば、低迷したときでも続けるための後押しになります。吉日というのは、ゲン担ぎの意味もあるのです。“吉日にあやかったからうまくいくはず”という気持ちが自信につながって、自ら運を引き寄せることになるのだと、私は考えています」
7月の吉日
7月4日(陽の大吉日)
先負(せんぷ)、斗(と)、閉(とづ)、一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)、大明日(だいみょうにち)、神吉日(かみよしにち)
お金に関するタネを仕込むと吉。
日干支が、財運を司る弁財天様のご縁日である「己巳(つちのとみ)」。そこに小さなタネが後々大きな実りをもたらすという意味の「一粒万倍日」、先が見通せる「大明日」、神様の機嫌がよく願いがうまく通る「神吉日」が重なる、お金関連の「大吉祥日」。さらに陽の「大吉日」は、日の当たるところ、すなわち目に見える領域での活動が吉とされる日。家計簿をつけたり帳簿を点検したり、新しい財布に切り替えると、後日大きな実入りにつながるかも。
7月8日(陽の大吉日)
友引(ともびき)、危(き)、満(みつ)、一粒万倍日、大明日、神吉日
人間関係を広げるきっかけ作りを。
日干支の「癸酉(みずのととり)」と暦注下段の「一粒万倍日」は、どちらも小さなことが万倍化して成果をもたらす、という意味を持つ。そのため、この日は先々の自分の幸せに役立つ何かを行うことで、将来的に「万倍化」の恩恵を受けるはず。六曜が「友引」なので、人間関係にまつわるネタを仕込むのがおすすめ。新しい友達と出会える場所に出向いたり、友人や同僚とのイベントを企画したりすると、後日よいご縁につながりそう。
7月17日(陽の大吉日)
大安(たいあん)、参(さん)、閉、一粒万倍日、大明日、天恩日(てんおんにち)、神吉日、母倉日(ぼそうにち)
シックスセンスを信じるが吉!
「一粒万倍日」をはじめ、全てのことがうまくいく「大明日」、天の恩恵を受けられる縁起のよい「天恩日」、神様の機嫌がよい「神吉日」、天が人を慈しむ日とされる「母倉日」と、暦注下段の吉日が5つも重複。しかも六曜が万事よい方向に向く「大安」という、“わかりやすい”「大吉日」。自分の直感や勘を優先して過ごすと何事もうまくいくし、さらによい運を呼び込んでくれる。よい気分に任せて動くことで、よい流れに乗れる日。
7月19日(陰の大吉日)
先勝(せんしょう)、鬼(き)、除(のぞく)、鬼宿日(きしゅくび)、大明日、神吉日、月徳日(つきとくにち)
頭を悩ませる難題を解決するチャンス。
注目すべき暦は、二十八宿の「鬼」と、そこから派生した暦注下段の「鬼宿日」。どちらも“鬼に邪魔されることなく物事が進む”という意味がある。また、何事もうまくいく「大明日」や神様から応援してもらえる「神吉日」、月ごとの神様のご利益を得られる「月徳日」も重複。自分の邪魔になっていた悩みや課題に取り組むと、この日はうまくいく気配。他人の意見ではなく自分の意向を優先すると、「大吉祥日」に昇華する。
7月29日(陽の大吉日)
大安、心(しん)、閉、一粒万倍日、神吉日、母倉日、月徳日、天赦日(てんしゃにち)
よい変化を起こすきっかけにしたい。
「天赦日」には神様が全ての罪を赦すという意味があり、年に6回ほどしか訪れない最強の吉日。特にこの日は、ほかにもたくさんの吉日が重なる「大吉祥日」。何か変えたいことがあるなら、ここで行動を起こすと、これからの全体の運気が向上。「新しい波が始まる日」になる。変化の兆しを見逃さないよう、アンテナを張って過ごしたい。小さな事柄が大きな吉を呼び込む「一粒万倍日」も意識して、先を見据えた選択をすべし。
藤本宏人さん 日本の文化、歴史、世界観から30年以上「ご利益」を研究する「日本良学」代表。近著『大吉日大全』(サンマーク出版)が好評。メルマガ「ご利益1万倍のこよみメール」は毎日配信中(「こよみメール」で検索)。
※『anan』2024年6月26日号より。イラスト・白尾可奈子 取材、文・風間裕美子
(by anan編集部)