日本各地には、新春やハレの日にふさわしい縁起の良い和菓子が満載。どれも地域色豊かなユニークなものばかりで心がときめく! おせちやお雑煮もいいけど、和菓子もね。華やかな見た目で特別感に浸り、口の中で幸せを味わって、新春に福を招き入れよう。

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    縁起の良い開運和菓子で新たな年の幸福を願う

    季節感や地域性を感じられる日本の和菓子。特に地域特有の文化や風習が強く反映された縁起の良い和菓子は、華やかな見た目のものが多く、新春を華やかに彩ってくれるものばかり。

    「お正月の祝い菓子はもちろん、この時期限定でなくてもハレの日にふさわしい通年販売されているものなど、縁起の良いお菓子が日本にはたくさんあります」と、髙島屋MD本部・和菓子バイヤーの畑主税さん。

    「最近は若い世代を中心に和菓子文化への関心が高まっていることもあり、各地で親しまれてきた開運菓子への注目度も上昇しています」

    幸運への祈りが込められた縁起の良いお菓子を食べて、運を引き寄せて。

    石川・落雁 諸江屋「金沢夢菓子 久寿玉(くすだま)」

    球形の紅白煎餅を割ると、縁起の良い菓子が溢れる

    石川・落雁 諸江屋「金沢夢菓子 久寿玉(くすだま)」¥1,404/本店 石川県金沢市野町1-3-59 TEL. 076-245-2854 9:00~17:00(3月21日~12月は~18:00) 木曜休

    江戸末期創業の金沢の菓子文化を今に伝える老舗が手がける新春菓子。サイコロ型の箱を開けると、もち米で作られた紅白煎餅が出現。さらにそれを割ると、小鯛の金華糖、笹結びの有平糖、小花うさぎ、舞鶴、小柴舟、金平糖、おはじき飴、金沢古来の7種類の和菓子がぎっしり。

    「おまけに、金沢から江戸までの道が描かれた紙が入っているので、箱のサイコロを転がしてすごろくを楽しめるのも遊び心をくすぐります」(畑さん)

    1月中旬まで販売※売り切れ次第終了。全国の店舗のほか、Webで購入可。

    長崎・万月堂「桃カステラ」

    桃の節句など、ハレの日に食べられる長崎の祝い菓子

    長崎・万月堂「桃カステラ」2個入り¥2,230/鍛冶屋町店 長崎県長崎市鍛冶屋町6-45 TEL. 095-893-8833 10:00~19:00 不定休

    中国の影響を受けてきた長崎に伝わる桃カステラ。生地の上に、中国では不老長寿の縁起物として尊ばれている桃があしらわれている。

    「本来は、ひな祭りの祝い菓子として、桃の花が咲く節句の頃に多くの菓子店の店頭に並び始めますが、『万月堂』さんは通年販売。桃の形に合わせてしっとりと焼き上げたカステラの表面に、すり蜜をまとわせた色鮮やかな一品。店の看板商品で作り慣れているので、味のバランスがピカイチです」(畑さん)

    通年販売。Webでも購入可。2・3月の繁忙期はWebでの販売は中止。

    石川・金沢 うら田「加賀八幡 起上もなか」

    金沢の郷土玩具をかたどった愛らしい起き上がりもなか

    石川・金沢 うら田「加賀八幡 起上もなか」1個 ¥206/御影本店 石川県金沢市御影町21-14 TEL. 076-243-1719 9:00~17:00 日曜休

    金沢の安江八幡宮御祭神である八幡大神(応神天皇)に由来する金沢の郷土玩具「加賀八幡起上り」。深紅のおくるみ姿に似せたこの人形を毎月正月に献じたことから広まった。

    「その人形をかたどって作られたのが『加賀八幡 起上もなか』です。金沢では赤ちゃんの誕生など、お祝い事やハレの日の贈答品として重宝されている一品で、お正月にもピッタリ。赤い包み紙に描かれた加賀八幡様の表情が愛らしいだけでなく、北海道産小豆を使用した小倉餡が上品で、クセになります」(畑さん)

    通年販売。各店舗のほか、Webでも購入可。

    山形・大松屋本家「初なすび」

    古くから縁起物とされてきた茄子を砂糖漬けに

    山形・大松屋本家「初なすび」約9個入り ¥1,242/山形県鶴岡市水沢行司免43-13 TEL. 0235-35-4041 11:00~14:00 水~金曜休

    初夢で見ると縁起が良いといわれている「一富士二鷹三茄子」に入るほど、茄子はめでたい食べ物の代表格。そんな古くから幸福を招き、災難や悪を防ぐとされてきた茄子を主役にした招福菓子が「初なすび」。

    「山形県鶴岡近郊の民田地区には昔から漬物に使っていた小茄子があり、それを長い軸が付いたまま丸ごと砂糖漬けにした珍しいお菓子です。一口噛むとジュワッと甘味が広がり、その後に茄子の風味が押し寄せてきて、お茶請けにも喜ばれます」(畑さん)

    通年販売。店舗のほか、電話・FAXでも購入可。

    京都・二條若狭屋「花びら餅」

    餅でごぼうと味噌餡をくるんだ京都の迎春菓子

    京都・二條若狭屋「花びら餅」1個¥594/本店 京都府京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2 TEL. 075-231-0616 8:00~17:00 水曜休

    平安時代の正月、長寿と延命を願い、鮎、餅など硬いものを食べる宮中行事「歯固めの儀式」が由来。ごぼうは押し鮎をあらわし、白い餅や味噌餡はお雑煮に見立てたと伝わる。

    「京都のお正月には欠かせないお菓子で、多くの和菓子店が手作りしており、全国の催事などで年始のみ販売している場合も。『二條若狭屋』さんの花びら餅は京都でしか手に入りませんが、味噌餡に山椒が入っているため、爽やかな風味を感じられます」(畑さん)

    1月10日前後まで販売 ※売り切れ次第終了。店舗販売のみ。

    兵庫・藤江屋分大「めで鯛もなか」

    餡がふんわりはみだす鯛型の“笑いもなか”でゲン担ぎ

    兵庫・藤江屋分大「めで鯛もなか」紅白2個入り¥471/本店 兵庫県明石市本町1-12-17 TEL. 0120-025-355 9:00~17:00 火曜休

    明石名産の鯛にちなんで考案。正月に飛ぶように売れる、鯛の形をした紅白のもなか皮で餡をふんわり包んだ祝い菓子。

    「形の可愛らしさはもちろん、もなかの皮が上下2枚に完全に分かれているのではなく、お腹側がくっついているのもポイント。腹割れしない=切腹しないという点でもめでたいんです。中には、つぶ餡ではなく、もなかでは珍しいこし餡がぎっしり。風味豊かなこし餡は、美しい藤紫色をしており、さらりとした上品な甘さにも惹かれます」(畑さん)

    通年販売。各店舗のほか、Webでも購入可。

    北海道・五勝手屋本舗「口取り」

    新年のお膳に彩りを添える、目にも鮮やかな練り菓子

    北海道・五勝手屋本舗「口取り」5個入り ¥2,700/北海道檜山郡江差町本町38 TEL. 0139-52-0022 8:00~18:00 元日のみ休

    お祝いの席で出てくる先付け「口取り肴」を模して作られた、北海道で大みそかから正月にかけて食べる和菓子。昔は鯛などの生の食材が手に入りにくく、おせちの重に入れることができなかったため、それらに似せて作ったのが始まり。

    「年末にはスーパーにも並ぶ正月菓子です。『五勝手屋本舗』さんの口取りは、エビ、はまぐり、松竹梅の5つ。北海道産の白小豆で作った練り切りで、北海道産小豆のこし餡が包まれ、見た目も味も手が込んでいます」(畑さん)

    毎年12月26日~31日に販売。店舗のほか、電話、FAXでも購入可。

    SELECTOR

    Profile

    畑 主税

    はた・ちから 髙島屋MD本部・和菓子バイヤー。2003年に髙島屋入社。洋菓子の売り場担当を経て、4年目から和菓子担当に。1000軒以上の全国の和菓子店を巡り、これまで口にした和菓子は1万種類以上!

    写真・清水奈緒 スタイリスト・伊東朋惠 取材、文・鈴木恵美

    anan 2478号(2026年1月7日発売)より
    Check!

    No.2478掲載

    運の拓き方 2026

    2026年01月07日発売

    江原啓之さん、水晶玉子さん、藤本宏人さんらに、運を切り拓いて毎日を心地よく過ごすためのキーワードを教えていただき、アドバイスをいただきました。また、お部屋のレイアウト決めやスマホアプリの整理をする際に参考にしたい開運アクション、邪気払いメソッドの紹介、プロの運気アップ法、開運術など、2026年に幸せを呼び込むためのアイデアをたくさん詰め込みました。

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