
左から、磯村勇斗さん、オク・テギョンさん
ベルリン、ソウル、東京──。世界3都市を舞台に、傷を負った2人の青年が10年の歳月をかけて魂を共鳴させる姿を丁寧に描き切った、Netflixシリーズ『ソウルメイト』。国境を超えた長期ロケを経て、役柄さながらの深い絆を築いたダブル主演の磯村勇斗さんとオク・テギョンさんに、撮影の舞台裏からお互いのお気に入りの日韓エンタメまで、たっぷりとお話を伺いました。
── 『ソウルメイト』という作品のオファーを受けたときの心境を教えてください。
磯村 主人公2人の描き方が丁寧で、余白を大事にしているところがいいなと思いました。琉りゅう という役を演じたら、何を得られるのかにも興味があり、出演したいと思いました。
テギョン 台本を読んで、愛に関して、いろんな形で表現しているなと思いました。そして僕が演じたヨハンが語っているストーリー自体が美しかったので、ぜひ出演したいなと思いました。
── おふたりの初対面の印象はいかがでしたか?
磯村 クランクインの少し前に初めて会いました。僕は10代の頃から2PMのファンで、カラオケで歌ったりしていたんです。一方的に見てきた立場だったので、この仕事が決まったときからお会いできる日を楽しみにしていました。実際にお会いしてみたら、以前から持っていたイメージと変わらないです。紳士的で周りに気を遣う方ですし、それでいてパワフルでアグレッシブ。当時2PMといえば野獣系と言われていましたが、テギョンさんもときどき「わーっ」てパワーが発散されるときがあるんですよ。笑うときも豪快で、少し子供っぽいところも見えたりして、現場を楽しい空気にしてくれました。
テギョン 初めて会ったときから磯村さんは情熱的な方だなと思いました。それと、集中力がすごくあります。初めてカメラテストをしたときにも、学べるところがたくさんあるなと感じました。撮影終わりにモニターで確認するときにも、こんなふうに繊細なお芝居ができるようになりたいなと思いました。

オク・テギョンさん
── 橋爪駿輝さんの演出はいかがでしたか?
磯村 琉の気持ちをどんなふうに表現したらいいのか、とにかく細かく話し合ってくださいました。テギョン ヨハンの気持ちについて、文化の違いでわからない部分ができたら、その都度、理解しようとしてくださいました。
── 日本と韓国、似ているようで違うところもあると思います。そう感じたところはありましたか?
磯村 現場で気づいたのは、ファンの方がケータリングのフードトラックを出してくださること。そのことで現場の士気も上がりましたし、愛の強さも感じました。
テギョン 僕は日本でも仕事をしてきたので、似ているところも違うところもあるんだなと実感しながら過ごしてきました。例えばお芝居のやり方にしても、撮影現場の雰囲気にしても、全体を見ると似てるんだけど、細かい部分は少し違う。そんなとき、みなさん親切にいろんなことを教えてくれたので、常に学びがありました。
── 出来上がった作品を見てお互いによかったシーンはありましたか?
磯村 毎シーン感情を出さないといけないのですが、後半のヨハンは、ボクシングをやっていた頃とは違い、弱さを隠さない。その設定自体もそうなのですが、お芝居を見て胸が熱くなりました。
テギョン 琉にも心の傷があって、それを治癒していく過程がすごく繊細に表現されていて、そこが印象的でした。
── 後半にはふたりの心のすれ違いなんかも描かれていて胸が締め付けられました。
磯村 ヨハンは割と自分の思っていることをストレートに言える人だけれども、琉はどちらかというと抱え込んでしまうタイプです。ふたりが違う性格だからこそ、ぴったり合わさることがある。苦しさが描かれている部分もありますが、ヨハンと出会って琉の心がほぐれていく部分は大事に表現したいと思いました。実際、テギョンさんと撮影していく中でリラックスして臨めるようになっていきました。琉にとってのヨハンのように、僕にとってもテギョンさんの存在は大きかったです。
テギョン 磯村さんの言うように、ヨハンは琉にだったらなんでも言える。だからこそのソウルメイトだと思うんです。琉に出会ったことで自分の心に秘めていた本音や言葉を表現できる機会を得られたんです。だからこそ『ソウルメイト』というタイトルもぴったりきたんでしょうね。

磯村勇斗さん
── 今回のような日韓のプロジェクトについてどう感じましたか?
テギョン 文化の違いはあれど、こうして日韓のプロジェクトが増えることで、アジアから世界に向けて発信できる機会が増えることはいいなと思っています。
磯村 韓国のエンターテインメントはスピードも速く、世界に向けて発信しているので、そのエネルギーの強さは感じていました。これからも日韓の作品は増えていくと思いますし、『ソウルメイト』もいい挑戦になったと思います。
── お互いの国の作品で気に入っているものはありますか?
磯村 『母なる証明』『オールド・ボーイ』など、ポン・ジュノ監督やパク・チャヌク監督の映画は、そこに目をつけるんだっていうことが描かれていますよね。Netflixでアジアの作品が注目されたのも、韓国の作品がきっかけになっていると思います。僕、『イカゲーム』が大好きなんです。
── 注目の俳優さんはいますか?
磯村 それはもうテギョンさんですよ!
テギョン (元気に)ありがとうございます! 僕は『グランメゾン・パリ』で共演した木村拓哉さんの出演作を一作ずつ見ています。ただ韓国では全作品が見られるわけではないので、そこは残念です。
── ふたりがまた共演するとしたら、どんな作品に出たいですか?
テギョン ふたりが殺し屋で、お互いを殺し合わないといけないとか、そういう作品でまた出会いたいです。
磯村 いいね。韓国映画って感じだね! 僕はボディビル大会に出るためにお互い必死になって鍛えるという意味で戦う作品もいいと思います。今回は、アイスホッケーをやっている役だったので体づくりも頑張りました。
テギョン 僕の場合は、終盤に向けて絞らないといけない役だったんです。
磯村 ドイツのロケのときはみんなで食事に行く機会があり楽しかったのですが、テギョンさんが減量中だったので、そのシーンが終わった後に思う存分食事ができたときは楽しかったです。
Profile
オク・テギョン
1988年12月27日生まれ、韓国出身。2PMのメンバーとして2008年にデビュー。'10年『シンデレラのお姉さん』で俳優活動を本格的に開始。代表作にドラマ『ヴィンチェンツォ』や映画『グランメゾン・パリ』など。
磯村勇斗
いそむら・はやと 1992年9月11日生まれ、静岡県出身。2014年、俳優デビュー。'15年に『仮面ライダーゴースト』でアラン/仮面ライダーネクロム役に。主演作に『僕達はまだその星の校則を知らない』などがある。
information

Netflixシリーズ『ソウルメイト』
意図せず親友の人生を壊してしまったことを機に日本を去った琉(磯村勇斗)は、異国の地でボクサーのヨハン(オク・テギョン)に命を救われる。共に深い傷を抱えるふたりは、孤独な魂を共鳴させ「共に生きたい」と願うが、運命の糸は残酷に絡み合っていく──。ベルリン、ソウル、東京を舞台に、10年の歳月にわたる2人の青年の痛みと喜び、そして愛の軌跡を壮大に描く物語。5月14日よりNetflixで世界独占配信。
写真・牧野楽人(TRON) スタイリスト・笠井時夢(磯村さん) LEE HANWOOK(テギョンさん) ヘア&メイク・佐藤友勝(磯村さん) 星野加奈子(テギョンさん) 取材、文・西森路代
anan 2493号(2026年4月22日発売)より





















