「本来、和食では長時間煮込む料理はあまりないんです」と、前沢さん。「これも煮込みというよりスープ。味のベースは、鶏肉の旨味と野菜の煮汁。和のスープには必ず昆布を加えますが、優しい味付けのときに、程よい塩梅で味を落ち着かせてくれます。柚子こしょうを溶くと、より和の味わいに」。手法は和食だがハーブやスパイスも使うのが前沢流。「和食をどう解釈するかはもっと自由でいいと思うんです。今回はローリエで風味を足してみました」
鶏肉と白い野菜のスープ
シンプルに素材の旨味を生かしつつ、昆布だしで優しい“和”の味わいに。
材料/3~4人分
鶏もも肉…1枚(約350g)、かぶ…2個、カリフラワー…1/3個、じゃがいも…大1個、長ねぎ…1/2本、白いんげん豆(水煮)…80g、昆布…5g、ローリエ…1枚、水…800ml、塩・こしょう…各適量、オリーブオイル…大さじ1、柚子こしょう…適量
作り方
(1)鶏もも肉は、冷蔵庫から取り出したら30分ほど室温に置いておく。筋や余分な脂を取り除き4等分に切る。両面に塩こしょうする。
(2)フライパンにオイルを熱し、(1)を焼き色が付く程度に両面焼く(この後煮るので、中まで火が通らなくてもよい)。
(3)かぶとじゃがいもは皮をむき、1cm角ほどに切る。カリフラワーは食べやすい大きさに切る。ねぎは1~1.5cm厚さの輪切りにする。ローリエは半分に折る。
(4)鍋に(3)、白いんげん豆、昆布、水を合わせて火にかける。煮立ったら小さな煮え玉がたつ程度に火を弱め、(2)を加えて、20~30分ほど煮る。途中、浮いてくる鶏肉の脂を取り除く。
(5)野菜が柔らかくなったら火を止める。
(6)器に盛り、柚子こしょうを添える。スープに塩を加えていないので、柚子こしょうをスープに溶きながら食べる。柚子こしょうを使わない場合は、(4)で塩小さじ1/2ほど加え、(5)で味を確認し、好みで塩をさらに加える。
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